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海外から戻ってきて後悔したこと5選

海外から日本へ帰ってきて、早2年が経とうとします。2021年12月に帰ってきたため、正確に言うと2年3ヶ月です。濃い1日を過ごしているようでいて、時がまるで手のひらをサラサラとこぼれ落ちる砂のように感じる日々です。うまく説明できないけれど、いろんなことを逃げるだけでやり過ごしてきた気がします。

元在住者が、海外の生活を反芻することも、リアルな声として皆さんのためになるかもしれないので、今回はたまらなく海外生活が恋しくなった瞬間を書いてゆきます。

1. 脳裏に昔住んでいた場所がふと思い浮かぶ

ヨーロッパの街並みでも、特に思い入れがあるはずのない景色が突然浮かび上がります。路地裏だったり、ハロウィーンのカフェのくり抜かれたカボチャ、ライブスタジオの匂い、飼っていた猫の鳴き声など。帰国一年目で霞ヶ関に勤めていた時は、現地語のポップソングを再生し、目を閉じて、「帰りたい」と想いを馳せました。ポーランドでは、差別もあり大変な思いもして「こんな国」と思っていたのに、不思議なものですね。

2.時間の流れ

欧州の緩やかな時間の流れが懐かしくなります。東京に帰って、何かに責め立てられるような忙しなさを感じるのです。東京生まれ東京育ちですが、不思議なものですね。

欧州では芝生の匂いや川縁で寝そべった陽射しなどを一緒に感じる恋人や友人がいました。当時の僕は物足りなさを感じていたけれど、今の僕には贅沢な時間でした。今では1ヶ月のスケジュールも頭の中に入っています。そして食事やイベントに行くことも、手帳で印をつけています。今の自分が、また元の生活に戻ったらどう感じるのだろうか。きっと贅沢な時間だと微笑むことでしょう。

3.居住空間

東京のアパートでは、ホームパーティとまでいかなくても、人をきちんとお呼びしてお茶をすることや寛げないことに苛立ちを覚えます。帰国当初の笑い話ですが、不動産の友人に日本橋周辺の内覧を頼んだところ、どれも狭くて気に入らない。その後、他の仲介業者と内覧をし、「ここは住めるかも」と思ったところが、実は同じマンションだったということがありました。居住空間や施設のスペースはヨーロッパの方が大きく取られています。「猫の額のような庭」と昔は言われていましたが、都心でも庭のある物件に住めるように頑張りたいです。

4.海外旅行

ビジネス以外で、ヨーロッパに行く機会をすっかり機会を失いました。ドブロブニクの絵の具をぶちまけたような鮮烈な夕日やアイルランド郊外のプラネタリウムのような星空、ノルウェイの氷河期さながらのフィヨルドなど、様々な美しい風景が懐かしいです。8000km離れた日本からは、遠い場所になってしまいました。今はアジアや国内旅行を楽しもうと思います。

5. 思い通りにいかない働き方

遅延や中止は当たり前、計画通りにいかないことが、海外で仕事をしていて常に付き纏っていました。同僚や得意先の自己中心的な態度で何度も辛い目に遭ってきました。ですので、日本のすべてスケジュール通りにいく生活に少し物足りなさを感じます(たまに)。

政府関連の仕事に従事している中で、海外での展示会での仕事を2本受け持っていましたが、突然イベントが来年に延期になった時は、国税庁やJETROよりも早く手を打つことができました。

フランスでは、「現世を享受している人間は皆地獄行きだ(il est en paradis mais apres mort il serait en enfer)」という格言があります。人は生きているだけで、迷惑をかける生き物、というのは現地で働いて実感しました。

まとめ

今回は、元在住者のリアルを吐露してみましたが、いかがだったでしょうか?年齢や感じ方の違いもあります。今まで楽しいと思っていたことが、そうでもないと感じるのは成長(老化)のサインでもあるからです。これからは、日本という新章を楽しんでゆきたいと思います。

本日は読んでいただきありがとうございました。気に入っていただけたら、いいね、フォローをよろしくお願いします。
では皆さん、milego dnia(良い1日を)!

(画像:ミラノ大聖堂)



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