ずっと気にはなっていた孤狼の血 LEVEL2を見終えたので個人的な感想を書き留めておく。
ちなみに前作は視聴済みである。

※以下ネタバレあり。

おすすめ度　☆☆
実写版龍が如く。

面白いか面白くないかで言えば、面白いと思う。
ただ、前作と比べると面白くはない。
いや面白くないと言うより、別作品になったと言う方が正しいかもしれない。
何だか急に、龍が如くみたいになったなあと言う印象。
特に終盤で日岡と上林がタイマンするところとか「龍が如くやんけ」と思いながら見た。

ただ映画としては十分面白いと思う。
日岡がヤクザの手綱を握るようになって抗争のなくなった街に、前作の段階では刑務所にいた上林が出所する事によって再度街がしっちゃかめっちゃかになるのは良い。
この上林が頭のイカレた奴なのも「こいつひとりの出所で全てが狂う」の説明になっていて良い。

そして上林のイカレ具合が個人的にはとても好きだ。
上林が角谷を犬の檻に入れているシーンとか凄く好き。
角谷夫人に「昨日の夜散々気持ち良ぉしたったやろ～？」と言うのも好き。
多分無理矢理薬を打って、部下含め複数でヤッたんだろうな(角谷の目の前で)と容易に想像が出来て好き。
でもこのイカレ具合も含めて「龍が如くみたい」が湧く原因のひとつでもあると思う。
上林、近江連合にいそうだもんなあ……鬼人会とかにいるだろお前……。

好きではあるが上林含め、登場人物のイカレ具合のベクトルが前作とはちょっと違うのかなと言う印象。

ストーリー全体としてはとにかく、日岡(尾谷組)vs上林の構図で進む。
時折、県警上層部が日岡の邪魔をしてくるが、まあ大体が日岡を排除したい連中で頑張っているだけなので然程気にする必要はない。
とにかく上林がイカレている事だけを頭に入れておけば良いと言った具合で、そんなにややこしくもなく見やすい。

日岡と上林のイカレダービーを楽しむ映画だ。

ただこのストーリーに関してひとつだけ気になる点がある。
日岡は最終的に田舎の駐在さんになるのだが、山で狼を見つけては探すラストの意味はよく分からない。
日岡の心の中にいた狼(何を利用しようとも正義を貫く心？)がなくなったと言う暗示かなとは思うが、いるか？あのシーン。
個人的には、日岡も死んで県警上層部が皆ハッピーになり、結局ヤクザの手綱を握れる人がいなくなったせいで一般人が困るエンドが良かったなと思う。

・総評
一応ナレーションでおさらいしてくれるので、前作を見なくても楽しめる。
前作を見ている人は「ちょっと方向性が変わったんだな」と思ってから見ると良い。
龍が如くみたいな雰囲気が好きな人には超お勧め。

また、前作同様グロシーンは多々あるので、グロや血がダメな人には向いていない。
てか上林がイカレているので前作よりも直接的なグロシーンは多いかもしれない。
序盤から上林が他人の目玉を潰すシーンがあるので、そこまで見て大丈夫かどうかを判断してほしい。
お礼参りの目玉潰しレイプが耐えられるなら、見て楽しい映画だと思う。

あとはバチバチの広島弁を喋りながら、バチバチにイカレている松坂桃李と鈴木亮平が全編通して素晴らしいので、ここからでしか得られない栄養素がある人は必見。
ちなみに私はイカレている松坂桃李からでしか得られない栄養素がある。