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私の生き方は「短距離走」

この記事をご覧いただきましてありがとうございます。

エッセイ的なものです。

よく”人生はマラソンだ”という格言を耳にします。

オランダでヒットした映画のタイトルになるほど世界的にも広がっている格言のようで、最近でもメディアや偉い方々の口などから定期的に聞かれたりします。

この格言が言わんとすることは、

「長い人生、自分のペースで走り続けることが大切だ」

「何度転んでも、立ち上がってゴールに向かって走り続けろ」

「一歩一歩の積み重ねが、先の長いゴールにつながっている」

のようなことかなと思っています。

たしかに。その通り。とても大事なことだと思います。


さて、私の場合はどうだろうか。


完全に「短距離走」です。


これまでの人生を振り返ってみると、その時々の目標に向かってがむしゃらに取り組んではヘトヘトになり、また復活してはバタンキューの繰り返しでした。

私の場合は性格上、目の前のことや取り組むべきことに全力で1点集中してしまうタイプで、つい力んで周りのことが見えなくなってしまいます。

取り組んでいる段階では物事に集中していたりアドレナリンのおかげでなんとかうまく事が流れても、気がついたときには疲労が溜まり、体に不調が出てきたりしてしまいます。

完璧主義な性格もあり、意地でも目標を達成しようと頑張りますが、常に心身をすり減らしているような感覚になります。

また、私はとにかく、1日1日を大切に、時間を無駄にせずに過ごさなければという思考が非常に強いです。

その思考を形成している要因は2つ。

1つ目は、何事も先を越されたくない、先手を取りたがる性格であることです。良く言えば、負けず嫌いです。

これがしたい、あれが欲しいと思い立ったら、とにかく早く達成したいのです。そして、周囲で同じことがされる前に自分が先駆者になりたいと思ってしまいます。

これに関しては、何も深掘りしません。そういう性格なのです。

2つ目は、人はいつ死ぬか分からないという考えを持っていることです。少し重く感じるかもしれませんが、命ある限り、やりたいことをやりたいとき出来るときに一生懸命に取り組みたいと思ってしまいます。

このことについては、以前記事にしていますので、よろしければご覧ください。


まあ、こういった性格でこれまでに無理を重ねたせいで、ついには「自律神経失調症」になり、現在まで苦しむことになるのですが😅
自業自得です…

なぜ、今回のタイトルのようなことを思ったのかというと、私がファンであるロックバンド”銀杏BOYZ”のライブDVD「デイドリーム 祈り」を最近購入して観たことがきっかけです。

なお、銀杏BOYZについて以前書いた記事がありますので、こちらもよろしければぜひ。

このライブ映像の中で、MCのときにボーカルの峯田*がこう言っていたのです。
*ちなみに、現在メンバーは峯田一人です。ファンとして敬意をもって「峯田」と呼ばせていただきます。

「4曲でこんなボロボロになっているバンドは他にいないと思う、でも自分は最初からそうだ、ほかのバンドは42.195キロを完走する走り方でやってるけど自分はそうしたくなかった、100メートルを全力疾走する走り方をしたかった、その結果途中でぶっ倒れてまわりに抜かされ、みんながゴールして行く中倒れっぱなしで空を見上げながら、また立ち上がって走ってまた倒れ、いまだにゴールに着いていない-」
※引用元: https://www.diskgarage.com/digaonline/liverepo/58903

納得です。ファンとして、頷くしかありません。

銀杏BOYZの活動を振り返ると、ライブ一つ一つに全力投球で、流血沙汰はしょっちゅう、何回怪我や骨折をしたか分からない、終いには大型フェスで全裸になって書類送検される始末。

先のことを考えていたら絶対にしないような行動のオンパレードで、バンドメンバーが次々と脱退した背景に「もうやってられない」という理由があるほどです。

上記のような出来事や峯田本人の俳優活動、リリースの間隔が不安定なところなど、側から見れば面白くて波瀾万丈であり、まさに「人生が短距離走」のお手本のような人です。

私はさすがにここまで破天荒ではありませんが、峯田のMCを聞いて自分はどうかと考えてみたときに、私もどちらかというと、いや、完全に「短距離走」だなと思いました。

でも、「短距離走」も悪いことばかりではありません。

確かに心身をすり減らし続けてつらいことばかりの人生でしたが、その時々の経験、身につけた知識やスキル、築いてきた人間関係などは現在まで自分にとって素晴らしい財産になっています。

犠牲になったものも多いですが、最後までしっかり取り組んだ分、得たものが多いのも事実です。

また、先ほど書いたような時間を無駄にしたくなかったり先手を取りたがる性格のおかげで、何事にも効率よく最短距離で達成する方法を考えるようになり、その思考は現在も活かせていると思っています。

どのような形であれ、振り返ると辛かったし苦しかったけど、よく頑張ってきたなと自分を褒めてあげたくなります。

これまた、私がファンであるロックバンド”くるり”のボーカルである岸田さんが、以前にこんなツイートをしていました↓

このツイートをみた当時に響くものがありスクショを撮っていたのですが、この記事を作成するにあたり、このツイートを思い出しました。このツイートの前後の発言は忘れてしまいましたが、岸田さん本人もこれまでの活動をこのように腑に落としているようです。

今読んでみてもその通りだなと思いますし、今までの自分のことを肯定してくれたような気持ちになりました。

そして、先ほど紹介した”銀杏BOYZ”のMCには続きがあります。

「でも、この走り方で42.195キロ走れると思っている。距離なんて関係ねえ、42.195キロを一瞬で俺のものにしてやると思って始めたバンドが銀杏BOYZであること-」

”銀杏BOYZ”にしても”くるり”にしても、現在まで現役で活動してファンも多いグループであり、その時々に全力投球で挑み続けたからこそ、数多くの名曲を生み、ファンを獲得し、さまざまな活動が評価されているのだと思います。

そう思うと、私みたいな生き方が「短距離走」型の人間も間違いではないのかな。

とはいえ、いつまでも若くないですし、このような生活を続けたらまたバタンキューしてしまうような気がしています。

でも、これまでの人生経験で形成されてきた思考回路なので、変えるのはなかなかに難しいんですよね…

ちなみに、私の今後の目標は、故郷でカフェを開くことです。細かいことを書けば色々とありますが、今回は分かりやすい目標としてこちらをあげさせていただきます。

この目標を達成するためには、コーヒーやハーブティーを提供するためのスキルや経験値、店舗経営の知識、マネーリテラシーなどを身につける必要があり、現在、目標達成に向けて取り組んでいます。

ただ、これらのスキルは、どれだけ焦って頑張っても短期間で身につくものではないと思っていますし、中途半端に身につけた状態でお店を開きたくもありません。

先に書いたような私の性格上、悠長に考えず誰かに先を越される前にいち早くお店を出したいと焦ってしまうこともありますが、同時に、焦っても仕方がないんだよなという思考も共存しています。

また、意を決して大企業を退職し、尾道市へ引っ越して環境を変え、第2の人生を踏み出したのに、先のことばかり気にして急か急かしていたらもったいないなとも思います。

実際、尾道に引っ越してから顔見知りになった方と話しても、そんなに焦ることはないと言われますし、確かにその通りなんだよなと考え直します。

せっかく自分の望んだ環境に飛び込むことができたので、その時々の生活を楽しみつつ、たくさんのことを吸収して、カフェを開くための自信をつけていけたらと思っています。

あまり自分のことを責めすぎず、ちゃんと日々勉強出来ているんだよ、焦らずにいこうよと、たまに自分に言い聞かせながら、自分らしさを見失わずに過ごせていきたいです。

なのでまぁ、故郷でカフェを開くという目標達成に向けては、「短距離走」ではなく「マラソン」のつもりで頑張っていこうかなぁなんて。

結論、今はとても楽しいけど、人生ってむずかしい!


乱筆にて

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