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【詩】光と影の戯言‥。


誰に届かなくても
響かなくても


詠っていたい夜がある


誰の心に落ちなくとも
鼻歌混じりに
口ずさむ歌のように‥

時計の秒針が
カチカチと
頭の芯に響く


鈍い痛みが側頭部を
締め付け
頭痛薬を手にした


何度こんな夜を越え
何度また朝を迎え


おはようございますと
挨拶を交わし

素知らぬ顔で
パソコンに向かい
文字を打つのだろう


眠れぬ夜
抱えた両膝
カーテンの隙間
お椀型のお月様


煌々と闇夜を照らす
その光さえ


通りすぎてしまえば
いつもの日常


光と影
わたしとわたし


誰にも届かなくても‥
なんて
きっと嘘だ


誰かに響くこと
こんなにも
欲しているのだと‥


些細なことで心揺れ
どれだけこの胸
高鳴ろうとも‥


行き交う街
変わらぬ熱い想いなど
知る由もなく

 

数えきれない夜の
数えきれない戯言





#14‥光と影の戯言
るん詩の世界






編集後記‥✎...。



事の始まりは
Twitterで詩を書いたこと。


そこが原点であり
わたしがわたしであるために‥書いていくと
いつかどこかに綴ったことも。



そこから始まったのが
『詩的な記憶』今のこの場所です。


先日ある一通のメールをいただいた。
最近は詩を書いていないのですか‥と。

 

時折ふと浮かんでは書いています。
わたしのノートにどこにも出していない詩が
いくつかあるのですが、いつか未発表の詩を形にするために、大切にしたためているのです。


それまでわたしは
エッセイなどの長文より
短い中に想いをぎゅっと凝縮できる短い文章、
詩を好んで書いてきました。



それしか書けないから‥と自分に枠を作ってきたようなところもあったかもしれません。



ある日、もう詩は書けないかもしれないと
壁にぶつかり、そしてそんな自分に限界を感じ
『書くこと』から離れたことも‥。



そんな時、一念発起し
七十二候に纏わる記事を書き始め


エッセイ(と呼んでいいのかわかりませんが)
散文などにも少しずつ少しずつ‥
挑戦してみたりと
『書くこと』の幅を広げてみたのです。


以前、ある方が教えてくださったのは
『書くということ』は
詩であろうと物語であろうと
エッセイであろうと‥根源は一緒だからと。


あの言葉があったから
こうして今も書いていられるのかも
しれません。



あの日失いかけたもの
今ここにあるもの‥

そしてこれから産み出すもの‥。


姿かたちを変えようと
根源は同じ。



書きたい‥
この想いがある限り
書いていくのでしょう。



その熱い気持ちこそ
守りたい‥
わたしの礎なのです。







ある晴れた日に
撮った一枚。

まーるい玉ボケが
お月さまに見えたり‥。




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