さんだー。

24歳の男の子。wittleな言葉を。wittle = warm + little 「…

さんだー。

24歳の男の子。wittleな言葉を。wittle = warm + little 「ちょっぴり、暖かくする」

記事一覧

【超短編小説】 合格最低点

「おれ、友達少なくてさ」と呑気に言えるほど、友達はいない。あれは、友達がいるやつの劣等感を武器にするためだけの言葉だ。こんな風に、りくは斜に構えて、世間を斜めか…

2

超短編小説「ぼくの友達は、あしたにはふつうではない」

「ごめん、耳が聞こえずらくなった」 わからない。 「だから、昨日電話出れなかったんよ。ほんまにごめんな。お願いやねんけど、周りの子には言わんといてくれる?」 や…

3

子ども達を一人残らず、”ゆたか”にする小さな選択。

お金持ちの子どもは本当に“ゆたか”なのだろうか? 働く中でずっと考えていたのですが、それは本人が“選べた”かどうかにあるという結論にたどり着きました。 世の中に…

15

いつだって、小さな勇気から始まる。

上島珈琲に美人がいる。20代前半くらいだろうか、茶色のロングヘアーに、素朴な色白の顔、ジーパンにスニーカー。 この人に声をかけたら、LINEを開くことが楽しみになった…

7
【超短編小説】 合格最低点

【超短編小説】 合格最低点

「おれ、友達少なくてさ」と呑気に言えるほど、友達はいない。あれは、友達がいるやつの劣等感を武器にするためだけの言葉だ。こんな風に、りくは斜に構えて、世間を斜めから見る。

おれは、京都に生まれた。そして、京都で育った。父親の職業は内科医で、5年生のころに開業した。母は、おれを医者にするための日々を過ごした。たとえば、勉強のスケジュール作成や、宿題のチェック、テストの分析、各塾の評判集めのためのママ

もっとみる
超短編小説「ぼくの友達は、あしたにはふつうではない」

超短編小説「ぼくの友達は、あしたにはふつうではない」

「ごめん、耳が聞こえずらくなった」

わからない。

「だから、昨日電話出れなかったんよ。ほんまにごめんな。お願いやねんけど、周りの子には言わんといてくれる?」

やっぱり、わからない。
ぼくの理解力が足りないのだろうか?いや、想像力なのか?いや、なにか情報や知識が足りていないのか?いや、そもそも”ごめん”ってなんだよ。悲しみでもなく、なぜか怒りだけが表層する。いやだ。

本当は分かっているんだ。

もっとみる
子ども達を一人残らず、”ゆたか”にする小さな選択。

子ども達を一人残らず、”ゆたか”にする小さな選択。

お金持ちの子どもは本当に“ゆたか”なのだろうか?

働く中でずっと考えていたのですが、それは本人が“選べた”かどうかにあるという結論にたどり着きました。

世の中にある仕事の数だけ、お父さんがいる。そう思うようになったのも、教育業界で仕事を始めてから。ぼくは、何百人もの子ども達を指導してきました。性格の穏やかな子、怒りっぽい子、色々な特性を持った子どもがいます。家庭環境も同様です。何百年もの歴史あ

もっとみる
いつだって、小さな勇気から始まる。

いつだって、小さな勇気から始まる。

上島珈琲に美人がいる。20代前半くらいだろうか、茶色のロングヘアーに、素朴な色白の顔、ジーパンにスニーカー。 この人に声をかけたら、LINEを開くことが楽しみになったり、仕事終わり飲み行ったり、なんて妄想を重ねている。 まぁ、そんなことはできない。笑(向こうさんもお友達といるし、この雰囲気でナンパは違うのだが)

好きな人に告白する、お洒落な居酒屋に行ってみる、常連のお客さんに話しかけてみる。

もっとみる