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減速する素晴らしい社会 Slowdown  書評

減速する素晴らしい社会 Slowdown 書評

本書で最も刺激的だったのは

>資本主義は遷移状態である。

と言う部分だった。

>資本主義が生き残るには需要拡大し続け絶えず変化する必要がある。

近年、考古学の発展によって、縄文期と言われる時代に、ハラッパーのような、格差のない平等な都市が長期間に渡って、多数存在したことが分かり始めた。

私たちの生きてきたこの時代、特に,1901年からの5世代の中でも、X世代と言われる1956年から198

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メディアが何をしたか Part2橘川幸夫著

メディアが何をしたか Part2橘川幸夫著

[メディアが何をしたか?Part2.
ChatGPT以後の社会]
橘川幸夫 著
橘川幸夫発刊 直接販売商品

橘川さんの本には結論がない。
議論が展開し、さあこれからというところで、
別の話題に切り替わる。
Part1のメディアが何をしたか、も
そういう本で、
2はさらにそこが加速している。

そして、現在まさに進行中の時代についての本であるがゆえに、もやっとした推測が書いてある。
例えば、

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減速する素晴らしき世界 Slowdown ほとんど読んだのと同じまとめ記事②

減速する素晴らしき世界 Slowdown ほとんど読んだのと同じまとめ記事②



本書は、将来も技術変革、
経済成長は永遠に続いていく
という前提=「呪い」
を、

加速の時代だった20世紀が、人類史上例外的異常事態であり、やって来つつあるスローダウンの時代がむしろ人類にとっては状態である
と言う仮説によって、解呪していくための、「ふりかえり」の本である。

第4章データ新しいものがどんどん減っていく

情報技術などのイノベーション(中国の文字・ヨーロッパの印刷技術・アメリ

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[ドゥルーズ入門]                 檜垣立哉 著      ちくま新書 刊     

[ドゥルーズ入門] 檜垣立哉 著      ちくま新書 刊     

生の哲学を引き継ぎ、広く哲学のバロック性に棹差し、独自の生命システム論とでも言える思考を展開した、前期ドゥルーズ。ガタリとの思考の大展開以前、定型的な哲学の枠内で仕事をしていた時代の、入門書である。20世紀前半においてはハイデガーが、後半はドゥルーズが、哲学の世界では熱狂され、日本に置いて多大な影響を与えた。この本は、ドゥルーズの、「通俗化」の試み、なのだそうだ。おそらく通俗化とは、一般化というよ

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