やまりく

慢性的旅行したい症候群重症患者。 たまに旅行記を投下するも最後まで続かないことが多い。…

やまりく

慢性的旅行したい症候群重症患者。 たまに旅行記を投下するも最後まで続かないことが多い。文章は蛇足な部分が多すぎてゲジゲジみたいになってる。

最近の記事

熱は、東北にある 4日目 ~巨構の町~ 

 東横インは綺麗で、リーズナブルで、朝食が美味しく、駅に近く、およそ欠点が無いホテルである。しかしどこに行っても同じ快適さなので、旅先で泊まると若干の敗北感がある。しかしその快適さと無料朝食バイキングに人類は抗えないのだ。さて、東北旅行記、4日目です。 これの続きです。おそらく文字数過去最大です。 北へ向かう人の群れは  青森県には2つの大きな半島がある。まさかり型の下北半島と、そのまさかりに今にも割られそうになっている薪のようなでっぱり、津軽半島である。今回向かうのは

    • 熱は、東北にある 3日目 ~ねぶた祭~

       ほんのりと硫黄臭が漂う部屋の中から、もうすでにかなり鋭くなりつつある日差しが見えた。東北旅行3日目。起きると、そこは秘境だった。 ↑これの続きです。今回も長いです。 秘湯の全貌 朝7時に目覚ましも無しに爽やかに目覚める、というおよそ一般の理系大学院生に為しえない起床を実現させたのは、間違いなくあの緑色の温泉が私の体を異常な健康体に変えたからであろう。まあ実際にはスマホを使うための電波も充電用のコンセントも無かったのが大きいかもしれないが。  早速朝風呂に入る。昨日は

      • 熱は、東北にある 1,2日目 ~旅行開始~

        「祭」というものに積極的に参加するような性格ではまったくないにもかかわらず、なぜか伝統的な祭を見物するのはやぶさかではない、という困った人間が存在する。私である。人混みや集団行動が苦手、学生時代に参加させられた文化祭だの体育祭だのにろくな思い出が無い。しかし、私には見たい祭りがあった。青森のねぶた祭である。 私は約10年ほど前、中学生になったころだと思う、一度家族旅行でこの祭を見物したことがある。その時見たねぶたの凛々しい赤ら顔とラッセーラの掛け声は非常に強烈な印象とし

        • 大阪湾一回転(2日目:鳴門・淡路島編)

          やけに不穏なサムネですが、一応これの続きです。    目覚ましが鳴る前に目が覚めた。奇跡だ。最近新しいスマホに換えたら、アラームの音源が優しげなものしかないので、もはや目覚ましをかけても起きれるか怪しいのである。前のスマホにはもっと無遠慮なけたたましい音が入ってたぞ、目覚めの気分は最悪だったけども。というわけで二日目です。(どういうわけだ) 鳴門へ  ホテルをチェックアウトして、徳島駅まで行く。朝っぱらから駅前でチャリンコを分解する。まずは鳴門駅まで輪行する。実は徳島駅

        熱は、東北にある 4日目 ~巨構の町~ 

          大阪湾一回転 (1日目:和歌山・徳島迷走編)

           去る5月の二日間で私は大阪湾を一周した。これはその旅の記録である。別に大阪湾を一周したくて旅行した訳ではないが、いつものことながら目的がはっきりしないままふらふら移動してたら結果的に一周してたのでタイトルはこれにする。  今回の旅では自転車、船、バス、電車と様々な移動手段をフル活用した。特に自転車、これがこの旅の鍵となる存在だ。私の愛用する自転車は分解して袋にしまって電車などに積んで持ち運ぶ、いわゆる輪行が可能なタイプなのである。今回はその輪行を使って、住んでいる神戸からそ

          大阪湾一回転 (1日目:和歌山・徳島迷走編)

          吹雪の大晦日に、なまはげ👹のせいで計850円を失った話

          ※前回の投稿とはまったく別の旅行の話です 吹雪をかきわけ走る列車の車内ではつまらない口論が続いていた。 東北旅行中だった私とT氏は秋田で泊まる宿をどうするかで悩んでいた。私は駅前のホテルを主張し、彼は駅からかなり離れた安いネットカフェを主張していた。私はホテルの5000円分の宿泊券を偶然ただで入手していたので交渉では優位な立場にあった。 「だからさ、」T氏は言う。 「その宿泊券でこっちの宿代も払ってくれれば万事解決するよね。」 「何でじゃ。」私も反論する。 「こっちに何

          吹雪の大晦日に、なまはげ👹のせいで計850円を失った話

          真夏の無計画 4日目 ~北の大地と天国と地獄~

          旅に出ると睡眠時間が短くなる性分である。その日を振り替えって写真を見返したり、翌日の行程や食事を考えたり、とにかくテンションが上がりっぱなしだからだ。一方で、寝るのが遅いため当然起床はつらい。寝ぼけ眼で窓を開けると札幌の朝は予報通り雨。チェックアウトを済ませて8:00ごろにあの狭い駐車場からデミ夫を脱出させる。どんよりとした空の下、デミ夫だけは元気だ。 セイコーマートで朝食を買って車内でもぐもぐ食べていると雨が急に強くなってきた。デミ夫を恐る恐る発進させる。 唐突だが、私に

          真夏の無計画 4日目 ~北の大地と天国と地獄~

          真夏の無計画 3日目 ~リベンジは無計画的に~

          ちゃんとした宿に連泊するなんて考えてみればいつぶりだろうか。今までの旅行ではネットカフェや漫画喫茶をフル活用して夜を明かしてきた。それが今やgotoキャンペーンとクーポンの会わせ技で宿に泊まった方が安いというのだ。布団とはなんと快適なことか。7時頃に気持ちよく目覚めた。 フロントに鍵を置いてチェックアウト。急勾配の駐車場からデミ夫を恐る恐る発進させる。本当にこんなとこによく停められたもんだ。 旭展望台➔鱗友朝市デミ夫で坂を下って登って、朝食の前に旭展望台というちょっとした展

          真夏の無計画 3日目 ~リベンジは無計画的に~

          真夏の無計画 2日目 ~名案、明暗~

          旅行中は早起きしてしまう体質である。日差しがやけに鋭いので寝過ごしたか、と思ったが、なんとまだ五時半であった。北海道は最も朝が早い都道府県である。 もちろん朝風呂に行く。露天風呂は闇に支配されていた昨夜と打ってかわって驚異的な解放感に溢れていた。青い支笏湖との初対面である。スッと澄んだ青い湖面が対岸の山を映してとて綺麗だ。デッキに椅子があったので座って眺める(全裸なのですごく寒い)。すぐそこには桟橋があり、船が停泊していて風情がある。 ん、それが見えるってことは桟橋からもこ

          真夏の無計画 2日目 ~名案、明暗~

          真夏の無計画 1日目 ~ペーパードライバーin北海道~

          まえがきといいわけどうも皆さんお久しぶり。旅行記を書きかけで放置し、三日坊主の称号を欲しいままにする男、やまりくです。 なぜいきなり筆を取ったのかというと、夏に新しい旅行に行ったのでまた新しい旅行記を書こうと思ったからである。 行き先は、性懲りもなく北海道。 やれやれまたか、とおっしゃる人もいるだろう。しかし、 今回は夏、そしてレンタカー。 前回の鉄分にまみれた冬の大地も良かったが、夏の緑の北海道も格別だった。忘れないうちに何としても文章にして残さねばならない。 い

          真夏の無計画 1日目 ~ペーパードライバーin北海道~

          北海道リベンジ 3日目

          北海道リベンジも佳境の三日目、私の悪筆はとどまるところをしらない。もう明らかに写真より文中心だ。気づけば、たかだか日記で大学の課題ではとても書けないような一万字も書いている。 なに?もっと短くまとめろだと?いいか? 私は「まとめる」という行為が宇宙で一番苦手なんだ。 3日目 AM4:30  快活クラブ釧路店朝は4時からな気がする。日は登っていないが、なんだか人や街が動き出す気配のする、そんな時間である。疲れはてた若者にとって、起床にはやや酷な時刻でもある。私は四時半ごろ目覚

          北海道リベンジ 3日目

          北海道リベンジ 2日目

          1日目からえらい文章量になってしまっている。私の旅行及び文章のまとまりの無さはさらに露呈していくものと思われる。5000字以上あるぞ!たぶん4000字くらい中身がないぞ!さあみんな、読み飛ばそう! 2日目 AM6:30 網走駅寒さで目が覚めた。なぜ私が布団から出てこの冷たい空気に体をさらしていたかというと、これは私の悪辣な寝相のせいである。寝起きも悪いので、やたら寒いここがどこなのか、一瞬わからない。 知らない天井だ、と言ってみたいところだがあいにく寝相のせいで私の眼前は枕

          北海道リベンジ 2日目

          北海道リベンジ  1日目

          (序)三人組は成長しないちょうど一年前、三人組は北海道にいた。7日間で北海道の鉄道を全部乗りつぶす過酷でアホな旅をしていたのだ。そして、かの三人組は今年も北海道にいた。2020年2月の終わり。T氏とK氏、そして私。これは三人組の北海道リベンジである。 今回、旅にでるまでの経緯を簡単に説明しよう。出発からさかのぼること四か月ほど前の夜、三人で前の北海道旅行のことを話していた。その旅行では鉄道乗りつぶしは達成したものの、その超過密なスケジュールにより、観光や名物とは無縁であった

          北海道リベンジ  1日目

          進学高校ガトリング(試し書き)

          私が行っていた高校は由緒正しきガトリング砲であった。 大学受験は射撃に似ていると誰かが言った(知らんけど)。小さく遠い難しい的を狙うのも、大きく近い的を狙うのも本人の自由だ。努力をすれば、射撃精度があがる。となると、学校というのは受験のために必要となるべき場、すなわち銃である。銃がきちんと整備されているか、性能はどうか、というのは大変重要なのだ。 少子化かなんかしらんが学校同士で競争が苛烈になっている今、各高校、もとい各銃器にとっても、その性能のアピールは経営の必須事項で

          進学高校ガトリング(試し書き)