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京都大学のオンライン公開講義

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メモです。「コロナパンデミックに直接間接に関連する内容の特別講義を通じて、アフターコロナの社会を見据え、広く、深く考えるための視座を社会に提供します。」
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科学哲学(1) 「科学哲学の観点から見たコロナをめぐる言説(1)」 伊勢田哲治先生  #立ち止まって考える

科学哲学(1) 「科学哲学の観点から見たコロナをめぐる言説(1)」 伊勢田哲治先生 #立ち止まって考える

本講義シリーズではコロナパンデミックを共通テーマに据え、社会学・科学哲学・美学など様々な人文社会科学分野の教授陣が授業を展開します。(略)新たな時代を生きるためのヒントとなる「座標軸」を社会に提供します。
出典:人社未来形発信ユニット

京都大学のオンライン公開講義 シーズン2が始まりました!
最初の講義には、400人以上の同時視聴者がいました。
2月7日(日)科学哲学の伊勢田哲治先生
「科学哲学

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京大連続講義(1)哲学⑥補講「『われわれとしての自己』とアフターコロナ」出口康夫先生

京大連続講義(1)哲学⑥補講「『われわれとしての自己』とアフターコロナ」出口康夫先生

京都大学のオンライン公開講義
テーマは、ウィズコロナ時代に必要な「人文学」

8/15(土) 哲学【補講・第6回】出口康夫教授
「 ⾃⼰とは何か:「われわれとしての⾃⼰」とアフターコロナ」
先週、視聴者が「まさかの補講!?」と歓喜にわき、待ちに待った一週間だった。そして出口先生がまさかのTシャツで登場。きゃー♡

鈴木大拙さんの『 それはそれとして… 』というメッセージ。

鈴木 大拙(すずき だ

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京大リレー講義(6) 映像・メディア学:「コロナ禍が生み出した映像」ワダ・マルシアーノ先生

京大リレー講義(6) 映像・メディア学:「コロナ禍が生み出した映像」ワダ・マルシアーノ先生

京都大学のオンライン公開講義
テーマは、ウィズコロナ時代に必要な「人文学」

8/30(日) ミツヨ・ワダ・マルシアーノ先生「コロナ禍が生み出した映像」

京大オンライン講義 シーズン1も、とうとう最終回を迎えました。
ワダ先生の講義は、映画館が閉まり、映画の製作もストップしてしまったコロナ禍の時期に生まれた映像作品からの考察でした。
「映画は、音の層でリッチな厚みや深み意味を表現している。」

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京大リレー講義(5) 認知神経科学「道徳的意思決定の心理学」阿部修士先生

京大リレー講義(5) 認知神経科学「道徳的意思決定の心理学」阿部修士先生

京都大学のオンライン公開講義
テーマは、ウィズコロナ時代に必要な「人文学」

8/23(日) 阿部修士先生「道徳的意思決定の心理学」#認知神経科学

倫理学で有名な「トロッコジレンマ」を「歩道橋ジレンマ」に変更したら道徳的に許容されなくなってしまう。内側前頭前野の活動が高まっていた=恐ろしいという情動(感情)が喚起されてしまうから、と解釈される。人の意思決定は合理的ではない。合理的にできるのはサイ

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京大リレー講義(4) 文化心理学「幸福観の文化差からの考察」内田由紀子先生

京大リレー講義(4) 文化心理学「幸福観の文化差からの考察」内田由紀子先生

京都大学のオンライン公開講義
テーマは、ウィズコロナ時代に必要な「人文学」

8/23(日) 内田由紀子先生「わたしたちはパンデミックにどう向き合うのか?幸福観の文化差からの考察」#文化心理学

この公開講義の中で唯一の女性のプレゼン。柔らかな語り口で、東洋に暮らす私たちがこれからどう暮らしてくのが良いか、提案してくださいました。
北米的な「獲得的幸福観」と、日本的な「協調的幸福観」の違いがあるこ

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京大連続講義(1)哲学⑤「『われわれとしての⾃⼰』の倫理」出口康夫教授

京大連続講義(1)哲学⑤「『われわれとしての⾃⼰』の倫理」出口康夫教授

京都大学のオンライン公開講義
テーマは、ウィズコロナ時代に必要な「人文学」

8/8(土) 哲学⑤ 出口康夫教授「われわれとしての⾃⼰」の倫理

究極の善には、より大きな「われわれ」が必要だ、ということかな?やっぱり難しいけれど、なんとなくわかってきたような気がしてきた。「われわれ」という概念に神秘的でスピリチュアルな彩を感じる必要はなく、自然や司法制度に助けられている事実や、物理的な世界は何も変

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京大リレー講義(3) 現代社会論「新型コロナと現代文明」 佐伯啓思先生

京大リレー講義(3) 現代社会論「新型コロナと現代文明」 佐伯啓思先生

京都大学のオンライン公開講義
テーマは、ウィズコロナ時代に必要な「人文学」

8/9(日) 佐伯啓思先生「新型コロナと現代文明」#現代社会論

不要不急ってなんだ?
人間には、パンだけではなくサーカスが必要。遊びは文化であり、そこに経済が混じってきたところから遊びが衰弱して文明は幼児化した。
こういうものの見方を初めて知ってしまうと、不要不急って、ほんとに、何なんだろうって、迷子になる。

人類の

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京大リレー講義(2) 臨床心理学「コロナとの関わりとこころの古層」河合俊雄先生

京大リレー講義(2) 臨床心理学「コロナとの関わりとこころの古層」河合俊雄先生

京都大学のオンライン公開講義
テーマは、ウィズコロナ時代に必要な「人文学」

8/9(日) #臨床心理学 河合俊雄先生「コロナとの関わりとこころの古層」

村上主義者(村上春樹さんのファン)には垂涎の講義でした。
お祭りや日本の昔話から近代の心理学につながるお話。村上春樹の世界の「壁抜け」(『ねじまき鳥クロニクル』)が引用されて「思わぬものとつながっていく」のがポストモダンの世界の在り方だと。

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京大リレー講義(1) 公共政策「分散型システムへの移行と『生命』の時代」広井良典先生

京大リレー講義(1) 公共政策「分散型システムへの移行と『生命』の時代」広井良典先生

京都大学のオンライン公開講義
テーマは、ウィズコロナ時代に必要な「人文学」

8/2(日) #公共政策  広井良典先生
「コロナ後の社会の展望―分散型システムへの移行と「生命」の時代」

進学や就職で若者たちが東京に向かう光景を木綿のハンカチーフに歌われた。人口増加社会では「一極集中」でよかったが、人口減少社会では、「少極集中」をへてドイツのような「多極集中」に分岐させる政策が必要になる。ドイツのメ

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京大連続講義(3)倫理学⑤「ポストパンデミックの世界」児玉聡先生

京大連続講義(3)倫理学⑤「ポストパンデミックの世界」児玉聡先生

京都大学のオンライン公開講義
テーマは、ウィズコロナ時代に必要な「人文学」

8/2(日)倫理学⑤ 児玉聡准教授「パンデミックの倫理学」#倫理学
「ポストパンデミックの世界」

【感想】もう最終回になってしまった orz 。
✅スライドタイトルの「出口戦略」って、「哲学の出口先生」のことなのか。
✅スライドにある鳥さんの名前は「とりアージ」といいます。
✅予防がうまくいくと、予防の重要性が忘れられ

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京大連続講義(1)哲学④「私」「わたし」「我々」「われわれ」「われわれとしての⾃⼰」出口康夫先生

京大連続講義(1)哲学④「私」「わたし」「我々」「われわれ」「われわれとしての⾃⼰」出口康夫先生

京都大学のオンライン公開講義
テーマは、ウィズコロナ時代に必要な「人文学」

8/1(土)哲学④ 出口康夫教授
「われわれとしての⾃⼰」

【感想】お話を聞いている間はわかった気がしていても、人に説明しようとするとこんがらがってくる。漢字とひらがなの「私」「わたし」「我々」「われわれ」それぞれの関係を開いていきました。とにかく出口先生のシャツがかっこいいってことで。いよいよ来週が最終回、アフターコ

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京大連続講義(2)環境史⑤「科学技術社会における『災害』」瀬戸口明久先生

京大連続講義(2)環境史⑤「科学技術社会における『災害』」瀬戸口明久先生

京都大学のオンライン公開講義
テーマは、ウィズコロナ時代に必要な「人文学」

8/1(土)環境史⑤ 瀬戸口明久准教授
科学技術社会における「災害」 #環境史

【感想】そもそも「死」はわざわい(災or禍)なのか?
衝撃の問いかけで終了。
ヒトは100年前のスペイン風邪の時も「モニタリング」をやっていた。今は、さらに「シミュレーション(予測)」もやるようになった。
科学技術社会ではすべてがモニタリン

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京大連続講義(4)地域研究・メディア学 ④「映像メディアとコロナ後の世界」山本博之先生

京大連続講義(4)地域研究・メディア学 ④「映像メディアとコロナ後の世界」山本博之先生

京都大学のオンライン公開講義
テーマは、ウィズコロナ時代に必要な「人文学」

7/26(日)地域研究/メディア学④ 山本博之准教授
「映像メディアとコロナ後の世界」

【感想】「愛おしい欠点を持つ人を伴侶に選んでね」という最後に紹介されたCMに涙が出ました。夫の英語がシングリッシュであることとの対比からのなぞ解きがすごいです。山本先生の講義はこれで最終回、さみしいですね。

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京大連続講義(3)倫理学④「自粛か強制か」児玉聡先生

京大連続講義(3)倫理学④「自粛か強制か」児玉聡先生

京都大学のオンライン公開講義
テーマは、ウィズコロナ時代に必要な「人文学」

7/26(日)倫理学④ 児玉聡准教授「パンデミックの倫理学」

【感想】GOTOに行けない東京都民しか見てないかもしれませんが…で始まった。相変わらず面白い先生である。来週も元気で先生のお話を聞きたい。
まずは、「リスク管理」と「危機管理」の概念を社会全体で共有したい。そうして、安全な言論空間の中で慎重に議論していくこと

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