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京丹後市の「間人(たいざ)ガニ」が産地偽装されていたと大騒ぎです。ブランドとは名称じゃなくて消費者との約束のこと。海中を自由に移動する魚介類をブランド化するのは難しいのでしょうか?

こんにちは、春の嵐でさくらが花びらを奪われて悲しいDJムッチーです。
京都府京丹後市のブランド蟹「間人(たいざ)ガニ」が産地偽装されていたことが分かって大騒ぎです。
「間人ガニ」は近海で捕れるのが売り物の美味しいズワイガニで、京丹後市の5隻の漁船があげたカニにしか与えられないブランドです。他と区別するために緑色のタグが付与されます。この緑のタグを隣県の兵庫県で捕れたズワイガニにつけて「間人ガニ」として市場に出されていました。
正直言って、一般人はこのタグが頼りで微妙な味の差は分からないのではないでしょうか?いわゆる「値打ち」というやつですよね。

緑のタグがつけられた「間人ガニ」

ブランドとは消費者との約束のこと

マーケティング活動の中でよく聞かれるブランドなんですが、今回のようにただの名称ぐらいにしか思っていない人が多いことに驚きます。だから、こんな騙しをしても、「他の人もやってたから」なんていう言い訳が聞こえてくるのでしょう。
ブランドは名称でなく消費者との価値の約束のことです。名称(ネーミング)は約束を象徴的に表現したものです。産地偽装は名将詐称のみならず約束を破ったことになりますから、ブランドにかかわる人に大きな痛手になります。捕まるのも当然のことです。
カッコイイ名前を付けてブランディングだと息巻いてるコンサルティングさんが寄ってきたらすぐに逃げましょう!

海の中を動く魚介類にブランディングが難しい

地域おこしの一環として2006年に商標法が改正されて、地域名+商品(サービス名)等の文字商標に限って地域団体商標として地域ブランドが認められました。
地域団体商標として有名なものでは、「神戸ビーフ」、「有田みかん」、「今治タオル」、「横浜中華街」があります。
すべてのブランドは、消費者と約束した価値を守るために生産者だけではなく地域をあげて大変な努力と工夫をされています。

大間のマグロは回遊魚

魚介類にも地域団体商標を獲得しているものがありまして、今回問題になっている「間人ガニ」や初競りで有名な「大間のマグロ」です。
農産物や手工業製品、食品は地域が特定されやすいのですが、魚介類は海の中を動き回るので水揚げされた場所が、地域団体になります。
「大間のマグロ」は、大間港で水揚げされたマグロなんですが、マグロは回遊魚なので、価値の約束を場所で特定しにくいのです。
カニも、最大で200㎞移動するのでやはり価値の特定を場所で行うのは難しい。なおかつ、水揚げした場所の違う同種のものを区別できるほどの消費者がそうはいません。
それぞれの魚介類が持つおぼろげな価値を消費者が勝手に「値打ちがある」という言葉で無理やりに納得しているとしか思えないのです。
とすると、やはり生産者は値打ちを守る義務がありますよね。
隣県の本ズワイガニと「間人ガニ」とでは、値段差が4倍と言いますから、4倍の値打ちをつける必要がありますね。今回は地域ぐるみの偽装だという噂もあって、不景気が金が儲かれば約束を破ってもという心情になったのでしょうかね???
一度破った約束を、さいど交わすのは難しいですよ!
さて、どうしてこの問題を解決するのでしょうか?・・・
隣県の本ズワイガニは、黄緑色のタグをつけて差別するとか・・・(笑)
僕は、最近はやりの「ほぼかに」というかにかまぼこで満足なので、蚊帳の外の人間ですが、カニ好きにとっては興味津々でしょうね。

それでは今日はこの辺で失礼します。
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DJムッチーでした。

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