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遊び

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異質なものが混ざり合いながら、即興的・共創造的に生まれゆく遊びの動き。子どもたちが生み出す遊びや、遊びに関して感じ考えたことをまとめていきます。
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記事一覧

子どもたちとの関わりから拡がった手遊び+α

私は小学校教諭養成課程出身であり、手遊び歌にあまり馴染みがありません。が、現場の先生方が手遊びをしているのを見聞きして、自分なりにアレンジしながら子どもたちと笑い合うのを楽しんでいます✨ 「いろんなめがね」ならぬ「いろんなマーク」 この日は、秋祭りで年長の子どもたちが出店するお店のロゴを考えるきっかけになればと用意していた様々な店のロゴを印刷した紙を見つけたコウくん(仮名)に、「いろんなめがね」という手遊び歌をアレンジして即興で歌いました。 「♪ズンズチャッチャズンズチ

パンダ型の乗り物遊具を通して生まれた〝動き〟

3歳児クラス(年少)〜5歳児クラス(年長)までの異年齢児保育をしている園での、ある日の場面。この日は20名弱の子どもたちと近所の公園へ。3歳児クラスの子どもたちは、それまで行なっていた個の遊びから、だんだんとモノを介した小集団の遊びへと変化してきたように感じています。そして、その様子を眺めていてとても興味深い場面がありましたので、文章にまとめてみました。 ※なお、トップ画像はnoteの「みんなのフォトギャラリー」より引用させていただいた類似の遊具の画像です。 パンダ型の乗

おもちゃコンサルタント取得and今後やっていきたいことのビジョン

8月末から毎週土曜日、全4回の日程で開催された「おもちゃコンサルタント」養成講座を受講し、昨日無事におもちゃコンサルタントの資格を取得することができました‼️ どの講座も本当にたくさんの学びがあり、あっという間の4日間でした。もう毎週土曜日、東京おもちゃ美術館に通えないのかと思うと寂しいです。けれど、これまでも度々訪れていたおもちゃ美術館がまるで実家のように感じられるようになったため、また近いうちに〝帰省〟したいです☺️ 最終日となった昨日の講座ではおもちゃコンサルタント

こどもたちとのカードゲームづくり

カードゲーム遊びの萌芽きっかけは、ある日学童保育に通う3年生の男の子が「学校でこんなの作ったんだー!」と自由帳に描いたカードゲームを見せてくれたこと。おやつを食べ掃除を終えると、自由帳の白紙のページをハサミでおおよそ長方形に切り、たくさんのカードを作っていきました。 カードのデザインは至ってシンプル。 ・イラストを描く ・名前を描く ・1〜30までのダメージと、必要に応じて適宜効果(次のターン、相手は1回休みなど)を書く 「ゆーだいも、作るの手伝って!」と声をかけてもらえ

「遊びとは何か?」を考える~「実存的遊び」・「遊び場」という概念から~

今年も夏がやってきました。働いている学童保育でも学校の夏休み期間に伴い、朝から夜までの一日運営がスタート。約3ヶ月間の休校に伴い例年よりも短い夏休みになってしまいましたが、長い時間こどもたちと関わることができる貴重な時間です。心身のエネルギーを使いますが、普段以上にこどもたちの遊びやこどもたちを取り巻く環境について考える日々。そこで今回のブログでは、学生の頃から考えてきた「そもそも遊びとは?」ということについて、そしてこどもの遊びを取り巻く環境についてまとめていきたいと思いま

「目は口ほどに物を言う(仮)〜遊びのツールを制作・実際に遊んでいただきました!〜

最近、遊びを膨らませるツールの制作を行なっています。その中で「目は口ほどに物を言う」をヒントにツールを制作し、昨日開催された教育系のイベントにて初披露させていただきました。今回のブログではツールの紹介と、イベントで生まれた遊びの展開についてレポートしたいと思います。 なぜ「目は口ほどに物を言う」なのかまず、そもそもなぜこのようなツールを制作しようと思ったのかということについて。これまで私はおもちゃ売り場や放課後子ども教室、特別支援学級の支援員、学校現場、学童保育等でこどもた

ルールについて考える〜固定化・絶対化、独裁化を越えた〝動き〟として捉える視点についての一考察〜

ルールってなんだろう…。学校現場と放課後の現場の双方を経験している立場から、その難しさに直面することがあります。今回のブログでは、ルールが固定化・絶対化されている状況と、表面的にはルールがない状況との比較をした上で、私自身が持っているルール観を、こどもたちとの遊びの事例や、レッジョ・エミリアの「権利 diritti」という価値観を通してまとめていきたいと思います。今回もかなりの長文なので、もし読み進めるのが大変でしたら前半2パートは読み飛ばしていただいても差し支えありません。

「ゆーだいを笑わせろ!ミッション」の展開

ミッションの始まり今日は学童保育の土曜保育。6人のこどもたちが登所しました。「ねぇ、ゆーだいを笑わせるの、またやりたい!」と提案したのは3年生のココミ(仮名)。こちらのブログ(https://ameblo.jp/yokomeyagi19/entry-12627476786.html)で展開した遊びを思い出しての提案でした。 ココミの提案を受け、それまでは別々で遊んでいたこどもたちは「オレもやる!」「ワタシも!」と図書室(勤務している学童はホールと図書室の2部屋があります)に

こどもたちが生み出す遊びの”動き”と「ピアッツァ」

しばらく間隔が空いてしまいました💦 遅くなってしまいましたが、本年もどうぞよろしくお願いいたします。 新年最初のブログは、遊びの混ざり合いと「ピアッツァ(広場)」について書いていきたいと思います。 遊びを取り巻く様々な囚われ「このおもちゃとこのおもちゃを混ぜて遊んだらいけないんだよ!」「折り紙は折るもの!絵を描いてはいけません!」「一度始めた遊びを抜けるのはダメ!抜けるなら、もう入らないで!」…こどもと関わる現場にいると、時々このような言葉を耳にします。このような言葉が生

遊びの〝動き〟の点と点が結びつくとき

学童保育で一緒に働く職員さんとココミとの間で生まれた遊びの〝動き〟以前、こちらのブログにまとめた「ゆーだいを笑わせろ!ミッション」の続編的なエピソードを紹介します。 先日、同じ学童保育で働く職員さんと、それぞれが捉えた遊びの様子を共有しました(私が外遊び、彼が中遊びを見ていたため、それぞれの様子を知りたいと思ったため)。こうして実践やこども観について語り合える時間はとてもわくわくします。 彼はこの日、以前のブログに登場した3年生のココミ(仮名)と一緒に遊んでいたとのこと。

レストラン遊びの〝動き〟を捉える〜遊びの転換点に着目しながら〜

私は、こどもたちが/こどもたちと遊びの〝動き〟を生み出す渦中にいる時に大きな喜びを感じます。そして、まるで数珠繋ぎのように進んでいく〝動き〟を紐解いていくと、たくさんの発見があります。今回は、小学3年生3人、小学2年生1人と私との間で生まれた遊びの〝動き〟を紹介したいと思います。 【遊びが生まれた背景】 この日、3年生のマイカ、リカ、2年生のミドリ(いずれも女児、仮名)の3人が、お店屋さんごっこ(レストランを開こうとしていた)を始めました。少し離れたところで、以前のブログに

「繰り返しのデザイン」と「内側から生まれる評価軸」〜「Newポケモンスナップ」や〝遊び〟についての対話から考えたこと〜

かなり久しぶりの投稿になってしまいました💦 4月からご縁あって保育現場で働かせていただいております。これまで小学生たちとの関わりが中心だったため戸惑い悩み自分の至らなさを責める日々ですが、その中でこどもたちが生み出す素敵な呟きや遊びに感動し元気をもらっています✨ 新天地で働き始めて約1ヶ月半が経ち、その中で感じ考えてきたことを振り返りたいなぁと思っていた時に、noteやTwitterで繋がらせていただいている大嶋晴くんと だっきーさんの3人で「遊び」をテーマにオンラインミー

遊びについての対話の会~「怠惰」「ウツ」「戯れ」について考える~

先日、遊びについて対話するオンラインの会を開催しました(こちらのブログが最初の会のまとめになります)。こうして仲間と共通のテーマで語り合える時間がとても楽しいです(*^^*) 今回の会も、とても面白い語り合いができました。特に自分が興味深かった内容についてまとめたいと思います。 遊びが持つ創造性と破壊性対話の中で、遊びの創造性と破壊性についての話題になりました。ある遊びの動きが社会的に許容されればそれは文化として位置づけられるけれど、否定されればたちまち既存の文化を破壊す

Apple Storeにて「まちでん!」をリリースしました!

先日、システムエンジニアの方々と共同開発させていただいた無料アプリ「まちでん!」をApple Storeにてリリースさせていただきました!✨ https://apps.apple.com/jp/app/%E3%81%BE%E3%81%A1%E3%81%A7%E3%82%93/id1576542992 アプリ開発に伴う技術や知識が全くない私一人では絶対に叶うことができなかった夢。素敵なご縁に心から感謝です。この「まちでん!」を一言で表すと「撮影した風景や被写体がランダムで加