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時々温泉、時々旅な人生。フィクションのようなノンフィクションのような、だらだらと長い文…

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時々温泉、時々旅な人生。フィクションのようなノンフィクションのような、だらだらと長い文書。

最近の記事

別府ラクテンチでのシュール〜五感を持ってお出で

令和3年2月。 今日は久々に朝から雨が降っている。 朝起きた時、太陽の光が差し込んでいないことに激萎えである。 気圧の影響か、全方位から身体を空気で押されるような感覚がある。若干の息苦しさ。 先週から今週前半にかけて、晴天が続いていたので、この感覚は久しぶりである。 先週末には娘+親友荻子と別府ラクテンチに出向くことが出来た。 この別府ラクテンチは、閉園の危機を乗り越えつつ、昭和から続く老舗の遊園地である。 大分県民は、子供の頃一度は行ったことがあるのではないだろうか

    • 水仙の煩悩

      令和3年2月。 夫と娘と、佐賀関にある関崎海星館に向かった。 ここの水仙が見頃を迎えているという記事を見たためである。 この関崎海星館を知ったのは今から6〜7年前じゃなかったかと思う。高校時代の友人、綾乃(仮名)の紹介で知った場所である。 当時、情報誌に載っているようなところは全て行き尽くしたと思っていた私であったが、ここは行ったことがなかった。 そもそも、佐賀関というところは海が綺麗で、「海水浴」のイメージが強い。その他の見所は特にないと思っていた。 佐賀関自体は、

      • 考える葦たちのユートピア

        令和3年1月。 東京の新型コロナ罹患者数は爆発的である。ここ大分県も1日十数人という日が続くが、なんとなく数字に麻痺してきているように思う。 感染者数1桁の日は「今日は少ないな〜」と思ってしまう。 第一波の時、たった1名の感染で震え上がったあの感覚はもうない。 2020年、多くの人は何かしらの生活が変わったのではないかと思う。 私の生活は、実は何も変わっていない。育児の合間に家業の仕事を少し手伝うスタイルを続けている。そして元々、友人も少ないため、休日の過ごし方も変わ

        • 諸悪の根源〜神との出会い

          令和3年1月。 今日はめちゃくちゃ寒い。ここ大分市は、冬に雪が降るのが珍しい地域である。雪が積もろうもんなら、学校の授業を1時間潰して雪で遊ぶこともあった。それくらい珍しいことである。 しかし、昨日から時折雪がちらついている。 この、割と南国な地域で育っているせいか、寒さにはめっぽう弱い。 こんな日はヒートテック2枚、靴下2枚、身体の前面と後面にホッカイロを1枚ずつ貼る。 こんなんで、なんらかの事情で豪雪地帯に行くことになったら、本当に生命の危機を感じるのではないかと

        別府ラクテンチでのシュール〜五感を持ってお出で

          クリスマスの悲劇〜架空闘病生活

          令和3年1月。 相変わらず家に引きこもりがちである。 正月の「非日常感」はあまり好きではない。TVも面白くない、お節もそんなに好きではない。その上、寒い。 そういえば先月は、家族で大神ファームに菜の花を見に行った。ここなら密にならずに自然を楽しむことが出来る。 菜の花は春のイメージがあるが、この菜の花は早咲きらしい。 2020年は、息が詰まりそうな日々が続いた。 しかし、最後にここに来れて良かった。 一面に広がる黄色を目前に、テンションが上がる我が家族。キャッキャとは

          クリスマスの悲劇〜架空闘病生活

          カメレオンの思索

          令和2年12月。 最近はコロナの影響であまり出歩けない。 冬はただでさえ、インフルエンザを始めとする感染症の流行と寒さに怯え、活動停止状態となるが、今年は特に注意が必要である。 大分県のコロナ感染者は、9月9日を最後に一旦落ち着きをみせていた。10月なんかは、私も完全に油断しており、What's コロナ?状態であった。 今秋は例年と同様、結構色々なところをまわったように思う。しかし、最近になり、1日10人前後の感染者が… 明日は我が身、ということで、今一度気を引き締めなけ

          カメレオンの思索

          追憶〜詩織ちゃんとゴン

          令和2年11月12日(木)。 娘を連れて、日出町の大神ファームへ向かう。 この大神ファームは、「別府湾を一望する海岸線と美しい森に包まれた広大な園内にはハーブやバラなど様々な植物と、石や木など自然素材を使った建物が調和し、やすらぎに満ちた空間を演出しています。 自然と調和しながら、心豊かに暮らすスローライフをご提案致します。」と、ホームページに掲載されているとおり、本当にやすらぎに満ちており、「スローライフ」という感じなのである。 なんて平和な画なんだろう。毎日こんなふう

          追憶〜詩織ちゃんとゴン

          別府放浪記〜なにが君のしあわせ

          令和2年11月9日(月)。 今日は、2歳の娘と別府へ向かった。 私と娘は、よく別府公園に出没する。家は大分市であるが、わざわざ隣町の別府に足を運ぶことが多い。 人と関わるのが煩わしい性分で、地元の小さい公園からは遠ざかりがちである。 そこで繰り広げられる「ママ友」的なやりとりが、どう考えても苦手である。 そんなこともあって、娘が歩き出してからは、家から少し離れた大きな公園や、別府公園に行くことが多かった。 私の中で別府公園は、「公園」という範疇を超え、「森」と勝手に分類さ

          別府放浪記〜なにが君のしあわせ

          雨潸々とこの身に落ちて②

          翌日は、昨日とは打って変わって秋晴れになった。 天気が違うだけで、気分がこんなにも違う。つくづく単純な心身である。 我々は、豊後大野市にある用作公園を目指した。ここは、紅葉が有名である。 私自身が訪れるのは3〜4回目である。 昔久住に行く途中によく看板を見かけており、 「ようさく公園?なんじゃそれ。」 と、荻子とよく話していたのを思い出した。この公園、実は「ゆうじゃく公園」と読む。 当時、読み方に衝撃を受けた上に、何度か訪れているにも関わらず、その日、 「ようじゃく公

          雨潸々とこの身に落ちて②

          雨潸々とこの身に落ちて①

          令和2年11月7日(土)。 今日は、夫と娘と親友荻子と別府へ向かう。 そして、私と荻子は温泉に入り、荻子はそのまま我が家に泊まる予定である。 前日、どこの温泉に向かうか温泉本を見ながら考えていた。温泉名人を再び目指していることもあり(31/88)、やはりスタンプがもらえるところがいい。 行ったことのない、鉄輪のとある温泉を予定していた。 朝。 あいにくの雨。 身体が相当重い。その上頭痛がする。 私は、気圧とかホルモンとか、そういうものに左右されやすい体質である。 健康診

          雨潸々とこの身に落ちて①

          地獄の沙汰もお湯次第②〜ネギ臭に注意

          車は国道500号を別府方面に走った。 車内ではちょっとしたトラブルが。 先ほどの直売所で、活きのいいネギを購入してしまい、車内にネギ臭が充満。これからまた山道…… ーーoops(−_−;) 硫黄臭には慣れている私も、密閉空間でのネギ臭は厳しいものがある。 ネギの先っちょに袋を被せてみたりしたがあまり効果はない。なかなかの強烈さであった。 「活きのいいネギ」の購入は、長時間運転の際は避けた方が良いということを学んだ。 そんなこんなで、アフリカンサファリに着いた。今年私

          地獄の沙汰もお湯次第②〜ネギ臭に注意

          地獄の沙汰もお湯次第①〜硫黄臭に注意

          令和2年10月24日(土)。 今日は夫と娘と安心院方面へ向かう。 安心院の野菜直売所で野菜を買い、アフリカンサファリで動物見学、別府の温泉に寄って帰るというコースの予定である。 出発。別府方面へ向かう。 別府というところは、なんとなく落ち着く。温泉を想像してしまうせいだろうか。 国道10号から九州横断道路(国道500号)に入る。 おそらくもう何百回も通っている、通り慣れた道。 この国道500号に入ると、急に別府感が増す。少し上ると鉄輪温泉地帯に入り、旅館が立ち並ぶ。 も

          地獄の沙汰もお湯次第①〜硫黄臭に注意

          31/88

          令和2年10月23日。 温泉本2012〜2013の間に挟まっていた「別府八湯温泉道」の「スパポート」を見つけ出した。ジップロック付きケースに丁寧に保管されていた。 「別府八湯温泉道」とは、別府八湯温泉道に加盟している温泉施設から、88カ所を巡って、「スパポート」と呼ばれる冊子にスタンプを押すスタンプラリーのことである。88カ所全て巡ったら「名人」の称号を手にすることが出来る。 私は、社会人になった年、この「別府八湯温泉道」88湯を全て巡り、温泉名人の称号を手に入れようと

          桃源郷③〜ヒゴタイ公園のデジャヴ

          目的地は「ヒゴタイ公園」である。ここは、熊本県の産山村という所になる。しかし、限りなく大分県との県境である。 大分県民の私としては、この素晴らしい公園がギリギリ大分県ではないことは少し残念である。 そもそも、ヒゴタイという植物はどれくらいの知名度があるのだろうか。 私が初めてヒゴタイを認識したのは、10年くらい前に荻子とこの辺りをドライブしていた時である。「ヒゴタイ公園」の看板を見つけ、おそらく「何それ(笑)?」と言いながらフラッとヒゴタイ公園に入ったのではないかと思う。

          桃源郷③〜ヒゴタイ公園のデジャヴ

          桃源郷②〜10月のひまわり

          さて、その大学時代からの相棒、荻子を拾って我々はひとまず久住方面へ向かった。 運転は我が夫、助手席に荻子、その後ろにチャイルドシートに乗った我が子、その横に私。 ーーどんな関係なん、君たち? 夫と荻子は性質がよく似ている。両者、あっけらかんとしていてよくしゃべる。 いつも通り、2人はとりとめのない会話を始めた。 入社以来、営業畑を歩んできた荻子は、この10年で人と話す技術が格段に上達したように思う。 学生時代の荻子は完全に喋り手で、人の話にはあまり興味のない感じであった

          桃源郷②〜10月のひまわり

          桃源郷①〜荻子という女

          令和2年10月3日(土)。 今日は、夫と娘、私の親友である荻子(仮名)と、久住〜阿蘇方面にドライブすることになっている。 家族+友達という妙な組み合わせに思えるかもない。しかし、これが我が家の土曜日の基本形になっている。 私と荻子の出会いは大学時代に遡る。現在35歳なので、15年近くの付き合いということになる。 最初は、特に気が合うでもなく、話した感じ、「当たり障りのない」子だな、という印象を抱いた。 それが15年後も一緒にいるとか、学生の時点では全く想像出来なかった。

          桃源郷①〜荻子という女