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エッセ・メモワール 第4巻

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ごく個人的な日々を題材に綴った随筆です。
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2018年夏秋号 「電脳社交発言」 どくとるしずか

2018年夏秋号 「電脳社交発言」 どくとるしずか

 

 インターネット上でのどくとるしずかの発言をまとめた本季刊noteは、有料定期購読者さま向けの〈付録〉です。

 執筆と掲載が遅れている時のためのお詫びの印のおまけです。

 したがって、個別で特段購入していただくような内容のものではございません。
 ただのリンクのみの記事が多数含まれています。

 有料定期購読をして頂いているのに、十分

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昔の日記から 2004年2月23日 (月)

 地獄の日々から解放。2月の大学がこんなに忙しいとは、学生時代には思っても見なかった。

 ほとんど二週間添削と論文査読しかしていなかったもんなー。1月には本務校の定期試験がはじまってたから、ほとんど1ヶ月半も研究していないよ。本すら読んでないジャン!「おいおい、まずいぞ」という時期からやっと解放されたのでした。

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お喋りには辟易するが黙りも問題だ——忘れられないパーティーの話

 「黙り」は〈悪〉かというお話。
 場合により黙りが悪質や悪徳であることも当然あるだろう。緊急の事態で、当該の人物が黙りを決めることで人命が危機に晒されている、それでもなお黙りをつづける……等々。ここではそのような特殊な文脈でのことではなく、またフーコーが論じた「告解」や「白状」のように高尚な話でもなく、ごく一般に性格や気質、また信念としての黙りについて書いてみたい。
 わたし個人はお喋りを好かず

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ありがとう、プリンス

【エッセ・メモワール】4–(2).二〇一六年四月二一日(金) 

 プリンスが亡くなった。寝不足の朝、BBCのニュースで知った。
 複数の病気を抱えていたけれども、死因は月曜日の解剖まで不明という。

 本格的な活動再開の一報を受け、喜んでいた矢先のことだった。Live活動を再開するも、杖を片手に移動と痛々しい姿であったことも逝去のニュースで知った。

 プリンスの活動再開は、ほんとうに心はずむニ

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貧乏のなかの「愉学」

【エッセ・メモワール】4–(1).

二〇一六年二月十二日(金)

 久しぶりの快晴。反して身心はあまりピシッとしない。七時。
 一階の寝室を出る。食卓・居間に上がって、ソファに寝そべる。起きていたのか、うとうとしていたのか。すぐに地震が来た。直下から突き上げるタテの揺れはなんとなくドキッとする。

 NHK—BSで「フランス2」のニュースがはじまる。畜産農家・解体卸売業者たちが、スーパーをひとつ

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