№45【2分で読める】日々の暮らしにクスっとエッセイ『お腹がいっぱいのときに、次のごはんのこと』

先日、お寺さんにお盆のお経をあげてもらうのに、義実家に集合することになった。

ふつうはその後ワイワイと楽しい会食をする、という流れ。
ワタクシは、これをお経に参加したご褒美だと考えている。

でも毎年恒例、お寺さんの「午前中に行きま~す」
という言葉から、それぞれが何時なのかを推理した結果、今年は前代未聞の大トラブル。

うちの家族4人は、お経が終わってから焼香だけのギリギリの参加。
義弟夫婦は2人、完全に遅刻してお経のおの字も聴かないまま。

お楽しみの会食だけに参加するという「食いしん坊人口密度高め」という結果になり、義母に恥をかかせてしまった。



その後、義母の超お気に入りのお店に食べに行くことになった。
そこは色々なメニューがあるので、必ず何か食べたい物が見つかる。しかもおいしい。

なににしようかとメニューをみていたら、あるものが気になった。

「名物! 鶏の唐揚げ」

同じくそれが気になった娘が

「メインとは別にそれも食べてみたい」
と言い出した。

そんなに食べられる?

ところが、ちゃっかり注文しておいたこの唐揚げ、一口食べて気に入った。

「味よしカリカリよし値段よし! 名物だというだけある!」


さらに
「お母さん、持ち帰りできるんだって」
という娘の言葉に超強力・プッシュされる。


ふだん、お腹がいっぱいのときに、次のごはんのことまでは考えられないと家族はいう。でも、お昼ご飯を食べているワタクシ、自分の注文した「うな重」をガッツリと食べ進めているというのに、すでに心のうちは夕飯の算段が始まった。


「唐揚げ、この大きさだったら、1人何個食べられるかな~」


さらに、数多い方がお得だと知ると、ひーふーみーと指折り数える数が多めになるのは仕方ない。

帰り際、いま、いま
「もうお腹いっぱーい!」
とみんなで言っていたのにも関わらず、義弟夫婦と義母に袋を差し出した。

「今日の夕飯か晩酌にどうぞ。夕飯作るのめんどくさいですよね~」
それは揚げたてほやほやの唐揚げ。

「味見はしておきました。メッチャおいしかったですよ」
という感想を添えて。


どんな気持ちで受け取ったのかは、知らんけど。
旨いは正義。









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