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「面白そうね」と言われたあの日が私のキャリア元年

人生において、最初の大きな選択はいつだろう。

大なり小なり人は選択をしながら生きていくものだが、一つの転換期として大学進学があるのではと思う。
中高までは同じカリキュラムで過ごしていたところ、大学進学になって急に学部の選択を迫られるからだ。


小説から影響を受ける

小学生時代から読書が好きで、図書館から「ナルニア国物語」や「空色勾玉」、「窓ぎわのトットちゃん」などを借りて読んでいた私は、高校時代、東野圭吾さんの小説が好きで貪るように読んでいた。
当時読んでいて印象深いのは「変身」とか「宿命」あたりだったか。

小説の内容が当時高校生の私にとても印象深く残り、「人間とは」「脳とは」「記憶とは」というトピックに興味を抱いた。

恩師の言葉

英語に力を入れている高校で、英作文の授業があったが、その授業がとても好きだった。工夫を凝らして書けば書くほど先生が褒めてくれて、更に好きになった。

その担任でもない英語の先生になぜそんな話をしたのか、今となっては覚えていない。
ただ鮮明に記憶があるのは、先生に「例えば目を瞑った時でも光を感じられる。これは何かを見ているのか、感じているのか。そういうことを知りたい」というような話をした際 (稚拙すぎてものすごく恥ずかしい…)、

にっこり笑って
「面白そうね」
と言ってくれた。

嬉しかった。

薬剤師になりたいから薬学部を…という堅実な同級生がいる中、私は生物を学べる学部を選択した。

進路選択に悩んでいた私は、働くための学問ではなく、純粋に学びたい学問を選択しようと思った。
決断の先送りとも言えるが、高校三年生の時点でその先の就職まで見据えた学部選択を行うことはできなかった。

大学進学後

無事なんとか生物学部に滑り込んだ私は、生物学を勉強しつつ、同じキャンパスにある他の学部の授業にも興味を抱いた。(一般科目として履修できた)

社会学や心理学。
面白くて、学部が違うくせに、毎回前列で授業を受けた。

社会学の先生の話も記憶に残っている。
ジェンダーの話をしてくれて、なぜ男の子がブルーで女の子がピンクなのか、その先生は親戚の出産祝いに黄色の服をあげたと話してくれた。

当時まだ東野圭吾さんの小説にハマっていた私は、「片思い」にインスパイアされ、社会学のレポートで「生命の螺旋 (メビウスの表と裏)」について書いたら、すごく点数が良かったのを覚えている。

そしてこの時学んだ内容は、今でも私の思考のベースに寄与している。
無駄なことなんて何一つないのだ。

興味関心に背中を押された人生

大学卒業後も興味関心に背中を押され、
卒業旅行は南米へ。20 代前半でフォトリーディングの講座を受講 (それなりの金額とボリュームのある講座だったので私以外は 30 代以上しかいなかった)、スマホもない時代にヨーロッパに一人旅してユースホステルに宿泊。

変わった人と思われていたかもしれない。
根底には高校時代の英語の先生にかけてもらった「面白そうね」という言葉をエンジンにしていたように思う。

ペイフォワード

興味関心に突き動かされて生きてきた私も、生きていく途中ではそれなりに社会の情勢に振り回されたり、他者評価を意識せざるを得なかったり、
つまりは意図せず「普通」に迎合せざるを得ないこともあった。
それが処世術に長けて生きる道でもあった。
変わり者は茨の道だ。

ただ 40 年近く生きた今、自分の「好き」や「興味関心」が一番貴重なものだとわかる。ダイヤモンドの核のようなものだ。
人生は自分のもので、そこを見失ってしまうことの損失は他と比べられないからだ。
一旦「普通」を知ってしまい、無意識に「普通」に迎合できるようになってしまうと、自分の核となる「好き(個性)」 がボンヤリしてしまう。

だから私は今後も (今からでも) 意識的に自分の「好き」を大事にしていきたいと思うし、自分勝手に生きていきたいと思うし、

子供の興味関心も大いに応援していきたい。

周りの話も面白がっていたい。(そういえばストレングスファインダーの Top 5 に「個別化」があった)

それが、高校時代に「面白そうね」と私の背中を押してくれた恩師に対するペイフォワードでもあると思っている。

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