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ユニセックスTシャツが流行している理由(ワケ)?

今回は、ベトナム人の若者がなぜ、ユニセックスTシャツを好むのか、についてちょっと考えてみました!

ベトナム人の11歳前後から大学生ぐらいまでの若者は、ズボンを覆う大きなゆったりとした黒の Tシャツを着て、かなり大きなジーンズを合わせたりするのが好みです。
このスタイルは、若々しいストリートスタイルで、ベトナムでは男女とも着用しやすい・着やすいユニセックススタイルとなり、さまざまなアクセサリーとも自由に組み合わせる事も可能で、長年にわたってベトナム人若者の多数派に支持されています。“特に黒Tが流行です"
但し、このTシャツタイプは、ベトナムの一般的なTシャツと比べ、決して安くはありません(1枚あたり25万ドン~60万ドンぐらいです・・・、日本円で1,500円~3,600円!)。

なぜ“ユニセックスTシャツ”、なぜ「黒」が人気なのか・・・?

ベトナム人に“ユニセックスTシャツ”「黒」が受け入れられる(私が考える)理由…

  •   コーディネートしやすく、体型を隠せる利点がある、快適で涼しい

  •   「黒」はシンプルなデザイン色なので、ジーンズ、ジャケット、スカートなど、さまざまなタイプの服装に合わせやすい(特に黒色にスローガンがプリントされている・アニメのキャラクターがあるTシャツは大人気!)

  •   集団心理(みんな着ているから…)

というような理由でしょうか・・・。

ここ十数年、ベトナムのファッショニスタがInstagramやFacebookのようなSNS系で発信するファッションアイコンの色には「黒」が多く取り入れられています。「黒」は、ストリートスタイルからエレガント、紳士淑女というイメージをもたらす事ができる代名詞になっていることも背景にあるのかもしれません。

シンプルなデザイン、着心地の良い、ゆったりとしたフォルム、豊富なカラーバリエーションを持つ“ユニセックスTシャツ”は、年齢や性別を問わず、個性的なコーディネートを演出できる、優れたファッションアイテム、なんでしょう、きっと。

また、今回の投稿を書こうと街を歩く若者を観察してみました…

最近では、“ユニセックスTシャツ黒明るい色のスニーカークロスボディバッグ”ファッションの若者が多いようです。
これは、ベトナム社会でも急速に“近代化”と“簡素化”同時並行で進んでいる中、若者のファッションも急速に“近代化”と“簡素化(シンプル)”が進んでいる表れなのかもしれません。

私たちの世代は…

黒い服を着ている人は一般的に冷たい人だと判断されやすく、あまり感情をだせない人なんだなぁという印象です。
しかし最近の若い人達を見ていると、実は内面が豊かで周りとの調和を重んじる人たちなのか、と考え始めました。そう考えると、ベトナム人特有の資質(性格)を見事に反映した形なのかもしれません。

ところで、

ベトナムは熱帯国なので、一年中このスタイルで通せますが、日本は“春夏秋冬”四季がある国なので、日本の若者のファッションスタイル選びは大変そうですね(笑)


↓↓ここからは、少し私のお客様のおはなし・・・です。

今回は、三金が初めてベトナム企業と取引をしたTC社のご紹介とベトナムで近年急速に注目されている台湾系企業についてお話しさせて頂きます!

まずは、三金がベトナム企業と初めて取引をしたTC社について・・・

この会社は、Kさんが1985年に個人創業したのが始まりで、今の会社形態になるまでには多くの困難を克服し、現在に至っています。今では、ベトナムローカルの工業団地内に本社・工場を構え、従業員約30名の会社までに成長しています。

モノづくりをしたい情熱」から創業をしたKさんですが、創業当時はまだ警察官として勤務していたため二足の草鞋でのスタートでした。

創業時、モノづくりを実現するために(機械等の購入資金を貯める)、午前 3 時に三輪自転車に乗って氷屋に行き、必要な所へ氷を届ける仕事もしながら、資金確保に励んでいました。三輪自転車は、当然エンジンや電動ではありません。この三輪自転車の名前は“バガック”という名前です(三輪自転車は物を運ぶ輸送車の一種)。

その後、午前7時に当時の勤務先であるホーチミン市6区の警察署に出勤し、警察官として勤務していました。

また、その他に各家庭に生活必需品や雑貨、アイス等を届ける仕事もしていました(奥様も雑貨店で働きKさんの夢実現のサポートをしていました)。

↓ ↓ バガックです ↓ ↓

そんな中、まず購入できた機械は、1.2mの旋盤機でした。色々な機械を分解し、改めて組み立てし直し、モノづくりの基礎を独学でも学んでいきました。

そしていつしか、バイク修理や旋盤機を使った簡単な機械加工を受注する機会を獲得していきました。

そして、創業から6年たった1991年、Kさんは、警察官を退職し、ホーチミン市 6 区にある自宅を機械加工工場に改築し、バイク修理や機械加工を行う事に特化できるようになりました。

その後、毎年一台ずつコツコツと機械を増やしていき、1995年には、アルミ加圧鋳造金型、2003年にはダイカストの受注も受けられる体制へと変貌していきました。

現在に至るまで、工場が赤字転落し倒産の危機もありましたが、全て乗り越え、今では工業団地内に工場移転するまでに成長しました。
この原動力は、Kさんの強い意志と独学で資格を取得したりする努力の賜物ですね。

現在の主力製品は、換気扇コア用のアルミニウム研削盤モーターです。販売先は国内・海外と多数地域になっています(比率としては国内・国外50%ずつぐらいです)。その他、ベトナム国内の通信会社向けに、電気キャビネット用のアルミニウム製ヒンジの製造もおこなっています。
因みに、日本国内企業へは、現在4社へ販売しています。

このような会社は、日本にもたくさんあると思います。今度は、日本企業の話しも聞いてみたいですね。きっと、成功する企業のオーナーは、万国共通   “たゆまぬ努力”  ができる人たちなんでしょう。

ベトナム企業も日本企業も同じ!ぜひ皆さんにも知ってもらえたらと思います。

次に、ベトナムで近年急速に注目されている台湾系企業について…です。

台湾系企業は、現在もベトナムへの投資を増やし、事業規模を拡大しています。例えば、日本のF通社の関連会社をベトナムの台湾系企業が買収したりしています。

以下は、ベトナムの投資新聞に掲載されていた内容を要約します。

貿易戦争が叫ばれる中、多くの台湾系企業が投資の安全性を考慮し、ベトナムへの投資(生産拠点の移転等含む)が安全であると考え、実行している…。

なぜ、台湾系企業がベトナムを安全と考えるのか…

ベトナムとは自由貿易協定(FTA)を締結している、そして、労働力が豊富である点が考慮されているようです。

このような背景の中、台湾系企業の存在感は、ベトナム国内においても非常に高まっており、その分野も半導体や電子部品産業に留まらず、色々な産業分野へ広がっているようです。
因みに、不動産への多額な投資も増加しています。

現在、台湾系企業の投資は、ベトナム55の省と都市に分散されています。

その中で一番大きい投資がなされているのが、ベトナム中部のハティン省で、登録投資資本総額は110億米ドルを超え、累計投資資本総額の30%を占めているようです。

次に、ベトナム南部のビンズン省は、投資資本が60億米ドルを超え、総資本の16%以上を占め、第2位の地位を占めています。その次が、ベトナム南東部の工業都市ドンナイ省で、投資資金は 50 億ドルを超え、累計投資資金総額の 13% 以上を占めています。

また、とある雑誌に掲載されている、ベトナムの台北経済文化事務所の首席代表であるタック・トゥイ・キー氏のコメントをみてみると、

「2022年に台湾系企業の投資資本はベトナムの外国投資総額の約8%を占め、累計投資資本総額は364億ドルとなり、ベトナムでは4番目に大きい投資パートナーとなっている」とありました。

因みに、貿易戦争が叫ばれる前、台湾系企業のベトナムへの投資は製造業に集中していましたが(投資総額の約85%)、近年では製造業に加えて、サービス産業に投資する台湾系企業の割合も増加しています(2018年の10.1%から2022年には29.8%へ増加)。

ベトナム経済も、新型コロナウイルス感染症流行の影響を大きく受けましたが、依然としてアジアではトップクラスの急成長を遂げており、米国、欧州、日本、韓国、シンガポールなどの製造業にとっても理想的な地であるようです。

今後も、エレクトロニクス産業に関連するサプライヤーのベトナムへの投資が加速していく事が予想されます( Foxxcon、Wistron、Qisda などの多くの大手エレクトロニクス企業が、工場建設を加速しています)。

ぜひ皆さんもそんなベトナムへ一度、遊びにきて下さい!!
それではまた。

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