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お勧めの本:思春期の子どもを育てる方へ

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思春期の子どもを育てる方へ、ぜひ、読んで欲しい本。 読書好きの保健師が、「これは!」と思う本を紹介します!
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正欲 【思春期を育てる方へお勧めの本】(軽くネタバレ💦)

正欲 【思春期を育てる方へお勧めの本】(軽くネタバレ💦)

親としての「あり方」を問われる。

私は、我が子の苦しみを
知ることができているのだろうか。

私は我が子にとって、
生死にかかわるような苦しみを
抱いた時、
話してもいいと思える母だろうか。

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親が死んでよかったと思った。
何も知らずに死んで欲しいと
思っていた。
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もしか

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歌われなかった海賊へ 【思春期を育てる方へお勧めの本】(軽くネタバレ💦)

歌われなかった海賊へ 【思春期を育てる方へお勧めの本】(軽くネタバレ💦)

「さあ、あなたはどうするの?」

表紙の少女に、
何度も何度も
そう問われる感覚。

戦争という極限の中で、
そして、今現在の
私自身がどう行動するのかを。

1940年代
独裁者ヒトラーによる
ナチス体制下のドイツ。

誰もが知る、恐ろしい独裁体制。
その体制下で、
独自の反戦活動を繰り広げた
若者たちの物語。

主人公は
思春期真っ只中の若者たち。
正義感にあふれ、
ナチスの悪辣(あくらつ)さ

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「人薬」という言葉、知っていますか?

「人薬」という言葉、知っていますか?

人薬って知っていますか?

私が心の相談の担当していた時、
「人薬」だと言われる人がいました。

人薬のKさん。
Kさんが関わると、
心の病気は改善し、
かたくなだった人もゆるんでいく。
そして、一歩前にすすすめる。

「人薬」
当時の担当部署でよく使われていた言葉。
私の心をとらえる言葉。

他でも使われる言葉なのか?

グーグル先生に聞いてみると、
岡山県でとても慕われている
精神科医の山本先

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同志少女よ、敵を撃て【思春期を育てる方へお勧めの本】

同志少女よ、敵を撃て【思春期を育てる方へお勧めの本】

「歌われなかった海賊へ」
現在読んでいる、逢坂冬馬氏の史実を題材にした鬼気迫る文章は、臨場感溢れる。
真っ直ぐな勇気ある少年たちの物語。

逢坂冬馬氏の前作が「同志少女よ、敵を撃て」。
この本は、思春期の娘を持つ母である私にとって、毎日流れてくる今も収まらない戦争のニュースを目にする時、読後1年以上たつ今も心を揺さぶってくる本である。

主人公は少女セラフィマ。時代も違う、遠い異国の戦争を題材とし

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