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No.14 長期ブランク9年間!DTPデザイナーが「勝てるデザイン」のワークをやってみた。#14 ぶっ飛んだ名刺をつくれ!

とうとう最後から2番目! 九州でDTPとWEBのデザイナーをしているNenpa_と申します! ブランク9年の私が、デザインとは何たるかのテコ入れに前田高志さん著「勝てるデザイン」の巻末ワーク(ハンパなく身になる…)を全てやってみるという第14回目です。

ここまでのワークはコチラ。良ければ見てみてくださいね😉

#01 色彩センスを身につけろ!
#02 デザインを1000例、集めろ!
#03 マイベストとマイワーストを決めろ!(ベスト編)
#03 マイベストとマイワーストを決めろ!(ワースト編)
#04 デザインの必殺技を10個作れ!
#05 センスがわかる!
#06 造形センスを身につけろ!
#07 無限ヒアリングで本質をつかめ!
#08 うすっぺらい作品から打破せよ!
#09 本当のトレースはこうやれ!
#11 作り方がわからない案を出せ!
#12  ダサいTシャツを作れ!
#13 「鬼フィードバック」で限界の限界を超えろ!

そして今回の「勝てるデザイン」ワークは…

#14  ぶっ飛んだ名刺をつくれ!

  • SNSでぶっ飛んだ名刺を作りたい人を募集する

  • 企画の趣旨を理解していただく

  • ヒアリングし、その人らしいぶっ飛んだ案を出す

  • プレゼンする

  • 印刷に出す

  • 完成したものをSNSで公開する

SNSで実際に名刺を作る方を募るこの企画。なかなかハードル高し!

SNSでぶっ飛んだ名刺を作りたい人を募集する

まずは人を募らないと…。早め早めで探そうと思い、SNSで告知しました。すると…すぐさまライターのぺるさん(@breeze_inmay)からご連絡があり、無事に制作に入ることができました。この企画の趣旨を理解していただき、すぐに手を上げていただいたぺるさん、本当に感謝がつきません…✨🙏
ぺるさんの為にも、頑張ります!!!!

↑ その時のSNSの告知文 ↑

ヒアリングし、その人らしいぶっ飛んだ案を出す

ぺるさんは前田デザイン室で活動中だったため、既に企画の趣旨をご存じだったようです。 Twitterで軽くやり取りし、およその予算をお伝えします。
デザイン費1万円 
・印刷費…ぶっ飛ぶ予定なので時価
しかしある程度の予算感は必要です。どこまでお高いの??ヒヤヒヤだと思います。なので、今回はトータルで5万円位内に収まるように作ることを条件とし、制作にかかることに決定しました。💪🔥

初回のミーティングの前にヒアリングシートを提案

★名刺に入れたい情報を教えて下さい
・屋号
・氏名
・肩書き
・URL
※以下は名刺に1つ連絡先があれば省略も可
・SNS (任意)
・住所(任意)
・携帯(任意)
・メール(任意)
・英字表記(任意)


★個人の趣味、好みへの質問
①好きな雑誌は?
②好きなブランドは?
③好きな色は?
④どんな暮らし方が理想ですか?
★会社についておうかがいします
①会社のミッション
誰を どのように する 会社
②会社として、人として今後どうなりたいですか?(未来)
③会社のイメージカラーはありますか?
★名刺について
・この名刺を渡すことでどうなりたいですか。どう思われたいですか?
(名刺を渡す目的)
・この名刺を配るシーンは?
どんな状況で どんな人に(およその年齢層や性別等)配る事が多いですか?
★名刺への要望はありますか?
(とにかく目立つ等)

書き込んでいただいたものを元に初回ミーティングをしました

ミーティングはZOOMで合計3回。他はTwitterのDMでやりとりしました。
趣味やライター業を営む上で大切にしていること、仕事に対しての考えなど、お人柄も含めてヒアリングしていきます。

たくさんの案を出す

印刷できるか、などは考えず、とにかくたくさん考えました。
形が変なもの、匂いがするもの、色が変わるもの、ありとあらゆる思いついたものを書き出します。
初回20案程考えて、ZOOMで方向性を確認。ぺるさんにも面白い企画がないか伺ってみます。一緒に作るのが心地いい。互いに「これはびっくりするぞ!」という案を出していきます。ぺるさんもノリノリ。

印刷費を確認する

ミーティングの後、実現不可能だろーーー??という案もさまざま出てきていました。いや、実現できたら面白い。どうにか印刷会社を調べます。
まる2日ほどかかったかな。かなり色々調べました。けれど…

元気よくぶっ飛ばすと、印刷費は高い

いっやーーーーー。ビックリです。そーでもないでしょう??
と思ったものでも、単価は安くとも大量発注のみだったり。ちょっと変化を加えるとオーダーメイドな扱いになるせいか、急に何十万レベルに。
え?名刺の単価いくらになるの????😨 …..   いやー。これは工夫しないと。や、やばい…。

急きょ、規定の範囲内でぶっ飛ばす案を考える

待て待て、アタマを使え!!ぺるさんをガッカリさせたくはない…。
規定の範囲内で遊べる案をモーレツに考え始める。頭をフルに使え!書き殴ります、調べます。さらに案を出します。そして…。

最終的に64案 その中から6案に

ミーティングを重ね、打ち出しとしては6案に絞りました。どれも予算内。
色々、面白いものは思いつくのですが、消費期限が短い、1社しかやってなくて費用がとても高い、劣化が早い、紙の強度が弱いもののみ…。ほらほら色々、でてきます!しかし、私のクリエイティブ魂はそんなもんじゃ消せませんよ??💪 👀✨🔥🔥

当時のラフ。すみません!汚いです!!

どうにかこうにか、実現できるものの中から1案に絞りました。
さて、どれに決まったか、わかりますか…?? 👀✨

よーーーし、ぶっ飛ばす!!!!!

勢いよく名刺を作成します。

ぺるさんと私の中ではできるだけ文字の少ないもので、という方向性に決まっていました。かつ「シュール」で「目立つ」「笑える」「コミュニケーションしている感じ」「おまけ、や、付録、のようなゲーム性のあるもの」「暖かい感じの」色々と方向性のキーワードは決定しています。二人の中で、こんなのがいいよね。という話になっていたのが、前田さんの作られたこの名刺。コロナで対面や接触ができない時期に考案された「非接触名刺」です。

コーーーーレーーーーは!!なかなか超えられないぞ…???
私、この名刺がものすごく好きでして。ワークのベスト10の中にもしっかり入っています。話すと長くなるので、割愛!!

二人ともこんな名刺を作りたいと。その想いは同じでした。

Twitter上で情報を確認しつつ進めます

こんなのがいい。と私のラフ

かなりざっくりですが、伝わりますか?

ちょっとイマイチよくわかりません。何考えてるの????
モノになってみないとよくわからないかもしれませんね。

こんなことをツイッターでぺるさんと相談しつつも、名刺のデザインは着々と進んでいきます。そしてついに最終工程。入稿へ。
実はかなりの遠方で、私もぺるさんも九州住まい。さらに離れている為、郵送に2日ほどかかってしまう。ギプスの最終締め切りは3月31日。
それまでに間に合うのか…????? 速達で届ける、なども考えましたが、なんとか当日の午前中に届くことに。ホッ。でもまだ気は抜けません!!🔥🔥🔥


ピーーーン、ポーーーーン

待ってました!!!31日の朝9時。無事に自宅に到着ですーーー!!!!!
そして、そして!!!!

最終的に完成した名刺が、コチラです!!


なんだこれ? 表面です

中面です。ライターのぺるさんが取材中。

ヒアリング能力も高い、ぺるさん

これ、二つ折り名刺なんです。折るとこんな感じ。

ぺるさんは、ことばの助産師

実は開いて、デスクに立てると…

じゃーーーーーーーん!!!!!!!


立った…!

ライターさんがデスクでずっと取材をしてくれる、名刺

つまり、デスク脇に立つ名刺。

ライターのぺるさんは、取材などで執筆されることが多いそう。非対面が多く、実際に会うなら特別感のある名刺がいい。それも印象に残りやすく、コミニケーションになるような。…というご要望から、話を聞いて、文字を起こす人。「聞いて文字を生み出す人」という印象をわかりやすく目に焼き付けたく、デスク脇でずっと取材されている風 の名刺というものを考案しました。裏から見た時には、デスク裏の人へ遠目ではっきり名前を認識していただくため、主張の強めな大ぶりの文字。

このように背面は、お名前が見える仕様

デスクに立てたとき、後の席の方からはこんなふうにみえます。
後の人にもお名前をアピール!!!!
※個人名は伏せさせていただきます。

背面


この案が一押しだった理由

デスク上から、いつも見られてるようなソフトな圧を感じさせることで脳内にインプットし、ライターの仕事風景をそのまま名刺に落とし込むことで、ぺるさん=ライターさん ということを継続的にアピール。「聞く」という行為がコミュニケーションを表してもいますが、名刺の形状がちょっとオモチャ風な仕掛けがあるので、そこでのコミュニケーションも生まれます。そして、デスクに置いておくことで360度広報。社内の他の方への認知も狙えます。見られるのが気になったら、二つ折りにしてそっと名刺ケースへ。


うわーーーーーー。圧巻!!!!!


やばい、若干怖いです!!!!

色を決める時にできたぺるさん試作品たち。さまざまな色で試して、ここよりもいっぱいあります。ずらっとーーーーーーーー!!!!!着席っ!!


今回のワークで得られたもの

SNSで名刺を作ります、と広報するというところから勇気がいるハードなワークでしたが、仕事で受けること。そして名刺を自由に作らせていただくことなど貴重な体験ができます。自由に作るぶっ飛んだ案件はなかなか少なく、実績として見せるものがないまま、依頼が来ないことも多い。
日頃、無難に名刺を作ることが多い中、なかなか特殊な印刷をする機会に恵まれることが少ないかと思います。
そういう意味で、多くのチャンスを生み出してくれるこのワークは、360度気づきの多い未来へつながる扉。この名刺をきっかけに知り合えたぺるさんも、とても大切なご機会をくださいました。

もう感謝しかない…ぺるさん、ありがとうございました!!!!

ぺるさん(@breeze_inmay)はこのような執筆をなさっている方です。
前田デザイン室でも書いていらっしゃいます!!ぜひ読んでみてください。


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