Takuro Nuruki

デザイナー、編集者。東京のクリエイティブ・エージェンシーで戦略デザイナーとして活動。同…

Takuro Nuruki

デザイナー、編集者。東京のクリエイティブ・エージェンシーで戦略デザイナーとして活動。同時に武蔵野美術大学、英Royal College of で修士号取得。トラベルマガジンpolaris主宰。デザインと物語が紡ぐ新たな可能性を探索する。

記事一覧

「昨日魚屋だった奴が、今日は中華料理屋になっている。」魚屋の店主が語る、かりそめの人生・舞台装置としてのアメ横。

 アメヤ横丁。東京都上野にあるJR山手線上野駅から御徒町駅の間の約500mにわたる商店街。約400の店舗が立ち並び、 地元の人々から外国人観光客まで多くの人で賑わう。東…

Takuro Nuruki
2年前
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世界はこれから何をデザインするのか

今年の初めにラスベガスとロンドンを訪れた。ラスベガスではCESに参加して、ロンドンでは何人かのデザイナーに会った。 ラスベガスで感じたコントラストCESに関してはいま…

Takuro Nuruki
4年前
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Evoking Model 思索の試作

武蔵野美術大学造形構想研究科で、Takt Projectの吉泉聡さんのお話を伺った。Takt Projectは、DESIGN THINK+DO TANKを掲げ「別の可能性をつくる」さまざまなプロジェクトを…

Takuro Nuruki
4年前
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存在と時間 中国少数民族をめぐる旅1

1927年4 月、ドイツの哲学者マルティン・ハイデガーは『存在と時間』を発表した。 その著書は刊行されるやいなや、国内外に大きな反響をもたらした。彼は『存在と時…

Takuro Nuruki
4年前
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I Wanna Deliver a Dolphin 私はイルカを産みたい

武蔵野美術大学造形構想研究科で、長谷川愛さんのお話を伺った。彼女はIAMASやRCAそして現在はMITのデザイン・フィクションラボで研究員を勤めているアーティスト。「Expan…

Takuro Nuruki
4年前
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-able City 人間の可能性をひらく都市

武蔵野美術大学造形構想研究科のプロジェクトで、RE:PUBLICの田村大さん、市川文子さん、白井瞭さんとお話する機会があった。RE:PUBLICの取り組みおよび、6月に刊行された…

Takuro Nuruki
4年前
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「昨日魚屋だった奴が、今日は中華料理屋になっている。」魚屋の店主が語る、かりそめの人生・舞台装置としてのアメ横。

「昨日魚屋だった奴が、今日は中華料理屋になっている。」魚屋の店主が語る、かりそめの人生・舞台装置としてのアメ横。



 アメヤ横丁。東京都上野にあるJR山手線上野駅から御徒町駅の間の約500mにわたる商店街。約400の店舗が立ち並び、 地元の人々から外国人観光客まで多くの人で賑わう。東京の玄関口として親しまれる名所だ。
 商店街の中でひときわ賑わいを見せる魚屋「魚草」。三陸の絶品の魚とお酒をワンコインから店頭で楽しむことが出来る。店主・大橋摩州さんが語るアメ横の姿は、私たちのイメージとはどこか違うものだった。

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世界はこれから何をデザインするのか

世界はこれから何をデザインするのか

今年の初めにラスベガスとロンドンを訪れた。ラスベガスではCESに参加して、ロンドンでは何人かのデザイナーに会った。

ラスベガスで感じたコントラストCESに関してはいま改めて言及する必要はないだろう。すでに多くのメディアが詳しく内容を報じている。TOYOTAのWoven CityやDaimlerのAVTRをはじめ、今年は例年にも増してビジョナリーな提案が多かったようだ。都市空間や持続可能性といった

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Evoking Model 思索の試作

Evoking Model 思索の試作

武蔵野美術大学造形構想研究科で、Takt Projectの吉泉聡さんのお話を伺った。Takt Projectは、DESIGN THINK+DO TANKを掲げ「別の可能性をつくる」さまざまなプロジェクトを展開しているデザインファーム。スタートアップから大企業、大学、研究機関、行政機関など幅広いクライアントと共に多様なプロジェクトを展開している。クライアントワークと平行し、実験的な自主研究プロジェク

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存在と時間 中国少数民族をめぐる旅1

存在と時間 中国少数民族をめぐる旅1

1927年4 月、ドイツの哲学者マルティン・ハイデガーは『存在と時間』を発表した。 その著書は刊行されるやいなや、国内外に大きな反響をもたらした。彼は『存在と時間』の中で、人間の「存在」を問うた。それは過去の西洋哲学の思考様式すべてを批判する衝撃的な内容であり、同時に最後まで完成されることのない未完の書であった。2019 年 8 月、『存在と時間』の答えを探しに中国を旅する。

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I Wanna Deliver a Dolphin 私はイルカを産みたい

I Wanna Deliver a Dolphin 私はイルカを産みたい

武蔵野美術大学造形構想研究科で、長谷川愛さんのお話を伺った。彼女はIAMASやRCAそして現在はMITのデザイン・フィクションラボで研究員を勤めているアーティスト。「Expand the Future」というコンセプトに従い、Speculative Designを行っている。

Speculative DesignSpeculative DesignはRoyal College of Artのデザ

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-able City 人間の可能性をひらく都市

-able City 人間の可能性をひらく都市

武蔵野美術大学造形構想研究科のプロジェクトで、RE:PUBLICの田村大さん、市川文子さん、白井瞭さんとお話する機会があった。RE:PUBLICの取り組みおよび、6月に刊行された雑誌「MOMENT」を通じて、「人間の可能性をひらく都市(-able City)」について考えたいと思う。

人類総ユーザー化社会で私たちはどう生きるのか?テクノロジーの発展に従い、モノやサービスを生むコストがゼロになる。

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