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ニッケルオデオン赤(著:道満晴明)【だから私はお姉ちゃんが書いてくれたマンガ紹介を読み続ける。それが私へのちっちゃな罰なんだから】

同じく、
ニッケルオデオン「緑」
ニッケルオデオン「青」

と全セットで紹介してる、つもりです。合計3巻。

作者、道満晴明先生はエロマンガ家出身の先生。
しかし先生のエロマンガはエロ目的にはまったく読めず、
むしろ文学マンガとして扱われた。
シュールすぎるんだ。もはやエロとは言えない。

初期の作品は「性本能と水爆戦」ですが、
こちらはエロマンガ枠。↓

一方、
ニッケルオデオンは、普通枠として売られていますが。

本作は「赤」「緑」「青」合わせて、
オムニバスの作品で、ちょっとエロみですが、
エロみをシュールなギャグ要素として使いながら、
切なさや人間らしさにまでアクセスできる作品として描かれています。

エロみをシュールなギャグ要素として使うことで、
バッドエンドをハッピーっぽいエンドに書き換えます。
というか、そういう誤認を読者に起こさせます。

まあ、エロみは実際の人生にあります。
人間の人生をドラマとするなら、エロみはやはり避けて通れない要素。
エロみを入れると人生肯定感が出るのかも。
だからなのか、いや、

普通にそれっぽいマンガを書くと、すでに食傷気味なんだけど、
エロみを混ぜることで、斬新さを取り戻している。
昭和の中ごろに手塚マンガとか初めて読んだ人はこんな感覚だったのかもしれない。

辛い現実をユーモアに替えてしまうんだ。
だから普通に息がつける。

この先生の作品は以前にも紹介したことがあります。

今はまだ、知る人ぞ知るというマンガ家さんですが、
もうちょっと有名になってもいいんじゃないだろか?
オムニバス短編で各話基本一話完結なので、
疲れてるときに読める作品。

創作の基本をきちんと押さえていて、
上の要素抜きにしても、短編の理想形だと思う。
ちなみに赤の表紙の女の子たちは体がくっついています。

↑ 以前紹介した、堂満清明の別作品。

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