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栄養素の組み立て方


栄養士が献立を作っていく方法です😊

仕事で献立作成をしていた時は、パソコンに向かって食材料のグラムを打ち込んでいく。

頭の中で食卓を想像しながら数字で料理をする感じ。

グラムまで決めるのは、栄養価に加え、仕入れ量と仕込み量、原価を計算しなければならないからで、一般的な料理やメニューを考える時も、頭の中や紙に書き出して献立を決めると思います。

料理をやり慣れている人はとても有利。
料理のバランスと栄養バランスはイコール。
同じ感覚で特別難しいことでもないんです☺️



栄養士がバランスを考える献立の作り方

1、タンパク質を軸に和洋中を決める。

まずタンパク質を軸に、和洋中のメニューを決めます。お昼に豚なら、夜は鶏、牛、卵、豆腐、厚揚げなど、肉の形の違い(1枚肉、細切れ、ミンチ)で変えてもメリハリがでます。


2、副菜を決める

緑黄色野菜、淡色野菜、きのこor海藻(ミネラル)、種実類(ごま、ナッツ類)を使う。

彩りも考えます。
濃くて彩り綺麗なものは緑黄色野菜。
淡くて薄い色は淡色野菜。
どちらが多すぎても、食卓が騒がしいor食欲のわかない淡白な色になるので、ここもバランスです。

私は量のわりに栄養価の低いレタスやきゅうりはあまり選びません。サラダの見た目はヘルシーでボリュームも出るけど、実は栄養を摂るのには効率的ではないメニュー。レタス以外の野菜を組み込むと良いかなと思います。


3、調理方法と味がかぶらないようにする

焼く、炒める、揚げる、煮る、蒸す、和える、漬ける、生。かぶらないようにするのが料理のセオリー。
これが、栄養素をいろいろな形で摂ることに繋がる。 

熱に弱い栄養素はビタミンやフィトケミカル。
でも火を入れたものはカサが減って食べやすいので、食物繊維を沢山摂ることに繋がる。
一長一短なので、調理方法は多用するのが良いです。

味は、塩気(塩系、醤油系、味噌系)、クリーム系、甘い、辛い、酸味etc...と同じ味にならない様に気をつけます。
これは栄養というより食べる方の事を考えて。


4、不足しやすい栄養素

主菜、副菜がどんどん決まっていくうちに、足りない栄養素が出てきます。
よく不足するのが、鉄分とカルシウムなんです。

これは、含まれる食材自体が少ないから。
他の栄養素は、上述のやり方で色々なものを組み込んでいると少しずつ摂っていることになり、不思議と不足しないようになっています。

全部を見ているわけではなく、

・タンパク質量
・緑黄色野菜
・淡色野菜
・ミネラルの摂れるもの(きのこや海藻)
・調理方法を被らせない

上記のことを見ていると、
タンパク質、脂質、糖質、ビタミン類、食物繊維、塩分の量が基準値に収まります。



不足しやすいカルシウムと鉄分が含まれる食品

鉄分●
ヘム鉄…レバー、鰹、いわし、牛肉の赤身。
牛、豚、鶏に少しずつ。

非ヘム鉄…ひじき、ほうれん草、小松菜、青梗菜、水菜、大豆食品全般。


カルシウム●
じゃこ、いわし、など青魚、乳製品、切干大根、大豆食品、ほうれん草、小松菜、青梗菜、水菜、サラダ菜。

これは暗記です。
知っていれば知っているほどレパートリーが増える。

植物性で鉄分とカルシウムを持っているものが似ています。


5、青菜と大豆製品は栄養リカバリーに優秀


私の家によくあるものは青菜と大豆製品。

なぜなら、鉄分とカルシウムが両方摂れる食材。



ある日、冷蔵庫に青菜がなかった。
ヨーグルトも食べちゃった。
ひじきも切干大根もない。
(すべてカルシウム目的の食材)


豆乳と豆腐がある。
というので作ってみた例。


豆腐を入れた豆乳茶碗蒸し(南禅寺蒸し)になりました。

出汁はにぼしの頭とはらわたをとって粉末にしたもの。
自家製の出汁の素。
酸化しやすいので冷凍庫に保存しています


6、加工されている食品は、過剰症に注意


大豆製品は、鉄分とカルシウムがとれるので
野菜を食べた上で、積極的にとるのがオススメです。

でも、豆乳を過剰に飲むのはオススメしません。

加工しているものはら食品単体で摂るより不自然に多い量になります。豆乳で言うと、過剰に摂ると乳がんのリスクがあります。
過剰症が設定されているビタミンもあります。

サプリも気軽ですが、飲む前に過剰症に設定されていないか調べてみると良いでしょう。


いろいろな物を食べていると、栄養素が互いに影響しあい、足りないものが自然と無くなるようになっています。
品目を多くすることを心がけたり、種類の違う食品の組み合わせをすると良い。


料理をし慣れている方が、食材や調理方法や色をかぶらないようにメニューを考えてると、自然と栄養バランスが整うようになっています。


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