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感情の取り扱い、そして素敵な本


感慨、感傷、感動とか、
そうゆう存在に気づくのが遅かった。(年齢的に)
遅い割に、気づいたが最後それをどうしたらいいかわからなくて、いつまでも(おそらく次のそれがやってくるまでか、時間が経って薄まっていくまで)抱え続ける質だった。


そんなわけで、それを自覚できるようになるまではひどく生づらくて、
衝撃的な読み物を読むとしばらくその世界に留まり、暗く絶望的な気分のまま過ごしたりした。
周りの方が先に気づく。
「何か変な本を読んだ?」とか「変なドラマを見たの?」とか。("変な"というのはわたしの気分に影響を与えたという意味であって、決して作品がおかしい、という意味じゃない)



自覚できるようになってからは(コントロールができているかはわからない。)いろんな状況を避けてきた。
ある種の本は読まないように、とか
あまり深くある種の人たちと関わらないように、深い話をしないように、とか。
と、ここまで書いて気づいたが、そんなふうに一つの感情に浸っていられたなんて、ある意味贅沢なこと、だった。
今となっては、次から次へと日常をこなすうちに、いつのまにか忘れ去られている。
感動も、感傷も、憤りさえも。


これは健全なのだろうか。いつの間にか、忘れているって…


そんな日常での大切な感情の揺らぎ、目に留まって心ひかれた瞬間を、大切に切り取って集めた素敵な本を借りている。
他の方のnoteでよく取り上げられていたからわたしも予約してみた。


とくに東直子さんの短歌と、添えられた文章は素敵だ。
こんな情景を、東直子さんは短歌に詠んだけれど絵になったとしても素敵だろうな…



何気ない日常の一コマも、見る人が見たらこんな素敵な短歌や文章に。
(そして、見逃している残念なわたし。)



エッセイや短歌も…。
大多数の人たちが見逃していたり、目にも留めないような事柄に心を寄せられる人が、エッセイストや、歌を詠む人になれるのだと思った。


さて、東京は今日20℃まで気温が上がるらしい。
けれどわたしの住む地域は、冷たい雨の1日だ。
散歩に出たら、寒かった。
まだまだカイロが手放せない…




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