【年間目標100冊】2023年9月に読んだ7冊
こんにちは、ネコカスです。
年間の読破目標100冊をかかげて読み出し、9月で89冊になりました。
あと3ヶ月もあるので、100冊余裕で突破しそうです。
なるべくネタバレしないように書いていますので、よかったら感想を見て読む本の参考にされてください。
御伽の国のみくる(河出書房新社)
モモコグミカンパニー
あらすじ
感想
元Bishのモモコグミカンパニー初の小説作品。Bish時代から多くの作詞を担当してきたためか、文才は確かなもの。
7月に発売された「悪魔のコーラス」を読み、その才能に惹かれて読んでみた。「悪魔のコーラス」もそうだが、アイドルらしからぬなのか、アイドルだからこそなのか、テーマと題材は暗めで重い。
アイドルになりたいみくるは、いくつものオーディションを受けるも、受からないもどかしさと、自分への自信のなさに悩む日々を過ごす。整形をし、メイド喫茶で働きながらもずっとアイドルに憧れる。
メイド喫茶でも人気が出ない、ファンがつかないという、苦悩の心情がよく表現されていて胸が痛くなった。
個人的には「悪魔のコーラス」よりもよく書けていたと思う。
Bish時代より、僕がモモコ推しなのは内緒の話。
職業としての小説家(新潮文庫) 村上春樹
感想
村上春樹さんが小説家として生活をする上で、小説の書き方や心情を語られている。この本で再三言われているが、あくまでも村上さん個人での書き方や考え方。
芥川賞についても語られていて、本音を書けば書くほど言い訳がましく聞こえてしまうのは、損な役回りだと思う。
村上さんほどの小説家だと僕の勝手なイメージで、年がら年中遊んでいて、気が向いたら小説を書くぐらいの生活をしているんだろうと思っていたけど、とんでもなかった。70を超えているのに、欠かさない日課のジョギングや毎日の執筆など、意外とストイックな生活をされていた。
村上春樹さんが好きな人は、彼の価値観に触れれる良い一冊だと思います。
ノルウェイの森(講談社文庫) 村上春樹
あらすじ
感想
上記の他にも、「猫を棄てる 父親について語るとき」や「村上T 僕の愛したTシャツたち」などのエッセイを最近読みだして、小説をまた読みたくなり再読した。
村上春樹さんの作品には登場人物の感情が感じられない。悲しいこと、楽しいこと、性的なこと全てを全員が淡々とこなす。昔からそんな印象しかありません。だからなのか内容が記憶に残らない。これが彼の作品に対して賛否ある原因なのかもしれません。断っておきますが、僕は村上春樹さんが嫌いではありません。むしろ好きな方です。
「ノルウェイの森」は彼が世界的に売れるきっかけになった作品であり、これぞ村上春樹ワールドと言うくらいの、独特の世界を見せてくれる。携帯がまだない1987年の発行であり、若者の待ち合わせや手紙のやり取りには懐かしさを感じさせてくれる。電源さえ入れておけばすぐに繋がる現代にはない、手紙を書く大切さ、その手紙を待つ間のせつない時間を感じさせてくれます。
アキラとあきら(集英社文庫) 池井戸潤
あらすじ
感想
一言で表すと壮大。
そしてやはり池井戸潤、彼の作品にハズレはない。
物語は幼少期から始まり、苦悩の日々を乗り越えて銀行に入る。元銀行員である池井戸さんは、やはり銀行の話書かせたら天下一品。そして敵となる登場人物の憎たらしいこと。全ての展開が面白く、長く感じながらも最後まで一気に読むことができた。
ネタバレになりそうなのが怖くて、まともな感想書けなくてすみません。
竹内涼真さん、横浜流星さん主演で映画化されているので、読書が苦手の方はそちらを見られてはいかがでしょうか。
僕は何でも原作が好きなので、たぶん見ません、、、
王とサーカス(創元推理文庫) 米澤穂信
あらすじ
感想
僕がこの本を手に取った理由は、米澤穂信さんだったから。「儚い羊たちの祝宴」を読んで以来、彼のファンです。
この作品が「さよなら妖精」という前作があるとは知らずに購入しました。シリーズものではないと作者も言われていて、幸いにも主人公以外の繋がりは無いそうなので、前作を知らなくても普通に読めます。
物語は実際に起きた、ネパールでの王族殺害という世界的にショッキングなニュースが題材となっています。
僕はこの事件自体知りませんでした。知らないからこそどんな展開に進むのかわからず楽しむことができたのかもしれない。
何をやるにも表情にでない主人公の記者も、冷静ではいられない事件の連続。最後の最後までドキドキさせられて、だいぶ前に買って積読してた過去の自分へ「すぐ読め!」と言いたくなるぐらい面白かったです。
「さよなら妖精」も読まないと。
風の歌を聴け(講談社文庫) 村上春樹
あらすじ
感想
村上春樹さんのデビュー作。「職業としての小説家」の中でも書かれていましたが、球場で野球を見ていて突然小説を書こうと思い書いた作品らしい。これが突然書けるのかという驚きでしかない。おそらく幼少期よりの読書量と音楽好きが糧となりできたのだろうとは思う。普通に生きていきなり小説書こうとしても書けるわけがない。
今読むと書き直したいところもあるらしいですが、その時の感性を大事にしたいとのこで、いじることはないとのこと。
今でも作品を生み出すたびに新しい挑戦をされている村上春樹さんの原点となる作品。ページ数も多くないのでさっと読めるので、たぶん何度か再読すると思う。
52ヘルツのクジラたち(中公文庫) 町田そのこ
あらすじ
感想
2021年の本屋大賞受賞作品。内容をよく知らないまま、僕はこの作品をずっと避けきた気がします。僕の本選びの基準として、「3度手に取った本は買え!」というのがあります。何度も手に取るということは、それだけ気になっているということ。気になるなら読まないと終わることはできない。ずっと気になったままより、読んで面白くないという感想の方がまだマシだと思うからです。
そんな中この作品を手に取ったのは3度どころじゃない。
気になって気になって気になって気になっても買わなかった。文庫化されてようやく買った感じです。
感想は、なんで早く読まなかったんだよいう後悔しかない。今年読んだ本で個人的なランキングのベスト3に入ります。
1位は揺るぐことなさそうなので、「傲慢と善良」と同じぐらい感動しました。すぐ泣いてしまうから感動系は苦手なのに、読むとやめられないんだよなぁ。だから避けていたのに。
まとめ
ということで公開が遅くなりましたが、2023年9月に読んだ本の感想でした。なんだか村上春樹さんにか偏った月でしたね。
本好きならわかると思いますけど、好きな作者にハマるとこんな風になってしまいます笑
できるだけ毎月公開していこうと思うので、来月もお楽しみください。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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