筑芳庵(細川三斎の茶室・復原)

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「筑芳庵(ちくほうあん)」

東大寺四聖坊にあったという三斎好みの茶室の復原。

細川家は武家の名門で、三斎は武将でありながら文武の才能に長け、茶の湯では若い頃から利休の茶を深く理解し、実践していました。

有名な逸話、織部と共に淀川で利休を見送った時で、三斎はまだ二十代。20歳以上年上の織部らとともに学び、利休七哲にも数えられています。

三斎が求めたのは流行り廃りのない抑制的な表現であり、織部とは対照的な地味な表現のなかに美をもっていました。

この茶室は四畳台目。L字型の間取りで点前座が端につく形で、大名たちに好まれたスタイル。中柱は歪曲させず、まっすぐなものを立てています。利休の台目構えもまっすぐでした。

躙口はなく二枚障子の貴人口のみを設け、土間を付け、潜りをつけて土間を囲っています。これは利休の土間付き四畳半を応用したものと思われます。

確かな遺構は残っていませんが、三斎は利休の草庵風の茶室を忠実に継承しながら、それらの組み合わせや間取りを応用し、武家の感覚に合った茶室をつくっていたそうです。

同時代の織部や有楽、遠州ともちがった作風が、そこにはあります。

(茶室の間取りや復原図を元にしたグッズをつくっています↓)

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