奈倉まゆみ

平安時代中期にハマっています。時々漫画やイラストを描いてます。 ホームページ:htt…

奈倉まゆみ

平安時代中期にハマっています。時々漫画やイラストを描いてます。 ホームページ:https://nakuramayumi17.amebaownd.com/ pixiv:https://www.pixiv.net/users/7288293

マガジン

  • 大河ドラマの感想

    NHK大河ドラマ『光る君へ』の感想頑張ってます。

  • 文化風俗の考察いろいろ

    装束や風俗についてあれこれ素人考察です。 アドバイス下さるとありがたいです。

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平安中期のアンソロジーを作りました①

『はなふるものがたりー平安中期アンソロジー―』はい。宣伝です。 10人の有志による作品集です。 表紙はherbe様の美麗な藤原道雅と当子内親王 阿岐有任先生は先日文芸社から『紫式部の一人娘』を出されています。 booth  1000円+送料 メロンブックス/フロマージュ  1210円(税込)+送料 https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2344507 『X(旧twitter)拾遺草

    • 大河ドラマ『光る君へ』(16)「華の影」の感想

      藤原隆家登場 斉信はすっかりいじられキャラでしたね(笑)  今回、とうとう藤原隆家登場!と言っても子役で何度か登場していますが。 定子が伊周の書いていた恋文を盗んで来たシーンで登場した元気そうな少年が、どこでひねくれたのか、早くにおとなの世界に放り込みすぎたのか、落ち着いていて、傍若無人で、どこか笑っていて、おもしろいことがないかと探しているような雰囲気が、将来が怖い。   気に入らないことは、悪びれず覆しそうな感じに見えてしまいました。 都に蔓延する病 疱瘡や赤もがさ

      • 大河ドラマ『光る君へ』(15)「おごれる者たち」の感想

         藤原兼家が亡くなり、中関白家が権力を牛耳っていくように・・・。  兼家の跡を継ぐために、清らかなままで関白の座についた道隆。  清少納言が定子の女房になり、きっと少納言が感激したように、定子は聡明で美しくて、そして、定子のサロンは華やかだったのでしょう。  でも、その裏では、中関白家への不満がどんどん積もっていくのでした。  (ちなみに中関白家という呼び名はのちにつけられたものです) 『大鏡』の弓比べ 道隆の屋敷で行われた弓比べで、道長が伊周を負かす『大鏡』の話。ただ負

        • 菊池へ行きました。

           九州は春の嵐で、桜もほぼ散ってしまいました。  私は平安中期のことを追いかけているので、南北朝には疎いのですが、仲良くして下さる方々が南北朝愛好者が多いので、私も記事を目にする機会も多くなりました。  九州には史跡が多いですし、懐良親王とともに戦った菊池武光は藤原隆家の子孫というではありませんか。  というわけで、行ってきました。 鞠智城跡  福岡から南下。久留米を抜けると少しのどかになるのですが、山鹿に入ってくると、町並みが賑やかになります。 そこからさらにまた

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        平安中期のアンソロジーを作りました①

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          大河ドラマ『光る君へ』(13)「進むべき道」の感想

           しばらく間があいてしまいました。  寛和の変は、花山天皇を〝利用しようとした〟藤原義懐と藤原惟成を出し抜き、兼家一家が勝った。みたいな形になりました。  義懐は花山院の葬送まで奉仕している忠臣だと思っているので、ちょっと残念。(惟成はこれからほどなく亡くなります。)  しかし、ドラマとしては、次の展開が見逃せなくて、とてもおもしろいです。 定子入内 『枕草子』好きとしては、まだ幼い一条天皇と定子が仲を深めていく過程は、なんと微笑ましいことか。 「主上(おかみ)が好

          大河ドラマ『光る君へ』(13)「進むべき道」の感想

          紫式部日記の中の道雅(平安中期アンソロジーを作りました③)

          今回は拙作の話です。 『荒三位のプロローグ』 「荒三位」と呼ばれる前の道雅の話です。 前に書いた記事はこの構想があってのものでした。 中関白家の起死回生?の頼みの綱、敦康親王は、藤原道長の娘彰子に養育されています。 さらに、怖れていたことに、彰子はとうとう皇子を出産しました。 敦成親王(後一条天皇)です。 隆家は彰子の出産に立ち会ってますが、道雅の父伊周は、准大臣の地位を与えられたのに、日記には一度も登場しません。 もしも、伊周が拒まれたのなら、道雅が御使いでは、

          紫式部日記の中の道雅(平安中期アンソロジーを作りました③)

          一条天皇の遺した歌(平安中期のアンソロジーを作りました②)

          一条天皇が最期に遺した和歌。 一条天皇の辞世の歌とも言えるものなのですが、誰に向けて詠んだものなのか。 切なくも、おもしろい話だと思います。 『御堂関白記』の一条天皇の歌 露の身の草の宿りに君を置きて塵を出でぬることをこそ思へ 中宮彰子が御几帳のそばにいるなら、これは、彰子に宛てた歌でしょう。 おそらく他のおそばの人々も聞いていたことでしょう。 『権記』の一条天皇の歌 露の身の風の宿りに君を置きて塵を出でぬる事ぞ悲しき これは皇后だった藤原定子のために詠んだ歌な

          一条天皇の遺した歌(平安中期のアンソロジーを作りました②)

          大河ドラマ『光る君へ』(8)「招かれざる客」の感想

          兼家倒れるなんだか義懐が、花山天皇の威を盾に好き放題やっているように見えてきた今回、いかがだったでしょうか。 「陣定は中止」そんなことあるのか? いくら権力欲にみちたおじさまたちでも、あるべき政治のやりかたをむちゃくちゃにされるのはゆるせなかったとみえます。 でも、兼家は倒れてしまった。恐れていた忯子の祟りによって。 今まで、怨霊への恐怖はあったものの、怨霊が具現化することはなかったのに。しかも、怨霊を宿した女の強いこと。 これには、道隆すらビビる。 胡散臭いですね。

          大河ドラマ『光る君へ』(8)「招かれざる客」の感想

          大河ドラマ『光る君へ』(6)(7)の感想

          先週はゆっくり観れなかったので、2回分まとめて。 とうとう道兼を避ける必要がなくなった道長。 正面から歯向かう理由ができた。兄とは違う。 この侮蔑すら、道兼の中では肯定になっていたんだと思います。 父に認められたい。 でも、殺人はいけないんだけど、道兼は兄弟で一番まじめそうではないですか? (私は、道兼が兼家の息子の中で一番好きなので、つい贔屓してしまいます………。) やさしく、太陽のような長兄道隆。 漢詩の会が、より人徳があるように演出しましたが、その一方で円融天皇に

          大河ドラマ『光る君へ』(6)(7)の感想

          禎子内親王の入内の話をちょっとだけ

          栄花物語の禎子内親王がかわいい。というプレゼン描きたかったのに、東宮入侍の話になってしまいました。 藤原道長が、倫子の三番目の娘の威子を後一条天皇の中宮に立て、さらにその妹嬉子を東宮敦良親王(後の後朱雀天皇)の妃にします。 娘の三人が中宮、嬉子も敦良親王が即位すれば、中宮の座は確定だったでしょう。 しかし、嬉子は王子を出産後、すぐに亡くなります。 栄花物語によれば、怨霊のせいであったとも。 その後、藤原道長は、孫娘、三条天皇と娘妍子の間に産まれた皇女禎子内親王を東宮に入

          禎子内親王の入内の話をちょっとだけ

          大河ドラマ『光る君へ』(5)「告白」の感想

          先週からまとまって書く余裕がなく、今回は、漫画だけで失礼します。 まひろのやるせない気持ち、そして、まひろの苦しみが自分の兄のせいだと知った道長。 つらい。何もなければ、和やかに恋心を育めたのでしょうか。 吉高さんの名演技に胸がいっぱいなってしまいました。 道兼が全て悪い。 と言いたいけれど、もはや道兼も父兼家にいいようにされていて、心中いかに。 兼家の権力への貪欲さは恐ろしいです。

          大河ドラマ『光る君へ』(5)「告白」の感想

          ちょっとだけ大河の感想

          四角関係?なんだかまるで少女漫画展開な、冒頭でしたね。 まひろと道長、直秀、宣孝、気になる関係。 宣孝が夫になるのは史実ですが、青年たちへの牽制は、幼い頃から知っている友の娘のためなのか、いずれは…と考えているのか。 花山天皇即位とうとう花山天皇が即位。 他の方の感想を読ませてもらうと、『古事談』の御座での不祥事は、藤原道隆の噂だったようですね。 『古事談』と言えば、藤原実資が頭中将をまたやってほしいという、師貞親王の願いを承諾しないので、叔父藤原義懐にすがるシーン、か

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          平安中期の直衣ってどんな形なんだろうと考えてみた

          入襴の袍とは現在放送中のNHK大河ドラマ『光る君へ』の中で、弁官と呼ばれる文官は入襴になった袍を着ています。 院政期になると、貴族の装束は強装束と呼ばれる張りのある大柄な装いになります。(教科書などによく載っている伝源頼朝像をイメージしていただけると) しかし、弁官は蟻先のある袍を着なかったとのこと。 伝統を重んじるからとも、華美を疎んじたからとも言われています。 強装束に対し、中期の装いは萎装束と呼ばれています。 御引直衣も描いてみました半分くらい想像です。 纓は柔らか

          平安中期の直衣ってどんな形なんだろうと考えてみた

          大河ドラマ『光る君へ』(3)「謎の男」の感想

          おそろしいドラマだ。 私は、紫式部日記の中で、紫式部と藤原道長に恋愛関係があったことには否定的だったので、『光る君へ』が始まる前は、道長と紫式部との関係を表す「ソウルメイト」が、そんな関係だったら、モヤモヤするなと思っていました。 しかし、第三話にして、主人公お二人の名演技と製作の方々の力に弄ばれ、すれ違いにジレジレしてしまい、もう結婚すればいいのにと思ってしまっています。おそろしいドラマです。(妾になる説もあるけどね) さて、今回は、左大臣源雅信が娘倫子をいつまでも結

          大河ドラマ『光る君へ』(3)「謎の男」の感想

          大河ドラマ『光る君へ』(2)感想

          道兼と兼通前回、まひろの母を殺した道兼。 後悔していないんだろうなあと書いたけど、どう思いますか? 父にいいように利用されて、これは・・・。 「愛されたい、認められたい父親」はどうなっちゃうんだろう? 私、寛和の変の漫画を描いてるとこなんで、その解釈だと、道兼は……。(まだそこまで書いてません) しかし、兼家パパ罪深いよね。 ドラマでは出てこなかったけど、大っきらいで恨みばかりの亡き兄兼通(かねみち)と名前が似てる息子の道兼に、主上の食事にいけない薬を混ぜさせて、次は…?

          大河ドラマ『光る君へ』(2)感想

          大河ドラマ『光る君へ』感想

          NHK大河ドラマ『光る君へ』始まりましたね。 紫式部と藤原道長の幼少期の記録がないから創作だというプレ情報だったけど、史実とうまく絡まっていて、観ていて緊張しぱなっし。 ストーリー中には源氏物語のエピソードを思わせるところもいくつかありましたね。きっとたくさんの布石が用意されているんだろうな。 脚本の大石静先生は平安時代はそれほどお得意ではないようなことを記事で読んだのですが、そのようなこと全然感じさせず、時代考証の倉本一宏先生の意見などもよく取り入れておいでなのでしょ

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