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認知症リスクが飛躍的に高まるその原因

認知症と歯はとても深い関係にあることは、これまで何度も書いてきました。それは歯周病だけでなく、本数も大事だとのことです。

8020(ハチマルニイマル)運動

1989年(平成元年)より厚生省(当時)と日本歯科医師会が推進している「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」という運動です。20本以上の歯があれば、食生活にほぼ満足することができると言われています。そのため、「生涯、自分の歯で食べる楽しみを味わえるように」との願いを込めてこの運動が始まりました。楽しく充実した食生活を送り続けるためには、妊産婦を含めて生まれてから亡くなるまでの全てのライフステージで健康な歯を保つことが大切です。ぜひ「8020」を目指してください。

日本歯科医師会

この話は知っていましたが、本数を保つことは自分の歯で噛んで食べるためという浅はかな考えでしかありませんでした。上の8020運動の説明を見てもそのようにしか読み取れません。「食生活のため」と書いてあるわけで、認知症予防のためとは書いてないし、その他の健康のためとも書いてありません。

歯がないと認知症リスクが1.85倍

要介護認定を受けておらず、自立した日常生活を送っている65歳以上の4425人の健常者を対象に、歯と義歯の状況を質問紙で調査したうえで、その後4年間の認知症の発症状況を追跡調査しています(Yamamoto et al.,Psychosomatic Med. 2012)。 その結果、年齢・疾患の有無・飲酒といった生活習慣などにかかわらず、歯がほとんどなく、義歯も使用していない人は、20本以上の自前の歯を持つ人と比べて、認知症の発症リスクが1.85倍になることが判明しました。

医師・松原英多氏の著書
『91歳の現役医師がやっている 一生ボケない習慣』
(ダイヤモンド社)


ここで私が気になったのは、「65歳以上の健常者、歯がほとんどなく義歯も使用していない人」というところです。そんな人いますか? 少なくとも私の周りにはいません。歯がほとんどない人は、総入れ歯を使用するような気がします。歯がほとんどないということは、喋ることもままならないはずです。そんな人が現役医師の調査協力に応募するでしょうか? 私はそこに躓いてしまいました。

1~3本くらい抜けたまま生活している人でしたらいるでしょう。ただ、一本欠けているだけでも食べにくい、噛みにくいと言われます。だから義歯を入れに行かれます。

歯が1~3本欠けた人の認知症リスクはどの程度高いのでしょうか? むしろそちらの数値の方が気になります。

義歯を使えば 認知症リスクが約4割低下

「歯を失う⇒そしゃくの減少⇒脳の血流量減少⇒認知症」という明確な因果関係があるかどうかはわからないのですが、状況証拠としては十分でしょう。即有罪とはいえないまでも、限りなく黒に近いグレーといった感じでしょうか。

 その間接の証拠として、自前の歯がほとんどなくても、義歯を使っている人の認知症リスクは、義歯を使っていない人より約4割下げられました。義歯があれば、自前の歯と同じようにそしゃくできるからでしょう。 

咀嚼できるかできないかにかかっている、という調査結果のようです。1~3本欠けているだけでも、咀嚼はおろそかになるそうです。だからこの調査結果から言えることは、「歯が一本でも欠けたら放っておかないで、義歯を入れてしっかり咀嚼できるようにした方が認知症予防に良い」、ということでしょう。


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