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短歌

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ガニュメデス

ガニュメデス

東京に来いよと言われかるがると行く女なら追われなかった

約束のないまま浅瀬を楽しんでいられるほどの子どもではない

もてあますわたしに注ぐ珈琲をわたしの虚像を愛したきみは

社交より帰れる家族がほしかった ずっとなかった礎こそが

カフェインを拒む体にしみついて消えぬ正中線の茶色さ

ほかの誰かの愛で満たされたわたくしに価値を見るなら永久(とわ)にともだち

詩に書けばきみは遠くへ行けるだろう水

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BOOTHでの短歌の冊子の販売をはじめました

BOOTHでの短歌の冊子の販売をはじめました

2022年1月16日に発行した短歌作品集の新刊、既刊ともに、
BOOTHでの販売をはじめました。

以下、家族、子育て、コロナ禍にまつわる短歌を収録した
新刊「果樹のフェルマータ」の概要から抜粋します。

はじめての子どもが生まれて、親として子に育てられる日々をつづった
短歌作品集第二弾。
短歌85首+エッセイ B6版・40ページ

ひつじ雲が都市にみる氷柱(つらら) 愛着がやおら執着になり変

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2020年につくった短歌

2020年につくった短歌

たんぽぽの綿毛ふくとき送らずにしまった手紙が息ふきかえす

(2020年5月17日)

受け継いだ鏡台にいくたびも映すだんだん母に似てゆく顔を

(2020年7月5日)

球体からあふれだしそうな芍薬のつぼみ臨月のもの憂さ秘めて

(2020年7月19日)

測ってるうちに冷めてく熱がある目分量がいい料理も愛も

(2020年9月13日)

すべて 中日歌壇 小島ゆかり選

Distance

Distance

 あの豪雪のはじまり、2018年になったばかりの1月3日だったと覚えている。仕事から帰ろうと車を出すと、うっすらと雪が道路を覆い始めていた。金沢市にある職場からかほく市にある自宅までの道は短くはない。山側環状道路のいくつもあるトンネルの一つを抜けて、スピードを落としきれなかった車は雪道に押し出され、スリップした。幸いほかの車にはぶつからなかったが、ガードレールにぶつかって停車し、車は使いものになら

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2019年につくった短歌

わたしより気の利くLINEスタンプは「おつかれさま」と夫に茶を出す

(中日歌壇 2月4日 小島ゆかり選)

部屋干しのハンガーからシャツひっかけて出ていく君の背は外の顔

(中日歌壇 4月29日 島田修三選)

ひっそりと手帳にしまう「満足」の目くばせ映画の半券二枚

(中日歌壇 8月12日 小島ゆかり選)

朝露にぬれた蜘蛛の巣うつくしく触れたら終わるものほどほしい

(第16回三輪山まほろば

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映画『ひかりの歌』について

学生時代と一しょにすて去ったつもりだった詩を、またかきはじめて、もう四年以上になってしまった。
もうかくまい、と何度も思いながら、どうしてもかかずにはいられなかった。生活の手ぬるさ、生あたたかさ、あいまいさに、一刻どうしても燃えるようなクライマックスが、ほしかった。
独りきりの穴の中で、手さぐりでかきつづけたものが、こうしていつのまにか たまっていった。
それらの詩を、まとめることができた今、わた
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短歌作品集「うつせみ / クーレスト・バージンロード」通信販売について

短歌作品集「うつせみ / クーレスト・バージンロード」通信販売について

短歌作品集「うつせみ / クーレスト・バージンロード」詳細

生活の断片、結婚の周辺。

短歌115首を収録しています。
B6版・28ページ

『うつせみ』より 自選5首
そんな君寝ぐせだらけの頭して愛を問うのかい鏡も見ずに
ミスをした日の夜等しく社畜にも眠りなさいと星がささやく
洗剤の埋もれたくなる残り香が君の記憶になって埋もれる
お互いの魂くべて燃やし合い同じ焔を宿した瞳
親密な三十一文字(み

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「あなたを想う恋のうた」入選にまつわる話

「第20回 万葉の里 短歌募集 あなたを想う恋のうた」に
入選として入賞しました。
わたしは入選の3つめに本名の「駒井華央里」という名前で載っています。
最優秀賞は愛媛県の高校一年生の女の子でした。
(高校の課題になったりしているらしく、応募者の8割が高校生だそうです。
おばさんがんばりました。)

下にスクロールしていくと動画で審査員の方の講評も見れます。
わたしは「入選その1」で松村正直さんに

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2017年度につくった短歌 ~web媒体編~

≪ネットプリント毎月歌壇 投稿歌≫ ※*印の歌は掲載

一瞬の「瞬」の左が耳だったような気がして光か音か *

軽々と生きなくていいこの地球(ほし)も廻る地軸を傾けながら

ぼろぼろと夢で抜け落ちた歯のあたり強めに磨く正しい朝だ

新じゃがが冷蔵庫の中古じゃがになる男爵かどうかは知らない

喪に服す時間に砂時計あればもっと天使とともにいられる

父親にゴミと呼ばれる本たちで錬金する杖も人を選ぶ *

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