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#フード 記事まとめ

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レシピやグルメ情報、料理や食文化に関する考察など、食にまつわる記事をまとめていきます。
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2020年9月の記事一覧

すしほり川、夢のまわらない鮨。

「まわらないお鮨」 心躍る魔法のフレーズ。 憧れの代名詞。 もう1週間くらい前になるのだけど、すしほり川さんで鮨をいただいてきた。 noteで出会ったお店なので、感想はnoteに書き留めておこうかなと。 その割に1週間も寝かせてしまったけれど。 18時、真夏の東京はまだ日も沈まない時間 緊張しつつ暖簾をくぐり、引き戸を開ける。 こんなご時世なので入口にアルコール消毒。 泡で出てきたので石けんかと思って5秒ほどフリーズしてしまった。 入店、即、取り乱す。 一番乗り

愛してやまない、生筋子

残暑は厳しくても、海や山ではもう秋の訪れが感じられます。 そう、実りの秋! そして、食欲の秋!! 9月に入った瞬間から、もうそわそわしてしまいます。 大好きな大好きな生筋子が店頭に並び始めるからです。 ぷりっぷりのつやっつや!!! あぁ、いくらの海に飛び込みたい! とは言え、まだ走り(旬の出始め)なのでお値段もそれなりにお高いので、少し様子を見つつお値引きされたタイミングを狙いつつ、例年3〜4回は買っていくら醤油漬けを作っています。 鮭のお腹から取り出した↑の写真

キノコとカリカリ豚の〝全員プレー〟和風パスタ。

夏野菜たちにきちんと別れを告げることもないまま、気がつけば季節が過ぎ去っていた。 風は急に涼しく快適になり、ふとした瞬間に「あれ今季節ってどうなってるっけ」とカレンダーの感覚を失う。そして慌てて「そっかそっかこれから秋か」と思い直したりする。思えば、灼けるような暑さや凍てつく寒さに身体が抗っているうちはそんな感覚に陥ることはない。温度というストレスがするんと抜け落ちて、皮膚が戸惑っているんだろうなと思う。 ようやく仕事がまた一段落し、スーパーや市場に足を運ぶことができるよ

栗の皮むきもラクラク!電子レンジで気軽にもっちもち栗おこわ

「栗ごはん」...一度作ったことがある方なら、栗の皮むきがいかに大変かということ、よくご存じかと思います。なので、私は栗ご飯をだされたとき、「あ、私、愛されてる♡」と感激します。それほど栗ごはんて大変。 さらにおこわなんて、「え、もち米って一晩水に浸けなきゃなんでしょ?」「せいろもいるよね?...」とさらなるハードルの高さはオリンピック並。(そこまでではないけど) そこで、今回はそのハードルをすべてクリアにした、電子レンジ栗おこわをご紹介します。 ちなみに、私は、炊き込み

おうちで中華 - 蝦皮冬瓜湯(干し海老と冬瓜のスープ)

夏が旬なのに冬瓜。冬まで保存がきくから冬瓜。これからの季節、常温でも長く保存できる冬瓜は、使いたいときにそこにある常備野菜として大いに活躍してくれる。 冬瓜はスポンジのように味を吸うのでスープ料理にぴったりというのは、以前、花蛤冬瓜湯(アサリと冬瓜のスープ)を紹介したときにも述べた。今回はより一層お手軽な冬瓜スープを紹介しよう。 広東の家庭料理である蝦皮冬瓜湯(干し海老と冬瓜のスープ)だ。 蝦皮冬瓜湯 虾皮冬瓜汤 xiāpí dōngguā tāng食材は冬瓜と干し海

有料
300

わたしがカトラリーを本気でえらぶ理由

食材にこだわるように、料理の腕をみがくように、おいしい食事のために食器やカトラリーを選んでみたことはありますか。 今回は、カトラリーのお話です。 2020年9月の下旬、代官山のギャラリー無垢里で開かれていた木工作家・町田翔さんの展示「ありがとうの匙」へ足を運び、スプーンとフォークを1本ずつお迎えしました。 新たにカトラリーを買うなら町田翔さんが作ったものを——。と何年も前から心に決めていました。 わたしが翔さんの作品を初めて使ったのは、約10年前。当時は山形の大学に通

新しいお月見会2020

「なんだか夢のような時間でしたね‥」 来場者のみなさんが帰られて、お月見仲間(運営メンバー)と後片付けをしながらそんな言葉が飛び交うほど心地よい余韻に浸っていました。手前味噌ではあるけれど、距離を保ちながらも一体感のある楽しん時間になりました。 今日は少しだけ、イベントの雰囲気を紹介させてくださいね。 会場は林伸次さんの最高に素敵なワインバー、BarBossa。 佐久間茜さんに作っていたいたメインヴィジュアルのポストカードと、秋の草花を飾りました。 扉前で来場者をお迎えす

「作り置き」ではなく「作りかけ」その2

「ははあ、やっぱり迷ったな」 ニヤニヤと意地悪い笑みを浮かべている主催者の顔を、私は声も出せずにポカンと見つめていた。その日はSNSのオフ会で、多くの人が集まることになっていた。私はあらかじめ「1時間ほど遅れる」と伝えてあり、実際には20分程度の遅れで済んだため、意気揚々と会場入りしたところだった。 「いえ、迷ってませんよ。そもそも遅れるって言いましたよね」 「いや迷ったでしょ。初めての人はみんな迷うんだよ」 「だから迷ってませんて。地図の通り来たら普通に着いたし」

Pisarei e Faso

長く続いた夏も終わり、季節の変わり目を感じさせるような冷たい風が吹き始めました。 風邪をひきやすいこの時期、皆様はいかがお過ごしでしょうか? 本日は「ピサレイ エ ファーゾ」をご紹介! エミリア・ロマーニャ州のPiacenza (ピアツェンツァ)という町の名物パスタである「ピサレイ」は、小麦粉・パン粉・水を使用したシンプルなパスタ。 練った生地を1センチ角に切り、親指で軽く押し手滑らせながら溝を作るように形成します。 「Faso ( ファゾ ) 」は、 「Fagioli

[さつま芋🍠×蜜がトレンド?] さつまいもスイーツ2020

今年もだいぶ揃ってきました「さつまいもスイーツ」‥! 2020年のトレンドは何か? 2019年と比べられる時、注力ポイントはどのように変化したのかを可能な範囲でおいかけてみました。 ぜひヨダレをたらしながらお楽しみください😍 🍠 スターバックス/大学芋フラペチーノ 深まる秋を彩る、香ばしい甘さ。 蜜をからめた大学芋を素材まるごと、フラペチーノに! スターバックスのフラペチーノの商品開発・マーケティングはやっはりお手本級の学びが詰まっていますよね。今年のさつまいもは「大学

癒しのルーカレー で胃袋を満たす【ビーガン/グルテンフリー】

お腹があったまると心もあたたかくなる。 お腹と心には、つながり があるらしい。 なので、どんなつながりかはよくわからないけれど、 何か嫌なことがあった時や寂しい気持ちの時は、とりあえずお腹にあたたかいものを入れる作戦をとるようにしている。 さて、どうしてもカレーじゃないといけない日というのは、誰しもあることだと思う。 カレーを食べたい時に蕎麦をいただくこれじゃない感。 カレー蕎麦もなんか違う。米とカレーでなければならない。 この日の私は、まさに 「どうしてもカレーじゃ

定番料理は「香りのちょい足し」でガラッと変わる

自炊料理家として、スーパーで手に入る食材を使って、シンプルな料理を提案するのが私の仕事だ。いろんな食材の組み合わせや味付けを提案してみるが、その中から一つでも提案になれば充分だと思っている。 料理の仕事をしている私でさえ、日々のごはんのレパートリーは10品程度。食材や味付けをちょっと変えて食べ回している。あれこれ手を出してみるのもいいが、結局は食べ飽きない気に入った料理に戻ってくるはずだ。 きんぴら、おひたし、ナムル、炒め物、みそ汁などなど、自分の定番料理はたくさん作ってい

赤缶を使った料理二つ(カレーうどん&カレー唐揚げ)と短い文章

「#うちのエスビー」という企画は キッチンや厨房にあるS&B商品の紹介、なぜそれを選ぶのかといった商品愛や使い方へのこだわり、それを使ったレシピ、関連するエピソードなど、S&B商品についてのエッセイ(作品)をしたためてもらうシリーズ とのこと。「樋口さんも書いてもらえませんか?」と依頼されたのですが、仕事になるのであれば渡りに船。というのも僕が常備しているカレー粉がS&Bのカレー粉、通称『赤缶』だからです。 赤缶はどこのキッチンにもある香辛料。よく見ると国会議事堂(?)

オランダの食事に「ちょっと待ったー!」

「夕食がフライドポテトだけ」なんて嘘だと思ってたオランダに来たばかりの頃、海外の文化を紹介する日本のバラエティー番組で、「オランダ人の夕食は、フライドポテトだけという日もある」と紹介されていると聞いた。レポーターの「食材がポテトだけで味気なくないのか」という質問に対して、取材に答えたオランダ人は「ソースの種類が多いから、飽きないよ」という衝撃の内容だ。 わたしの最初の感想は「いや、さすがにそれはないでしょう。栄養偏りすぎだし。またテレビが大袈裟に伝えているのかな」だ。 当