ももみ

アウトプットは生きがいになるのか実験中。 エッセイらしき文章を書いています。

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最近の記事

夢見の彼

今日の夢。 夜、ガラス張りの近未来的なビルの中で。 昔色々あった人と。 話した。一緒に歩いた。 夢の中の彼は、数年前に比べ大人っぽくなっていた。 髪をきちんとセットして、私の記憶では着そうもない黒のタートルネックを着こなして。 思わずドキッとした。 だけど、年下なのになんか偉そうだったり、哲学的なことを急に言ってきたり、ちょっと大胆だったりするとこは、昔のまま。 目が覚める。 夢の中で味わった心地よい懐かしさと心拍数が惜しくなり、もう少し寝てればよかったと後悔する。 彼は幾

    • 百人一首で好きな歌part2 世間に揉まれる憂鬱さ

      百人一首で好きな歌がある。part2 それは、アンニュイな雰囲気を醸し出すこの歌。 ひともをし ひとも恨めし あぢきなく 世をおもう故に もの思ふ身は 現代語訳 人間がいとおしくも、また人間が恨めしくも思われる。つまらない世の中だと思うために、悩んでしまうこの私には。 現代語訳は下記サイトからお借りしました。 https://ogurasansou.jp.net/columns/hyakunin/2017/10/17/1411/ 詠み手は後鳥羽院。 平安時代末期、武家

      • ロボットになりたくないから退職した

        新卒で入った会社を4年9ヶ月でやめた。 ロボットになりたくなかったから。 死ぬほど仕事に行きたくないのに、朝目覚めて、支度して、満員電車に乗る。 全く興味ないのに、その場を収めるために話す。言葉がまるで死体のよう。喉が自分のものじゃないみたい。 ああ、こんな毎日だいきらい。 やりたい、やりたくない、向いている、向いていないに関わらず割り振られる仕事、与えられる役職、押しつけられる長時間労働。 それでみんな、抗議もしない。まあ、したところで受け入れられないもんね。 辞めもし

        • 花をいけることは、自分と対話すること

          いけばなをここ4年習っている。 レッスンは月1~2回で、 こつこつ地道に、楽しく思える範囲で続けている。 いけばなは、花のいのちに向き合う行為だけれど、 不思議なことに、自分を発見することにつながってきたと思う。 発見したことを2つ書いていきたい。 ①自由な人 私が習っているのは、池坊のいけばなだ。 池坊のいけばなで、入門者がいける花の形は「生花」「自由花」の2つ。 違いを簡単にいうと、「生花」には型があり、「自由花」には型がない。 私がいけばなを習った理由は、「日本

          雨が苦手すぎる

          雨が苦手。正確に言えば、雨が降っている中外に出るのが苦手。 水が頭上から降ってくるなんて、この世界は狂っている。時々、そこまで思いつめてしまう。苦笑 もちろん、広い視野で捉えたときの恵みの雨としての一面には本当に感謝している。 けれども、文明に飼い慣らされた人間の生活上の実感としては、ちょっと鬱陶しいというのが正直な感想だ。 傘や防水素材を発明し、人類は雨に対抗しようと努力してきたけれど、どう頑張ったって雫はしつこく垂れてくるし、なんらかの隙間に流れてくる。 濡れると冷え

          雨が苦手すぎる

          スピッツと春と恋

          春になると、なぜかスピッツを聴きたくなる。 あの草野マサムネさんの中性的で儚い歌声とか、幻想的でたまにほの暗い不思議な歌詞が、曖昧な春という季節にマッチするからかもしれない。 ああ、あと、私が春にスピッツを知ったからかも。 ちょっとだけ好きだった人に教えてもらって。 中学校の卒業式の後、クラスメイトの多くとメールアドレスを交換した。 なぜそんなタイミングなのかというと、私の世代は高校入学前に初めてのスマホや携帯を買い与えられた人がたくさんおり、みんなウキウキして手あたり次

          スピッツと春と恋

          日本語使いは、アーティスト?

          日本語使いは、皆アーティストの素養あるのでは!?という仮説が、ふと降りてきた。 よく言われる話だけれど、日本語は、ひらがな・カタカナ・漢字・ローマ字の4つの表記がある点で、ほかの言語に比べ変わっている。 同じ言葉でも、表記を変えるだけで受ける印象が大きく異なる。 ひらがなは、やさしくまあるく。時にちょっとおバカっぽい。 カタカナはクールで無機質。使いすぎるとかっこつけた感じになるのが玉に瑕。 漢字は簡潔で意味が分かりやすい。ただ、漢字だらけの文章はお堅く読みづらい。 ロ

          日本語使いは、アーティスト?

          料理はやっぱり誰かに作りたい

          送別会シーズンまっさかりで、 夫は連日飲み会三昧だ。 夜ご飯は私が作っているので、夫が不在の時はひとり分の料理で済む。 楽だなあとは思う。でも、あまり気合が入らない。 昨日は鯖の味噌煮を作ったけれど、だいぶイマイチな味だった。 工程はひどいもので、 湯通しは面倒になって、熱湯をかけるだけ。 あと、煮込むのに飽きて、火が通ったらおしまいにしてしまった。 結果、魚の味がやたらガツンと来るし、煮汁がシャバシャバしていてしょっぱい。 あれ、私ってこんなに料理下手だったっけ? 上手

          料理はやっぱり誰かに作りたい

          自分をもてなしてあげよう

          今日は近所でふらっとおでかけ。 採算度外視で、自分をもてなしてみました。 ロイホのセレブパフェに、 黄色いバラ、 チョコクロワッサンを持ち帰り。 外に出るのはいいものですね。 久しぶりに2kmくらい歩いちゃいました(運動不足)。 たまには 値段とか、栄養とか、有益無益とか、 つべこべ言わず、 欲のまま自分をもてなしてあげよう。 そうしないと拗ねてしまうからね。

          自分をもてなしてあげよう

          予想外の自分に出会う旅 @中村キース・へリング美術館

          去年の11月に、山梨県小淵沢にある中村キース・へリング美術館に行った。 キース・へリングとは、1980年代のアメリカを代表するアーティスト。 彼の作品はたくさんのグッズになってい るので、見かけたことがある人も多いと思う。 ユニクロのTシャツになっていたのが記憶に新しい。 美術館に行ったのは全くの偶然だ。 なんとなく自然に触れたくて山梨旅行に行ったのだが、無計画だったのでやることがなかった。 どこかで時間を潰せないかと調べた時、ホテルの近くに美術館があることを知った。

          予想外の自分に出会う旅 @中村キース・へリング美術館

          書いて公開することの効用

          最近Noteに毎日投稿している。 毎日投稿って、小学生のときの連絡帳を思い出す。 私が使っていた連絡帳には、時間割の横にその日の出来事を書く欄があり、毎日書いて提出していた。 読者は担任の先生ひとり。 連絡帳という密室の中で、 先生を笑わせるには、感心させるにはどう書こうか? と子どもなりに工夫して書いていた。 今考えてみれば、立派なアウトプットだ。 アウトプットについてよく聞くのが、 悩みを自分用のメモやノートに書くとスッキリするということ。 個人的な実感としては、

          書いて公開することの効用

          目をみればわかる

          人と接したとき、目をみて感じた印象は、外れない。 目は心の窓 目は口程に物を言う 人間の心は目に現れる、という意味のことわざが いくつかあることからわかる通り、 それは人類の共通認識だ。 本当に嫌な仕事をしていたとき、 ふと鏡を見ると自分の目が曇って虚ろになっているのに気づいた。 退職したら、輝きと潤いが戻ってきた。 何のメカニズムでこうなるのか、人体は不思議だ。 私が好きなのは、どんな目だろう。 力無く弱い訳でも、ギラギラ強い訳でもない、 芯のある静かな目。 顔が

          目をみればわかる

          現実は妄想を超えない 親知らず抜歯から学んだこと

          27歳にして、上2本の親知らずを初めて抜いた。 顎が小さいので、親知らずはほぼ歯茎に埋まったままだった。 でも、少し顔を出してきており、悪影響が怖いので抜歯した。 私の周囲で親知らずを抜歯した人がちらほら出始めたのは、高校生くらいのとき。 彼らは大人の階段を上ったちょっとした勇者となり、「親知らずの抜歯は痛い!!ヤバい!!!」ということを多少大げさに周りに広めていた。 そんな悪評を聞いてぞっとした私は、親にばれて歯医者さんに連れていかれないよう、親知らずが頭を出そうと頑張

          現実は妄想を超えない 親知らず抜歯から学んだこと

          春は野菜がたのしい

          新キャベツ、新じゃがいも、新たまねぎ。 普通の野菜がピカピカの「新」の称号を携えて、堂々店頭に並び始める。 春夏秋冬、旬の野菜は美味しいけれど、通年食べる頻度の高い野菜たちが、とびきり美味しくなる春はやっぱり特別だ。 旬の野菜は素材だけで美味しいので、凝った料理はできない面倒くさがりの私に優しい。 新キャベツは、塩昆布と胡麻油と和えて。 新たまねぎは、生でいってみるかなー。春だけのお楽しみ。 新じゃがいもは、せいろで蒸してマヨネーズをかけるだけで立派なごちそう。 3種全

          春は野菜がたのしい

          芋虫みたいな自分を許してあげたい

          なにもやる気が起きない。 そんな日はひどく時間を無駄にしている気がして、軽い自己嫌悪に陥る。 でも義務感で何かをやったところで、自分の感情に嘘はつけないので、あまり楽しくない。 何もしたくない自分と、何か有益なことをしなければと焦る自分がケンカをはじめ、最悪な気分になる。 やる気があって、活発に動ける人はいいなーとうらやむ。 今日はまさにやる気が起きない一日で、それでもやっぱり何かを出したら気づきとか発見があるんじゃないかと思い、パソコンに向かっている。 最近、ひょん

          芋虫みたいな自分を許してあげたい

          百人一首で好きな歌 出会いと別れ、無常感

          百人一首の中に、とても好きな歌がある。 これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも 逢坂(あふさか)の関 現代語訳 これがあの、京から出て行く人も帰る人も、知り合いも知らない他人も、皆ここで別れ、そしてここで出会うと言う有名な逢坂の関なのだなあ。 ※現代語訳は下記サイトから引用させていただきました。 詠み手は蝉丸。 和歌で使われることの多い有名な関所「逢坂の関」を舞台に人々の往来を詠むことで、 会えば必ず別れがあり、別れてはまた出会いがある、という仏教的な人生

          百人一首で好きな歌 出会いと別れ、無常感