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様々な心理療法のポイント-05 家族療法。

「メンタル不全」は
個人の病理の問題ではなく
「人間関係の問題」と
捉えるのが
家族療法です

症状や
問題行動は
その人の
「表現」
であり
「コミュニケーション」
であると考えます


1940年代より
統合失調症
(旧 精神分裂病)
の家族研究から
発展しました

統合失調症患者が
入院治療によって回復し

退院して
原家族(親のいる家)
へ帰ると
再発する確率が高い
という現象から

統合失調症の
症状を引き出してしまう
家族の
コミュニケーション・パターン

あるのではないか
と研究されました

→対人感覚や
 家族からの影響が
 精神疾患の発症に
 大きく関わっている
 と考えます

→症状や問題行動を
 繰り返す人へ
 個人カウンセリング
 だけを行うことをせず
 家族というシステム内での
 解決を目指します



ーーーー

家族療法の考え方

家族を
「システム」
として捉えます
家族の一人ひとりは
家族というシステムの
構成員(メンバー)
と考えます

家族療法では
症状を出している人
問題を起こしている人
を「患者」と
呼びません

「IP」
(Identified Patient)
=患者とみなされている人

表します

※例えば
 家族のひとりが
 うつ病になったり
 子どもが不登校に
 なったりした場合
 本人だけを治療したり
 支援しようとするのではなく
 家族全体を対象として捉え
 症状や問題の
 改善に向けて
 働きかけます

  ↓
 「IP」
 (Identified Patient)
  =患者とみなされている人
  は
  家族の問題を
  象徴している存在の
  可能性があると
  考えます

  他の心理療法では
  今、起きていることは
  「IP」=本人
  に問題がらあると考えます
  家族療法では
  これを家族の問題として捉え
  「IP」は
  家族システムの
  なんらかの問題を
  象徴している存在である
  と考えるのです



  ※「IP」の症状や問題は
   家族への
   非言語コミュニケーション
   である可能性があります

   例えば…
   「勉強しなさい
    学年でトップを
    とるのよ」
   と親に厳しく
   勉強をさせられてきた    
   子どもが
   不登校になっているのは
   「僕は・私は
    学校に行きたくない  
    (勉強ばかり嫌)」
   という気持ちを
   表現している
   非言語メッセージ
   かもしれないのです

  つまり  
  このことから
  カウンセラーは
  言葉にない
  “何か”
  を聴きとる
  ことが基本であり
  大切になります



 ※「IP」の症状ないし
  問題行動が
  より重大な
  家族内の問題を
  抑圧するために
  役立っている
  可能性もあります

  例えば…
  両親が離婚の危機にある時
  子どもは非行などの
  問題行動で
  両親の注目を集め
  離婚問題を
  一時棚上げにしている
  (抑圧する)
  のかもしれません

  よって
  家族療法では
  「IP」の症状や
  問題行動の「意味」を
  「家族の脈略」から理解し
  戦略的に
  コミュニケーションの
  変化を起こすことを
  目指します
  
  
今回は
ここまで…


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