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日本史に関する雑記

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中・高で15年、歴史(主に日本史)を教えた経験をもとに、高校日本史の気になるところを雑記形式でまとめてみます。
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#教養

早熟の天才「画壇の家康」

今日は、江戸時代の御用絵師集団、狩野派の主要人物の一人、狩野探幽 の忌日です。 1,狩野…

瀧波一誠
2年前
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日本史のよくある質問19 「武士」とは②

前回の記事 では、武士とは何なのか、その成り立ちについて考えてみました。 一口に武士と言…

瀧波一誠
5年前
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日本史のよくある質問 その16 「荘園」とは?⑥

前回の記事では、10世紀以降における「私領」や「開発領主」の台頭を中心に触れました。 私…

瀧波一誠
5年前
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もう少しブラタモリ その1 「酒田市」

先日(2018年9月29日)、NHKの「ブラタモリ」で放送されていた山形県酒田市。 ブラタモリは、…

瀧波一誠
5年前
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日本史のよくある質問 その15 「荘園」とは?⑤

前回の記事では、延喜の荘園整理令による改革、そして田堵による「名」の経営について触れてき…

瀧波一誠
5年前
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文明と地図を考える その25 「元禄国絵図」(後編)

前回は、1697年に編纂が命じられた「元禄国絵図」を理解する前提として、5代将軍徳川綱吉の治…

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瀧波一誠
5年前
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日本史のよくある質問 その13 「荘園」とは?③

前回まで記事では、日本史(古代史)の初期荘園、その衰退までについて触れました。 荘園とは?① 荘園とは?② も読まれると、話の流れがつかみやすいと思います。 初期荘園の繁栄は長くは続かず、新興勢力の「富豪の輩」(主に有力農民)が院宮王臣家(皇族や上級貴族)などと手を組み、荘園を拡大していきます。 この荘園の特徴は、 ・専属の荘民がいる ・山林なども含む領域的な支配をしている ・違法だが、黙認状態 の荘園が拡大していくのです。 さらにこの荘園には、重税から逃げ出した多

日本史のよくある質問 その12 「荘園」とは?②

前回の記事では、日本史(古代史)の初期荘園について触れました。 初期荘園は「墾田永遠私財…

瀧波一誠
5年前
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日本史のよくある質問 その11 「荘園」とは?

このシリーズでは、日本史のよくある質問を通して、もっと日本史を深読みしていきます。 日本…

瀧波一誠
5年前
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文明と地図を考える その21 「寛永国絵図」

今回は、前回の記事に引き続いて、江戸時代の官製日本地図について触れていきます。 慶長国絵…

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瀧波一誠
5年前
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日本史のよくある質問 その9 伽藍配置って何?③

前回の記事では、法隆寺式や四天王寺式を代表例に、「塔」が重視されていた時代の伽藍配置につ…

瀧波一誠
5年前
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文明と地図を考える その20 「慶長国絵図」

前回の記事では、江戸時代に製作された官製の地図、国絵図と日本図について触れました。 特に…

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瀧波一誠
5年前
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文明と地図を考える その19 「国絵図」序論

前回の記事では、日本史上最も長く使われたであろう「行基図」について触れました。 行基図は…

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瀧波一誠
5年前
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改元の多様性と元号の一般化② 元号の変遷と今後

前回の記事では、元号の成り立ち、そして日本が独自の元号を使う意味について触れました。 明治より前の元号は、「空間と時間を支配する」概念の元、天皇の在位期間中に何度も改元されることもありました。 元号は原則漢字2文字(ごく短期間、4文字だった時代はありますが)、その2文字に当時の世相も込められています。元号はたった2文字ですが、当時の世相を2文字に凝縮した時代を映す鏡とも言えます。 そんなことを考えながら、改元の昔と今、今後について考えてみたいと思います。 ③改元をする理