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2分で読める子育てエッセイ№840『目印』

この春中学生になる娘のブラウスを買いに、ふだんは行かない制服店に行った。ネットで場所を調べていたので、ぼんやりと場所は分かる。入口にいた若い店員さんに声を掛けるとテキパキと対応してくれた。
まだまだ制服の発送をしているのか、お店では4~5人の店員さんが忙しそうにバタついている。しばらくして、さっきの若い店員さんが戻ってきて申し訳なさそうにこう言った。
「今、在庫を切らしております。お届けは宅配でよろしいでしょうか?」
送料を浮かそうと思ってワザワザやって来たのに超残念。でも知ってるんだ~、確か歩いて行ける範囲に支店があったはず。幸い、そちらには在庫があると言われたので自分で取りに行くことにした。
「さてさて、その支店はどこですか。目印を教えてください」

若い店員さんが困った様な顔をしてこう教えてくれた。
「ええっと・・・○○ステーキはご存じですか?」

え? ○○ステーキ? そこはおいしいお店なの?
疑問がさらに疑問を呼んできた。いや、そうでなくて。

「だったら、××は分かりますか?」
ええっ・・・。それ何屋さん?

ヤバい。あの辺りだと思っていたのに全然分からないお店ばかり。今日中にたどり着けるのかと思っていたら、若い店員さんが何かを思い出したらしく、いい顏してこう教えてくれた。
「パルコ、パルコの手前です~!」
それ~! それなら知ってる。ワタクシ、ようやく目指すべき方向を知った。
そして目的の制服店に行く途中に気がついた。
「あ、○○ステーキと××、さっき教えてもらったお店。メッチャ若い人好みのお店だ~」
それはワタクシ、知らんハズ。世代によって目につくお店って違うんだな・・・と思っていたときにワタクシ、あることに気がついた。

実はその制服屋、この辺りでは超有名な制服店。目印になることはあっても、目印を聞かれることはないってこと?

それは「富士山に行きたいんですけど、何を目印にしたらいいですか」
と言っている感じ?

ひょーっ!
どうりで若い店員さんが「ええっと」などと、困っているハズ。
そこにワタクシ「さらにもう1個ヒント!」と言っちゃったよ~。
ワタクシ、なんだか急に恥ずかしくなった。

とほほ。



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