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2分で読める子育てエッセイ№826『新品だ~』

ものすごく感謝しているということが大前提の、今は小学生の子供たちが幼稚園児のころのこと。 
しょっちゅうおじいちゃん、おばあちゃんそして、ダンナがドリルを買ってきてくれた。
「小学生になるまでには、名前くらい書けるように」
「いろんなものに興味をもちますように」
たぶん、そんな願いを込めて。

それから数年後、小6の娘ももう卒業。小3の息子にだってもう全然年齢に合わないのでそのドリルを捨てようと、ようやっと思い立った。
あちらこちらからドリルをかき集めると、その冊数が思ったより多いのでビックリ。
パラパラとめくってみると、迷路やシールを貼るなど遊び要素タップリなものは、裏表しっかりと書き込まれている。
「うん、元は取った」
逆にとけいやひらがなドリルは
「・・・新品だ~」

家事や子育てに振り回されっぱなしの要領の悪いワタクシに、腰を据えてつきあえる時間があった記憶がない。もし、ワタクシに時間的な余裕と、一緒に楽しんで付き合える気持ちがあったら違ったかな。いやいや、そうとばかりは言えないよね~。

その時、ふとこう思った。もしこのドリルの表紙に文を入れてもいいと言われたらこんなのはどう?

「このドリルとお母さんはコンプリートを希望です。お子さんと一緒に付き合える時間と根性のある方がプレゼントしてください」


ホント、高っかいドリルを買ってもらったのに・・・ごめーん。

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