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福島県への風評加害・情報災害問題

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情報災害としての福島県への風評被害問題および自主避難者問題について
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2023年11月の記事一覧

社会運動がつくりだした被害者たち 原発事故から宗教、J事務所まで

社会運動がつくりだした被害者たち 原発事故から宗教、J事務所まで

取材・論考・タイトル写真
加藤文宏

はじめに ALPS処理水で騒いで終わったかと思えば、次はあきたこまちR──こんな話を、騒動の構造をあきらかにしながら論考しようと思う。

彼らは被害者なのか 原発事故に際して首都圏が不安におののき、瓦礫処理では地方都市でも騒がしい動きがあった。
 日本中が動揺していた10余年前、ふと思った。原発事故にまつわるできごとの「真の被害者」は誰だろうか。
 首都圏は放

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反権力としての消費者運動 あきたこまちRの次に狙われるもの

反権力としての消費者運動 あきたこまちRの次に狙われるもの


はじめに 反対運動は、当事者を生み出すことからはじまる──。
 社民党の福島みずほらが、米の新品種あきたこまちRを「放射線育種品種」であると不安を煽ったことから、人気ブランドのあきたこまちが売れなくなったと生産者が窮状を訴えています。
 あきたこまちRは土壌のカドミウムを吸収しにくい新品種で、国が育成したカドミウム低吸収性品種「コシヒカリ環1号」を、従来のあきたこまちに交配してつくられました。

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エビデンスのないデタラメをどうしたらよいのだろう? あの人も悩むくらい考えていた

エビデンスのないデタラメをどうしたらよいのだろう? あの人も悩むくらい考えていた


ことの発端加藤「ことの発端は、田嶋陽子の講演が主催者の品川区によって中止されたできごとです」

原岡「これは、民間が田嶋の講演会をやろうとしていて自治体が中止させたら言論の自由の侵害行為で違法だけど、主催していた品川区が諸般の事情で中止したことだから問題ないという解釈でいいのですか」
加藤「大きな枠組みとして、そうです。品川区は、番組内で田嶋が発言した内容を、人権を扱うフォーラムにふさわしくない

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講演中止となった田嶋陽子氏 放射線デマをめぐる福島差別と言論の自由

講演中止となった田嶋陽子氏 放射線デマをめぐる福島差別と言論の自由


はじめに 東京都品川区内で開催される予定だった「男女共同参画推進フォーラム2023」が中止されました。講演予定だった田嶋陽子がテレビ番組で、東京電力福島第一原発の処理水放出を巡って不適切な発言をしていたことを、主催する区が問題視したからです。
 田嶋は、「そこまで言って委員会NP」(読売テレビ)に出演した際、処理水が海洋放出されると「魚の形態が変わってくるんじゃないのか」と発言しました。来日した

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伝統宗教の聖職者まで怯える 内心の自由を軽々とつぶす もの言えぬ時代の到来

伝統宗教の聖職者まで怯える 内心の自由を軽々とつぶす もの言えぬ時代の到来


はじめに 「怖いから、何も言いたくない」と言う人がいます。
 月額版「筋道のタテツケ通信」の第4回は、第3回で整理した「『根拠』がない不安をでっちあげる大衆扇動」がもたらすものを考えます。
 発端は旧統一教会をめぐるできごとですが、より幅広く社会で何が起こっているかあきらかにするのが当記事の目的です。
 日本社会が「統一教会は悪いに決まっているではないか。自民党はズブズブではないか」と一色に染ま

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