フランスに存在するサフランの強盗
数か月前、まだウイルスが広がる前にフランスから来客がありました。
その際に「フランスではサフランが盗まれることがある」。という話題で盛り上がったのです。
そこで今回はフランスに存在するという、サフランの強盗についてお話ししたいと思います。
日本人は知らないであろう、ネットでも出回っていないちょっとした話です。
サフランとは
サフランとはアヤメ科の花であり、その雌しべのみを乾燥させた香辛料です。
雌しべのみという希少性から、サフランは非常に高価な香辛料として扱われています。
0.4gで500円は超えるほどの価格であり、口コミを見ると稀に香りが良くないメーカーの品もあるようで、買う際にはお気に入りのメーカーの品を選ばなければ納得のいく調理はできません。
パエリアの調理に使用する
私の家では月に2回ほどパエリアを作って食べています。
パエリアを作る際に“サフラン”という、お米を黄色く、そして香り付ける香辛料が必要になります。
そのレシピはフランスに住んでいた親戚家族から教わったものであり、普段のメニューとしてはもちろん、仕上がりが華やかであるためパーティーメニューにも適しています。
0.4gのサフランであれば、3人前のパエリアを1~2回作ると使い切る程度の量に値します。
強盗のお出まし
そんなサフランですが、なんとフランスの家庭では金庫に入れて保管しておかなければならないというのです。
理由はフランスにはサフランの強盗が存在するからであると聞き、驚愕しました。
家に押し入り、サフランを盗んで出て行くのだそう。
サフランを奪い取るのは誰なのでしょうか。
料理人?いや、料理人がそんなことはするはずもなく、サフラン中毒の人ではないかと思うのです。
サフランの匂いには中毒性があるため、強盗は中毒者によるものであると考える私は、もしかしたら平和ボケしているかもしれません。
パエリアといえばスペインのメニューのイメージですが、フランスにもある程度馴染みがあるようですね。
日本人である私たちも金庫に入れるべき?お金と一緒に保管しておくべき?
「お金にサフランの香りが移りそうだね」。といった話で盛り上がりました。
金庫や宝石箱からサフランが入った小さな瓶を取り出す姿をイメージしてみると、とても素敵です。
ちなみに私が住む街のスーパーではサフランを並べても売れなかったのか、格安になっていたことがありました。
その際は大量に購入したものです。
香り立つサフランならコレ
今まで2社メーカーのサフランを使ってきました。
いずれもしっかり香り立ち、当たりの商品に出会って来れたのではないかと思っています。
しかしお話しした通り、中にはあまり香り立たないサフランも売られているそうなんです。
そこでパエリアを作るにあたってしっかりと香り立つ、選択時に失敗しないサフラン2種類をご紹介したいと思います。
➀GABANサフラン
GABANの香辛料は、海外の食品を取り扱うスーパーを中心に並んでいます。
日本の会社であり安心して買うことができます。
そしてサフランはGABANの香辛料の中でも1g、サイズで言うと直径約4cm弱の最も小さな瓶に入って売っています。
香辛料の売り場を見に行っても「置いていない」。と思い込み見落としがちですが、よく見ると端の方に並んでいたりします。
(もう少し量が必要であれば、5g入った瓶も売っています)。
小さな瓶の分は、家で保管する際に見失ってしまわないように保管場所をしっかり決めておくことが大切です。
②S&Bサフラン
最もポピュラーなサフランといえばS&Bから発売されているものです。
S&Bといえば日本の大手加工食品メーカーとして有名ですよね。
近場のスーパーで気軽に手に入れるなら、S&Bの製品がベストではないかと思います。
しっかりとサフランの香りがするので、とても良い製品が日本で気軽に手に入ることに感謝します。
0.4gのサフランが黄色い丸い蓋の瓶に入って売っています。
瓶のサイズは通常の調味料用の製品と同じ大きさであるため、キッチンで見失うこともありません。
サフランの保存方法
サフランの蓋が少し開いていた。
「どうしよう、香りが飛んでしまったかもしれない」。といったことはほぼ無いと思います。
サフランは少量であるにも関わらず、わざわざ瓶に入って売られている場合がほとんどです。
というのも、サフランは香りが強い。うっかり瓶の蓋が開いていたら、引き出しの中はサフランの香りで染まり、香りが外に漏れ始めます。
(今回ご紹介したお気に入りのサフランが特に品質良く、香りがしっかりしているというのも関係しているかもしれません)。
決して香りで体調不良になるようなことは無く嫌な匂いでもありませんが、どちらかというと私の場合はサフランの香りがすると、またパエリアが食べたくなり困ってしまいます。
そのため必然的に蓋の閉め忘れは無くなると思います。
もしかしたら、私もサフラン中毒かもしれません。サフランの強盗にならないよう気をつけます。
一度本物のサフランの香りでお米を炊くと、ハマってしまうことでしょう。
日本にも、いつかフランスやスペイン料理のブームがやってくる時が来るかもしれません。
皆様もサフランの強盗にはあわないよう、そして自らも強盗にならないよう保管場所にはお気をつけて。
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