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##10 マイファミリー

リンリンリン♪という音でいつの間にか秋になったことに気づいた夜。夏の虫から秋の虫にいつ変わったのだろうと毎年わりと本気で考えてます。記念すべき10回目ということで、今年の夏をとても濃いものにしてくれた私の家族について書きたいと思います。


今年は父が還暦でして、兄夫婦や両親の友人一家などを東京に呼んでお祝いをしました。私は元々父・母・兄との4人家族で、両親は私が小学4年生に上がる春休みに離婚しました。会社の先輩後輩で、母の方が5つ歳上の姉さん女房。昭和の時代でしたから社員同士、社外コミュニケーションも多く、遊び仲間だったようです。私が大人になって離婚当時の心境を母に聞いた時、「友達に戻ろうと思った」と言っていました。なので離婚後もよく一緒に旅行したり、泊まりに行ったりと割と交流があり、今回の還暦祝いも母が言い出しっぺでした。

私はというと、父の誕生日が近づくにつれソワソワし始めました。母が友人一家の息子(私の1歳下の幼馴染)の卓球の引退試合を観に名古屋に行くのも、ねぶたを見に青森に行くのも、本来であれば母が病気ということもあり一緒について行くはずなのですが、私はどうしてもその気になれず、単独行動に慣れていないの知ってるでしょとブツブツ言いながら出ていく母を駅まで見送りました。私は昔から心配事があるとそればかりが頭をチラついて他のことを楽しめない性格でして、父に関連する忙しいスケジュールを想像するだけで、始まる前から疲れていました。母と違い単独行動を好む私は、ひとまず冷静になる1人の時間が欲しかったのです。

父が来る2週間前、母が名古屋にいる1人の時、最近友人とハマっているオラクルカードを引きました。タロット占いというのを聞いたことがあるかと思いますが、それに似たもので、気に入った絵柄のものをいくつか購入して自宅でたまに占っています。来たるXデイを不安に思い、乗り越え方を占いました。詳しい結果は忘れましたが、1つ感じたことで覚えているのは、「過去を頻繁に思い出して、記憶の中の家族4人の関係にばかり囚われないように」ということです。正直に言いますと、先ほどから書いてる感じでは、とても仲の良い家族のように見えますが、実態は大きく違います。

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