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コーヒー日記⑫

『コーヒー日記』は、わたしが自家焙煎したコーヒーを飲みながら、備忘録としてゆる~く書いた日記です。

モヤモヤの原因はお前だ!

先日、ある人から言われたことで、半日ほどモヤモヤしていた。
その内容の詳細を書くことは控えるが、言われたことは一般的に考えてごもっともなことだ。ものすごーく簡単に言ってしまえば、「目上に人にきちんと感謝しなさい」といった内容だ。

でもなんだかモヤモヤする。
いや、言われていることの重要性は分かる。理屈では理解できる。
でもモヤモヤする。モヤモヤの原因が分からないことにもモヤモヤするという悪循環。

数日後、ふと山口周さんがいう「呪い」のことを思い出し、すっと腑に落ちた。
モヤモヤの原因は「呪い」、お前だ!

山口周さんのいう呪いの定義は、「その人から自由度を奪う言葉」のことである。
「目上の人に感謝しなさい」と言われたときのモヤモヤ。それは、それを言われたことによってわたしの思考と行動の自由が少し制限されたことに対する、無意識の抵抗だったのではないか、今ではそう思っている。

モヤモヤしている状態って、結局はモヤモヤの原因が分からないからモヤモヤしているのであって(モヤモヤばかりで混乱しますね)、その原因が分かればけっこうスッキリするもの。
原因が「呪いへの抵抗」であるのならば、言われたことを一旦は飲み込みつつ、どんな呪いをかけられそうになっているのかを考えることで、その呪いにすっかりとかかってしまうことを防ぐことができる。
こうすることで、モヤモヤはある程度解消されるはずだ。

呪いへの抵抗

上記の記事で、モヤモヤが生じる原因の一つとして、「呪いへの抵抗」という概念を挙げた。

改めて確認すれば、呪いへの抵抗とは、『相手の言葉によって呪いがかかりそうになった際に生じる、無意識の抵抗』を指す。
呪いへの抵抗が、結果として、モヤモヤとした感覚につながる。

そしてそれは、より近しい人に言われた言葉によって生じやすい。
たとえば、旅先のカフェで見知らぬ人に言われた言葉に対してはモヤモヤしないのに、家族に言われた何気ない言葉に対しては異常なほどモヤモヤしてしまう。
こんな経験は、誰にでもあるのではないだろうか。
その原因を、「呪いへの抵抗」によって説明できる。

上記の記事のように、山口周さんのいう呪いの定義は、「その人から自由度を奪う言葉」のことである。
この、「自由度を奪う言葉」の条件は、言葉の内容ではなく、相手との関係性である。

旅先のカフェで見知らぬ人に「話し声がうるさい!」と言われてた場合、瞬間的にイラっとはしても、その後ずっとモヤモヤはしないはずだ。それは、その言葉を言われたとしてもその人とはもう二度と会わないはずだから、言われた側の自由度の低下(この場合は、今後もずっと話し声の大きさを異常に気にしてしまうこと)は生じにくい。
一方で、家族から「洗濯物はもっとこうやって畳んでよ!」と言われたときには、相手との関係性が近いが故に、今後もずっと自由度の低下(この場合は、洗濯物を畳む際に常に畳み方を異常に意識してしまう)が生じるおそれがある。つまり呪いがかかりやすくなる。

ただ、注意しなくてはならないのは、言う側は(当然ではあるが)「呪いをかけよう!」と思って言葉を発しているわけではない。
そう、無意識に呪いをかけようとしてしまう。
その言葉を受けた相手は、その呪いに無意識に抵抗する。
ここでのモヤモヤは、こういった無意識のやりとりの中で生じるものなのだ。

だから、対策としてはその言葉を受け取る側は、「無意識を意識化」する。つまり、「自分が呪いにかけられそうになっていること」に気づくことが大切だ。そしてその言葉を発した相手は、決して呪いをかけようとしているわけではないことも、同時に意識することが重要だ。

『からだ』を動かして、『こらだ』を分ける

・・・とまあ、モヤモヤする理由をダラダラと書いてきた。
モヤモヤの原因は「呪いへの抵抗」であり、どのような「呪い」にかかりそうになっているかに気付くことが、モヤモヤを緩和する助けとなる。
そのように考えてから、わたしはモヤモヤした際に瞬時にこころの整理ができるようになった。
ただ、いくらこころの中を整理しようとしても、ネガティブな感情が浮かんでしまうことも多々ある。
そんなときはどうすればいいのか。

結局のところ、モヤモヤしたりイライラしたりするときにまずすべきこと。
それは、「とりあえずからだを動かす」ことだと思っている。

精神科医の中井久夫先生は、調子が悪くなり、こころとからだがグニャグニャと混じりあった存在を、『こらだ』と名付けた。

そう、モヤモヤやイライラも、こころだけの問題ではなく、『こらだ』の問題である。
そんなときは、じっと座ってマインドフルネス、、、も効果はあるだろうが、その前にとくかくからだを動かす。これが重要だ。

そうやって、完全に混乱しきっている『こらだ』を少しだけ、からだとこころに分ける。
もちろん完全に分けることはできないが、精神を落ち着かせるための対処の順番は、「からだ⇒こころ」であると思う。

そうして、からだとこころを分けることで、こころと向き合うことができる。
そして分けられたこころと向き合う際に大切なことが、「呪いに気付く」ということなのだ

そう自分に言い聞かせて、リングフィットに勤しむ今日この頃だ。

からだは大きな理性、精神は小さな理性

ニーチェ


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