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「メタバースとAIが切り開く未来」奥出直人さん×三宅陽一郎さん対談がすごい

奥出直人さん(慶應大学名誉教授)×三宅陽一郎さん(ゲームAI研究者)の特別対談が、「ジミー」メタバース出版パーティー内で行われました。

最先端の知を体現するお二人が、どんな化学反応を起こしてくださるのかと、当日は、期待値が最高潮。

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奥出直人さんは、 慶應義塾大学名誉教授、文化人類学者。 専門は認知脳科学、デザイン思考。特別講義はこちらで見ることができます。


三宅陽一郎さんは、ゲームAI研究者。2004年よりデジタルゲームにおける人工知能の開発・研究に従事。理化学研究所客員研究員、東京大学客員研究員、九州大学客員教授、国際ゲーム開発者協会日本ゲームAI専門部会(チェア)、日本デジタルゲーム学会理事、芸術科学会理事、人工知能学会編集委員。(「日経トレンド」より部分引用)


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このお二人の対談【メタバースとAIが切り開く未来】(2022年4月30日,ジミーメタバース出版パーティ内)の動画をアップしました。

最先端分野にお詳しい先生方を迎え、素晴らしくエキサイティングな内容となりました。

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実は、私には難しくてなかなか理解できなかったので、2回動画を見ました!

私は、「ディープラーニング」という言葉すら知らなかったほど、この分野の知識がありません。

そこで、細かくメモを取りながら、内容を少しづつ把握するよう努力しました。

もし、私のような状況の方がいらっしゃるとしたら、キーワードや話の流れなどが文章になっていることで、少しでもお役に立つかもと思い、恥ずかしいですが、私のメモをあえて貼りますね。

せっかくの素晴らしい内容を、より多くの皆さんに知っていただきたいと思ったからです。

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<メモここから>

◯話題、話の流れ

1)道具によって「人間」は変わる。「エクステンデッドマインド」「アクティブインファレンス」の概念

2)ディープラーニングとは。できること、できないこと(意思決定などの重要な判断)

3)「倫理」も変わる。

4)メタバースの時代(ディープラーニングがある)には、意思決定などのところにじっくり取り組める時期

5)メタバースで変わってきたことー「フォートナイト」を見に行く人が服を買う例。仮想空間内で他者の視線を感じ、それに合わせて行動したということ。「社会ができる」

6)「空間知能」環境に知能を埋め込むので、ロボットはそこにいればいいとなる

7)「スマート」環境側に知能を埋め込む

8)スマートエンバイロメントでいくと、気持ちのいい物語となる。(環境側に知能が埋め込まれた場合、人間がそれをたどる道筋ができるだろう。そうすると、人間とテクノロジーとの関係は、対立ではない。スマートな環境が、人間を導くものとなる、、ということか)

9) 法律や倫理も、スマートさを含む方がいいのでは

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◯動画内の言葉、それの理解

6:48 道具によって人間が変わるという前提がAIの問題に出てこない。しかし、道具によって人間は変わってきた。AIによって人間(の脳の仕組み)が変わるはずだ。

8:48 [「エクステンデッドマインド」(アンディ・クラーク)人間は頭の中から飛び出し、外界と人間との間に一つの「環境」を作る。

9:05 「アクティブインファレンス」(ニューロサイエンスのフリストン)。クラークの「エクステンデッドマインド」と同じようなことを言った。

9:20 クラークとフリストンが一緒に研究

9:33 「ナチュラルボーン・サイボーグ」(クラーク)(生まれつきのサイボーグ)。道具に人間が寄生し、道具のところに人間が「拡張」していく。

10:00 どう見ても(人間は道具によって)変わるとしか思えない。

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10:40 ディープラーニングって何ですかと三宅さんに訊いた。

11:00 ディープラーニングとは、ニューラルネットの一つの技術。1970年代、視覚野に入った情報を脳の一時野に解析する部分があるとピーセルが見つけた。

脳の中で唯一、接続の仕方がわかってるのがその神経。それを40年かけて、ニューラルネットの技術になってきた。

要素として入ってくるものを、関係性をうまく構築していく。関係性の関係性の関係性みたいなものを学習できるのが視覚野の特徴。

関係性を無理やり構築するのが、脳の特徴→それをディープラーニングの技術として使ってる

12:28 ディープラーニングは、人間の知性や思考ではなく、細かいいろんなことをやってくれる。ゲームでいえば、景色や山の形などで、意思決定などは違うAIになる。

13:00 いまのディープラーニングはリアクティブ(受動的)。入力があって出力がある、反射的な人工知能。

意思決定(アクティブ)などは別の人工知能。それをグラウンディング(現実世界におとす)には、ディープラーニングは役に立つ。

13:40 入り口と出口はディープラーニングでいい。意思決定はディープラーニングが踏み入れてない領域。

14:14 環境とのインタラクションやその推論などはDLはリアルだが、どうするか(意思決定)はコントロールの中にある(?)

14:40 「人間が変わる」の話とDLの話の共通点。人間の倫理観、「こうすべき」は、人間の一部。もしその「こうすべき」が一時代前のものとする。(倫理観も変わるだろう)

14:53 脳みそは外に行って、外とのやりとりで人間が変わってくる→ (「エクステンデッドマインド」の話ー「環境」を作る)

15:00 活字前の人間は覚えていた。文字がないと覚えられる。(道具(文字、印刷、デジタル)などが違えば、人間は変わるという例)

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15:48 メタバースの時代には、DLが周りを固めてくれるから、頭の価値観とか決定の仕組みなどにじっくり取り組める面白い時期ではないか。(DLは、意思決定など以外のところはやってくれる)

16:12 知能は二階建て構造と言われる。一階は、ケモノ的で反射的。入力と出力。二階は、社会的な脳で、そこから見てる。

16:48 一階のところがどんどん変わってきてる。行為の方は変わらない。感覚が変わる。(メタバース内労働、メタバースの土地)

18:25 デジタル空間の広がり

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18:54 「では、メタバースでどう変わっていくのか?

18:57 フォートナイト(3億人ユーザーがいるゲーム)の例。「見にいく」人が多い。

20:00 アバターの服(デジタル)の売上がすごい。「ゲームを見にいくから服を買う」という購入の感覚

21:13 他者の視線ーゲームの中のキャラが他人に見られるという感覚

21:57 他者の視線を感じ、服を変えようという感覚。「そこに社会が生まれている」

22:43 自律ロボットを作ると、環境が複雑であれば、プログラムはとても複雑になる。「これってどうするの?」と思ってた。

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23:08  空間知能

23:20 空間知能の説明ーロボット(キャラクター)を賢くする方法2つある。1つーキャラクターの頭脳を賢くする。しかし、無限の環境で賢くするのは難しい。もう一つの方法は、環境側に知能を埋め込む「空間知能」

24:14 環境側の知能が制御を受け渡す。環境側がロボットを使う。

24:40 (例)デパートの会場の受付に知能がある。それがロボットに必要なデータを渡し指図して動かす。

25:19 実は、私たちは、この「空間知能」に動かされるのと同じように動いている。

26:00 人間の脳と人工知能を繋いでいる「アクティブインファレンス」。体を動かすことで、推論が起こるということと合っている。

26:20 そういうロボットをどう作るか。どういう空間知能を作るか。メタバースの遊び方。

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26:40 知能

 1)インテリジェンスーロボットを賢くする。

 2) スマートー環境側に知能を埋め込む。空間(カメラ)が賢い、スマートフォン、スマートシティ。

27:37 脱インテリジェントシティーいまだったら「スマートシティ」と言える

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27:48 「スマート」と倫理の話

28:08 倫理学でいう善悪は、違うのでは?徳があるのは、倫理で決めるのではなく、人間の認識と行動で考えた方がいいとなる。

28:21 どういう決定をしたかは物語で決まる。倫理感ではない。ロボットと人間がどう生きていけばいいかという時に、「スマートロボット」「スマートエンバイロメント」でいくと、良い物語、気持ちの良い物語が出てくる

28:49 介護や死んだ人を思い出すことも、全て「物語」だ。

28:57 物語によき生活を求める。

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29:20 「倫理」何かが起こってから法律で裁くことをやってきた。その場では法律は効力ない。スマート(環境に埋め込まれる)となっていくと、スマート自体が人間に倫理を強制する。法や倫理のあり方が変わっていくのだろうか?

29:55 それは難しい話で、

29:58 法がスマートさを含むべきか、インテリジェンスだけでいいのか、両方の考えがある。

30:51 法律もメタバース的になるのがいいかなと。法律や倫理も、スマートさを含む方がいいのでは。善悪も法律に任せるのではなく、コモンロー的なところに行った方がいいのではと思う

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◯ 私の思ったことメモ

・人間と技術との関係は、対立ではない。環境側に知能をうめこむ(スマート)ことで、(変化した)人間は、気持ちの良い「物語」をたどるという話

・知恵や調和とは、状況に応じてあるもの

・メタバースは、人類が「情報」を拡張したもの。それは、自らが「環境」を変えたことになる。その環境によって人類が変わる。一つの例が、メタバース空間での服の購入。

その場合、自分の身体は、アバターの身体に「拡張」している。そうすると、「自意識」すらすでに変化してしまったということだ。
私が私であるという感覚が拡張し、私のアバターも私の身体と同じように「感じる」。面白いのは、もし一人でメタバース空間に入ったら、それは行われないだろうことだ。「他者の視線」(環境)によって、「自意識」が構築されたのだろう。

・人はなぜ「語る」のか。私たちは状況の中で動くしかない。ある意味で、環境に知能があり動かされているのだとも言える。語るとは、その圧倒的な「分からなさ」に後から意味づけをする行為のような気がするけれど、どうだろうか。まだよく分からない。

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キーワード
メタバース、空間知能、AI、人工知能、人間と道具、スマート、倫理とAI、自律型ロボット


注)上のものは、私が個人的にとったメモです。

先生方が深い知識・洞察力を持ってお話されたことを、私が把握できているわけでもなく、聞き間違いや勘違いなどもあるだろうことを先にご確認ください。

(ダメな生徒がノートをとった、ぐらいの感覚でお願いします!)

必要のない方には、無視してください。

このメモは、動画を見ていただくためにお役に立てれば、というものなので、必ず動画本体をご覧いただき、内容のご確認をお願いします。

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すごく勉強になりました。

こんな贅沢な対談、きっと、なかなかないですよ。本当にすごいです。

ぜひご覧ください↓




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