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糖質制限を始める前に必ず知っておきたい3つのこと!!

こんにちは!
分子栄養学食生活アドバイザーの盛上です^^

こちらの記事はstand.fmで音声配信もしております!!
よければこちらも一緒にお聞きください♪
※長くなりましたのでstand.fmでは3回に分けて解説しております。↓↓↓

今回は「糖質制限を始める前に必ず知っておきたい3つのこと!!」をご紹介したいと思います。

この3つを理解することで以下のメリットを得ることが出来ます。

💡 糖質制限で行うダイエットの意味が分かる。
💡 ダイエット以外の健康にも糖質制限が重要だと分かる。
💡 間違った情報に流されない。
💡 なんとなくの糖質制限が明確になる。

それではさっそく始めていきましょう^^

0,そもそもなぜ糖質を制限する必要があるのか?

最近ダイエットや健康法などで必ず出てくるキーワードの「糖質制限」や「ロカボ」!
そもそもなぜ糖質を制限する必要があるのでしょうか?
私の場合はダイエットから糖質制限に入りましたが勉強をすればするほど糖質制限を行うメリットに気づかされました。

それでは糖質制限をすることで得られるメリットを私なりにまとめてみましたのでご紹介させていただきます。

✅健康的なダイエットになる。
✅認知症の予防になる。(特にグルテンフリー)
✅糖尿病やガンをはじめとする病気の予防・改善になる。
✅血管内で活性酸素が起こりづらくなる。→梗塞が起こりづらくなる。
✅アンチエイジングなどの美容に効果がある。
✅精神が安定する。
✅頭痛や肩こり、冷え性などの不定愁訴の改善につながる。

糖質制限=ダイエットみたいなイメージがありますが、メリットはダイエットだけではありません。
私が糖質制限をしてみて思うことは、糖質制限をして減量できるというメリットは副産物であり、本当のメリットは真の健康に繋がることだと思っています。

それでは、次から本題の「糖質制限を始まる前に知っておきたい3つのこと!」に入っていきましょう^^

1,血糖値をあげる栄養素とは?

皆さんは3大栄養素(タンパク質・脂質・炭水化物)の中で血糖値を上げる栄養素をご存じでしょうか?
答えはA,炭水化物(糖質)のみです!!

こちらの定義は、ADA(米国糖尿病協会)2004年版にしっかりと明記されています。

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・3大栄養素のうち糖質だけが血糖値を上昇させる。
・タンパク質・脂質は食後血糖値を上昇させない。
・食べ物が消化・吸収された後、糖質は100%血糖に変わるが、タンパク質・脂質は血糖に変わらない。
・糖質は摂取直後から急峻に血糖値を上昇させ2時間以内にほとんどすべてが吸収される。一方、タンパク質・脂質は血糖値に影響を与えない。
(ADA 2004年版から引用)

【白米と焼肉をそれぞれ別で食べた時の血糖値の上がり方】

食後血糖値3

※赤線→白米(糖質)、青線→焼肉(タンパク質)

最新の栄養学では常識なのですが、残念ながら現役の栄養士さんでもこの事実を知らない方が実は多いんです…。
昔は「タンパク質も脂質も血糖値を上げる。」と教えられた栄養士さんが多いので今もその定義を元に指導されている方が多く存在します。

現に、厚生労働省が推奨している1日の摂取カロリーのPFCバランス(タンパク質・脂質・炭水化物のバランス)は…

P(プロテイン)20%
F(ファット)20%
C(カーボ)60%

とかなり、C:カーボ(炭水化物)の比率が高くなっています。

このカロリー神話と呼ばれる定義を元に糖尿病患者の方にも食事指導をしている栄養士さんが多く、血糖値を唯一上げる栄養素の炭水化物をこんなにも多く摂取していたら糖尿病が治らないのも当然の事と言えます。

日本では、栄養学のレベルが病院によってバラバラだという現状があります。
現場の栄養士さんが最新知識をよく勉強していればレベルが高く、不勉強だと間違いが多いという具合に、あくまでも個人の努力に頼った食事指導がなされている病院が多いようです。

💡 この章でのポイント①
血糖値を上昇させるのは炭水化物(糖質)のみ!

2,1gの糖質量で血糖値はどれくらい上がるのか?

それでは次に糖質量1gあたり血糖値はどのくらい上昇するのか?見ていきましょう。
それは疾患があるか?ないか?で異なってきます。
おおよその目安は以下になります。

✅ 健康な人:糖質1g=約1mg/dLの上昇
✅1型糖尿病:糖質1g=約5mg/dLの上昇
✅2型糖尿病:糖質1g=約3mg/dLの上昇
※1型糖尿病は子供や青年に多く発症する。
※2型糖尿病は運動不足や食べ過ぎなどの生活習慣が加わって発症する場合が多い。

例えば白ご飯1杯150gには糖質量が約55g含まれています。

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それぞれ計算してみましょう!
(※それぞれ空腹時血糖値を100mg/dLとする。)

✅ 健康な人:約1mg/dLの上昇×糖質量55g=55mg/dL
  →空腹時100mg/dL+55mg/dL=155mg/dL
✅1型糖尿病:約5mg/dLの上昇×糖質量55g=275mg/dL
  →空腹時100mg/dL+275mg/dL=375mg/dL
✅2型糖尿病:約3mg/dLの上昇×糖質量55g=165mg/dL
  →空腹時100mg/dL+165mg/dL=265mg/dL

食後血糖値の理想値が140mg/dL未満なので白ご飯1杯でもかなり高血糖になることが分かります。
(これはあくまで計算上で実際には内因性のインスリンによって血糖上昇は抑えられますが体内ではこのように危険な数値の上昇になりうるという話です。)

Q,もしこちらの白ご飯をステーキに変更した場合はどのような値になるでしょうか?

ステーキ150gの糖質量は約1gです。

ステーキ


同じくそれぞれ空腹時血糖値を100mg/dLとして計算してみましょう!

✅ 健康な人:約1mg/dLの上昇×糖質量1g=1mg/dL
  →空腹時100mg/dL+1mg/dL=101mg/dL
✅1型糖尿病:約5mg/dLの上昇×糖質量1g=5mg/dL
  →空腹時100mg/dL+5mg/dL=105mg/dL
✅2型糖尿病:約3mg/dLの上昇×糖質量1g=3mg/dL
  →空腹時100mg/dL+3mg/dL=103mg/dL

食後血糖値の理想値が140mg/dL未満なので十分にクリアすることが出来ます。

◎糖質量から見る本当にヘルシーな食事って?

今迄のヘルシーの代表的食事といえばやはり日本食ではないでしょうか?
日本食が身体に悪いというイメージは皆さんにはあまり無いと思います。
しかし、糖質量から日本食を見た場合はそうも言えなくなります。

例えば、日本食の代表ともいえる「幕の内弁当」。
幕の内弁当1人前の糖質量はなんと!!

幕ノ内弁当


対するヘルシーとだいぶかけ離れたイメージのあるマクドナルドハンバーガーの1つあたりの糖質量を見てみましょう!

マクドナルドハンバーガー

マクドナルドハンバーガー2つ食べても57.2gの糖質量であり、幕の内弁当より78.9gも低いことが分かります。

(※ちなみにここではマクドナルドハンバーガーの糖質量以外(食品添加物・肉の品質・油の質・グルテン)への良し悪しは抜きとします。あくまでも糖質量のみを比較した結果とさせていただきます。)

Q、皆さんが今後糖質制限をされる場合はどちらの食材がヘルシーだと思われますか?

💡 この章でのポイント②
・どのくらいの糖質量でどれくらい血糖値が上昇するのか計算してみよう!
・今までのヘルシーの概念を疑ってみよう!
 糖質量という眼鏡で食事を見るとヘルシーの概念が変わる!

食品や食材に含まれる糖質量を詳しく知りたい方はこちらの本がオススメです。今回の幕の内弁当とマクドナルドハンバーガーの糖質量もこちらの本を参考にさせていただきました。

3,糖質制限食の定義とは?

それでは最後に「糖質制限食の定義」について見ていきましょう!

そもそも糖質制限食とは糖質量が〇g未満の食事の事を指すのでしょうか?
それは…実は海外でも日本でも決まった定義がありません!!

それでは糖質制限をしている人は、どの数値を参考にして制限しているのでしょうか?
日本では大きく分けて次のお二人の推奨される数値を参考にされている方が多いように思います。

①リチャード・K・バーンスタイン氏(1934年6月17日 - )

バーンスタイン医師


アメリカ合衆国の医師。 糖尿病患者の血糖値の正常化に向けて、炭水化物の摂取を制限する食事法を奨めている。 バーンスタイン自身も1型糖尿病患者であり、12歳の時に発症した。(Wikipedia参照)
1970年代から朝6g・昼12g・夜12gの超糖質制限をしており現在も検査のデータが全て正常で健康を保っている。

バーンスタイン医師が推奨される糖質制限食の数値は130g/日未満。
こちらはかなり緩やかな糖質制限の数値です。
北里大学北里研究所病院の山田先生も推奨されている数値となります。

②江部康二氏 (1950年1月8日 - )

江部康二先生

日本の内科医・漢方医。
一般財団法人 高雄病院理事長。
一般社団法人 日本糖質制限医療普及推進協会代表理事。
日本の糖質制限の第一人者と呼ばれ、2002年自ら糖尿病であると気づいて以来、さらに糖尿病治療の研究に力を注ぎ、「糖質制限食」の体系を確立。
これにより自身の糖尿病も克服。
江部氏自身も2002年から、スーパー糖質制限食(後述)を続けている。
その結果、開始後半年で-10㎏減量でき、薬の服薬が無くなった。
(Wikipedia参照)

江部康二氏が推奨している糖質制限食には3つのコースがあります。

①プチ糖質制限食
1日の糖質摂取量の目安 110~140g
→軽く糖質制限を始めてみようかな?と思う方向け。軽いダイエット目的。
②スタンダード糖質制限食
1日の糖質摂取量の目安 70~100g
→昼間は勤めており外食が多い方。無理せず続けたい人向け。
③スーパー糖質制限食
1日の糖質摂取量の目安 30~60g
→糖尿病を改善したい方。がっつりダイエットをしたい方向け。

皆さんも糖質制限を始められる際はこちらの数値を参考にされてみてはいかがでしょうか?

💡 この章でのポイント③
・自分の目的にあった数値を理解して糖質制限をはじめよう!
・最初は緩く初めて慣れてきたらさらに制限することもオススメです!

いかがでしたでしょうか?
今回は「糖質制限を始める前に必ず知っておきたい3つのこと!」として、
①血糖値を上げる栄養素の理解
②1gの糖質量で血糖値はどれくらい上がるのか?
③糖質制限食の定義

を見てきました。

ただ流行っているから…、モデルさんがやっていたから…、健康に良さそうだから…などなど目的や動機は曖昧だったとしても最初にこちらの基礎を知っているか?知っていないか?ではかなり結果に差が出るのではないでしょうか?

糖質制限にご興味を持たれた方は今回ご紹介させていただいた本や医師の著書をご覧になっていただきましたらさらに詳しく糖質制限について理解が深まる事と思います。

皆さんの糖質制限ライフのお役になれば嬉しいです^^

本日も最後までお読みいただきましてありがとうございました。

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