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もし絢香の「三日月」が古典和歌だったら

外を歩けばまだまだ汗ばむ暑さですが、ふと秋を感じることも増えてきました。

今回は秋の曲をテーマにしてみたいな~。
でも、秋の曲って何かあったかな??

毎度ネタ切れ気味の私は、インスタのストーリーで「エモい歌声の歌手といえば?」と募集してみることに。

すると「絢香」との回答が!(いつも本当に助かっています。笑)


というわけで、今回は秋の名曲、絢香の「三日月」を和歌にしてみました!


遠距離恋愛の歌

「三日月」は、私が中学生の頃に流行った曲。

こんなに澄んだ声で、力強く歌う歌手がいるんだ!と当時かなり衝撃を受けたことを思い出します。

…が、私は恋愛に疎かったこともあり、あまり深く歌詞に注目して聴いたことはなく。。

大人になって改めて聴いてみると、遠距離恋愛をテーマにした歌なのですね。


サビの「消えそうな三日月」がしっくり来る

遠距離恋愛、私は大学生のときに経験しました。

相手がまめに連絡してくれる人だったからか、そんなに寂しい思いをした記憶はありません。(忘れているだけ??)

月に1回会えるのが、ただひたすら楽しみだったんですよね…!笑


そんな脳内お花畑の私が、切ない遠距離恋愛の歌をうまく解釈できるのか…。

そう不安に思いながらも、しっくり来たのが次のフレーズです。

君も見ているだろう
この消えそうな三日月

絢香「三日月」より

消えそうな三日月。

なるほど…!確かに満月と比べれば、三日月はか細くて光りも弱々しいですよね。

少しでも雲が出て来たら、その姿は簡単に見えなくなってしまう。

そんな頼りない三日月と、自分の心細い思いを重ねているのかな?と感じたのです。


遠距離恋愛は、どちらか一方の気持ちが冷めてしまえば、簡単に関係が途絶えてしまうものですからね…!


「消え」の繰り返しでリズムをつくる

消えそうな三日月と、消えそうなほど不安な思い。
このあたりを上手く和歌で表現できないか?と考えました。

そこで見つけたのが、「消えわぶ」という動詞。
第二句と第三句であえて「消え」を繰り返して、リズムをつくってみよう!と思い付いたのです。


ちなみに歌詞に出てくる「電話」は、平安時代っぽく「文(=手紙)」にアレンジしてみました。

連絡手段は変われど、遠いところにいる恋人を想い寂しさをこらえる気持ちは、今も昔も変わらないよなぁ…。

そんなことを考えながら、言葉を繋げてみたのでした。



文のみに 消えわぶる身の 消えぬべき
三日月もしや 人も見るらむ


※解説は冒頭のインスタ参照


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