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自由律俳句 #127

【おもちゃのチラシに丸をつけた】


小さい頃、クリスマスが近付くと、
朝刊におもちゃのチラシが入っていた。

普段は近所のスーパーとかのチラシばかりで、
おもちゃのチラシはあまり見かけないから、
見つけた時はとてもワクワクした。

チラシには魅力的なおもちゃやゲームソフトがたくさん載っている。
ストーブの前でチラシを広げて、
表裏、隅から隅まで目を通した。

そのうち、黒いペンを持ってきて、
1番欲しいゲームソフトに丸をつけた。

これが欲しいと意思表示をしておいた方が良いと思った。

でもチラシを眺めているうちに、
あれもこれもとなって、
チラシは黒い丸だらけになってしまった。

これじゃあ本当に欲しいものがどれかわからない。

でも、丸をつけたら、
そのおもちゃを手に入れたような気分になれて、
ワクワクして、チラシを1日手元に置いて過ごした。

サンタさんは、どのおもちゃを用意したらいいんだろうと、
困っていたかもしれない。
あの時はごめんね、サンタさん。


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