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展覧会&植物園レポ:京都府立陶板名画の庭&京都府立植物園

【約3,200文字、写真約30枚】
京都駅付近で、それぞれ隣接する「京都府立陶板名画の庭」と「京都府立植物園」に行きました。その感想を書きます。

結論から言うと、「京都府立陶板名画の庭」はメインで訪れる場所ではないものの、「京都府立植物園」は広大な敷地で様々は草花を見られて気分がリフレッシュできたため満足でした(2つセットで入園料250円!)。普段、訪れる機会が少ない植物園ですが、気分転換にはもってこいです。

場所:京都府立陶板名画の庭
おすすめ度:★★☆☆☆
会話できる度:★★★★★
ベビーカー:可能
休館日:無休
住所:京都府京都市左京区下鴨半木町
アクセス:北山駅から徒歩約0分
入場料(一般):100円(植物園とセットで250円)
展覧所要時間:約10〜30分
混み具合:ストレスなし
展覧撮影:全て撮影可能
URL:http://kyoto-toban-hp.or.jp/

場所:京都府立植物園
おすすめ度:★★★★☆
会話できる度:★★★★★
ベビーカー:可能
休館日:無休
住所:京都府京都市左京区下鴨半木町
アクセス:北山駅から徒歩約1分
入場料(一般):200円
展覧所要時間:1時間半〜丸一日
混み具合:ストレスなし
展覧撮影:全て撮影可能
URL:https://www.pref.kyoto.jp/plant/


▶︎京都府立陶板名画の庭

入り口のプレート

▶︎きっかけ

入り口の全体

京都駅に着いて数時間あったため、Googleで「京都駅 おでかけ」で探しました。「エネルギーを使いそうな美術館は避けるとどこがあるかな…」と探しました。

世界で初めての回廊式絵画庭園」というキャッチーなフレーズと、HPに掲載されている素敵な写真に惹かれたため、初めて「京都府立陶板名画の庭」に行ってみることにしました。私は京都の大学に通っていましたが、この施設は聞いたことがなかったです。

▶︎アクセス

地図

北山駅から徒歩約0分(京都駅から北山駅まで約15分)。京都府立陶板名画の庭は、北山駅の地上出口に隣接しているため、迷うことはありません。

▶︎概要&感想

庭園全体の説明

名画の美しさをそのままに再現した丈夫な陶板画を安藤忠雄氏設計の施設に展示するもので、屋外で鑑賞できる世界で初めての絵画庭園です。陶板画は全部で8点。(略)陶板画は、堺屋太一氏の発案企画により、ダイコク電機株式会社代表取締役栢森新治氏から京都府に寄贈されたものです。

公式サイトより
安藤忠雄による建築。京都府にある彼の建築は、こことアサヒビール大山崎山荘美術館のみ

HPで記載を見つけられませんでしたが、開園は1994年とのこと。バブル崩壊(1991年〜1993年)の直後に造られたことになります。私のこの庭園(なのでしょうか?)の最初の印象は「ものすごいハコモノ感…」でした。

銘文

銘文に書かれた設立の目的に「広く府民が芸術作品に触れ合う場として親しまれること」とありました。ただし、私はそれにあまり納得できませんでした。その理由は、1)庭園全体の規模が小さい点、2)作品が8点しかない点、3)100円かかる点です。

「広く府民が芸術作品に触れ合う」ためであれば、より人流の多い場所にパブリックアートとして、無料で開放した方が良かったのではないか、と思いました。当時、公共事業的な目的で造られたのでしょうか?

モネ作「睡蓮・朝」。200cm×1275cm ほぼ原寸大

陶板画は原寸大か2倍に拡大されています。特に、ミケランジェロの「最後の審判」(14mx13m)は「バチカン宮殿はこんなに大きな壁があるんだぁ、ミケランジェロはよくも一人で描き上げたなぁ」と圧倒されました。簡単に現地へ行けないため、原寸大で作品を体感できたのは良い経験でした。

ミケランジェロ作「最後の審判」
1430cm×1309cm ほぼ原寸大(でかい!

陶板画は大塚国際美術館も手がけた大塚オーミ陶業によるものです。ここへ来場したことで「いつか大塚国際美術館にも行ってみたい」と思うきっかけになりました。

張澤端作「清明上河図」 台湾。35cm×1200cmの原寸を縦横2倍に拡大
鳥羽僧正作「鳥獣人物戯画」。60cm×2262cm、60cm×2400cmの原寸を縦横約2倍に拡大

この日、お客さんはちらほらしか見ませんでした(外国人観光客の家族や学生カップルなど)。

おそらく入場料一人100円では、カウンターの従業員一人分の時給も賄えていない状況だと推測します。人件費のほか、修繕費、水光熱費、固定資産税(免除?)など様々なコストがかかっているため収益性はかなり厳しそうです。そのため、この施設の必要性に疑問を強める一因となりました。

▶︎まとめ

左からゴッホ作「糸杉と星の道」、ルノアール作「テラスにて」、スーラ作「ラ・グランド・ジャット島の日曜日の午後」
ゴッホのみ原寸の約2倍、ルノアールとスーラはほぼ原寸大

いかがだったでしょうか?「屋外で鑑賞できる世界で初めての絵画庭園」というフレーズと、HPのきれいな写真を見て期待が高まりましたが、現実は違和感がありました。ただし、100円で見られるのはありがたいです。この庭園を主目的にするのではなく、植物園のついでならアリかもしれません。

▶︎京都府立植物園

▶︎きっかけ

北山門から入った風景

「京都府立陶板名画の庭」に入場する際、1)植物園とセットなら50円引きだったこと、2)14年ぶりに入ってみたかったことから入場しました。

可愛い「おもちゃかぼちゃ」

▶︎概要&感想

案内図

京都府立植物園は、日本で最初の公立植物園として、1924年1月1日に開園(略)園内には観覧温室のほか、正門花壇、はす池、ばら園など20ほどのエリアがあり、面積240,000m2 (24ヘクタール)の広大な敷地にテーマ別に約12000種類、約12万本の植物が植えられている。一般の入園料は200円(略)温室への観覧料は別に一般200円(略)年間70万人を超える入園者数は日本の公設植物園で最も多い。

wikiより

私はここへ2009年に訪れたことがあり、今回で2度目でした。当時は、夜に温室へさっと入っただけだったので、ゆっくり昼に鑑賞したのは初めて。

種類豊富な花々

まずは、広大な敷地に驚きました。しかも、入園料は200円という破格(ちなみに新宿御苑は500円、583,000m2)。こんなにたくさんの草花を見られて、一人200円はお得過ぎます

温室(今回は時間の関係で入らず)。別途、観覧料200円必要だが、入る価値あり
温室前の池
オフィシャルパートナーのタキイ種苗(国内の種苗業界3位)

真夏は暑くて堪りませんが、春や夏に子供と一緒に、もしくはデートにピッタリな名所だと思いました。

私は、サクッと1.5時間で散策しましたが、園内全てを歩くと丸一日潰れそうでした。個人的にありがたかったのが「未来くん広場」。子供にとって退屈な植物園でモチベーションが上がります。多くの子供が遊んでいました。

公園付近にある「こども文庫」
きのこの中に本がたくさん。野外図書館は面白い取り組み

▶︎おまけ

約3mはあるひまわり

台風後のHPに以下の記載がありました。HP更新担当者の関西らしいユーモアのセンスが素敵だったため、クスッとしてしまいました。

8月15日の台風一過、植物園では幸い大きな被害がなく、(略)午後から開園しました。
これから見頃を迎えるロシアヒマワリは、けなげに強風に耐えて1本も倒れませんでしたが、自身の花の重みと3mを超える背丈により、根が浮き、花首からお辞儀して、残念ながら復活は難しそうです。しばらくそのままにしておきますので、台風の脅威を感じとってください。

公式サイトより

▶︎まとめ

いかがだったでしょうか?植物園は、休日の選択肢になかなか入りませんが、いざ行ってみると自然がいっぱいで気持ちいいし、新しい知識も得られます。特に、子供連れやデートにおすすめです(しかも200円と安価!)。

▶︎今日の美術館飯

森のカフェ (京都府/北山駅) - こだわり素材の森のジェラート (¥400)

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