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イギリスの大学院で博士号

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まったくコンピュテーショナルなバックグラウンドがない機械音痴の医学部生が、生物情報とシステム生物学で博士号を取りたいと思って頑張るお話。 ケンブリッジ大学医学部の研究者養成コー… もっと読む
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プロフィール

プロフィール

はじめまして。

日本の高校を普通に出て、東京大学に進学したものの3.11をきっかけにオーストラリア(パース)での語学留学、イギリス(ケンブリッジ)でのA-level(高校のようなもの)、再びオーストラリア(アデレード)でのワーホリ(資金稼ぎと入試準備、また医学部進学までに介護士の資格を取って仕事をしたいという気持ちがありました)を経てケンブリッジ大学医学部進学。現在医学部と博士号をどちらも取って

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オーストラリアで学んだIELTS勉強法

オーストラリアで学んだIELTS勉強法

イギリスやオーストラリアでは、英語力の証明としてIELTSという試験が設けられています。日本ではTOEFLやTOEIC、英検などの方が有名ですが、イギリスや旧イギリス領で留学するならIELTSを求められることがあります。IELTSの試験はGeneralとAcademicに分かれていますが、進学などには大抵Academicの方が求められますので、間違わないようにしましょう。

IELTSには他の英語

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英語小論文(Essay)の書き方

英語小論文(Essay)の書き方

はじめに私がまとまった英文を初めて書いたのは、IELTSライティングの試験の時でした。その次は大学へ提出する自己推薦文(なぜ医学部を志願したかについて)、それから大学の学部時代に書いたサイエンス的なエッセイでした。それから学部3年の終わりにそれまでやっていた研究の卒論をかき、去年博士1年のレポートをかきました。来年は博論に取り掛かります。

一見して全く違うように見える文章ですが、これらには全て共

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英語の効果的な勉強法

英語の効果的な勉強法

私は高校まで特に外国で長期に留学したこともないまま、大学1年の春に突然海外に飛んだのですが、特に英語で不自由したことはありませんでした。幼い頃に親が買ったもの、小学、中学、高校、大学1年で買った様々な(カリキュラムに組み込まれた)教材、また留学を始めてからの経験を踏まえ、何が効果的で何が効果的でなかったかを書いていきたいと思います。

結論としては、スピーキングやライティングなど、日本人が苦手と言

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研究室選び

研究室選び

どのラボで博士号をするかという問題について、たくさんの人に連絡を取って、いろいろな話を聞きました。人によってどれを優先するべきかのアドバイスが全く異なり、考え始めると本当に難しいと思います。最終的には悔いのない選択ができたと思っていますが、途中何度も放棄したくなりました。

具体的な私自身の話はさておき、まずはその中でもらったラボ選びのアドバイスを箇条書きにしたいと思います。

1.研究テーマの面

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ほんとうに研究者になっていいのかという葛藤と、自分に合った研究分野を見つけるまで(3)

ほんとうに研究者になっていいのかという葛藤と、自分に合った研究分野を見つけるまで(3)

(1)はこちら

(2)はこちら

MBPhDの合格通知をもらって周りの自分に対する目がガラッと変わったことに気づきました。絶対に受からないだろうと思っていたであろう進路相談の先生からおめでとうのメールが届き、先生方はキャリア志向の優秀な生徒として見ているような幹事でした。友人から色々聞かれることも増えました。私自身は何も変わっていないので、すごく変な気分でした。

夏のインターンでは、肥満症を神

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ほんとうに研究者になっていいのかという葛藤と、自分に合った研究分野を見つけるまで(2)

ほんとうに研究者になっていいのかという葛藤と、自分に合った研究分野を見つけるまで(2)

(1)はこちらです。

ラボに所属させてもらえることになった私はものすごくうれしくて、学べる事をすべて学ぼうと貪欲に様々な実験手法を教えてもらいました。サルの行動学の実験は面白くて、リアルな人の被り物をしてケージの前に立ちサルの怯え具合を見たり、マシュマロを与えたときの興奮具合を心拍数や行動の変化から計測したりします。私の熱心さは教授も認めるところだったようで、よく褒めてもらいました。そもそもの発

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ほんとうに研究者になっていいのかという葛藤と、自分に合った研究分野を見つけるまで(1)

ほんとうに研究者になっていいのかという葛藤と、自分に合った研究分野を見つけるまで(1)

私は昔から研究がしたいと思い続けてきたものの、どの分野の研究がしたいかなど全くわかりませんでした。現在いわゆる遺伝学の解析の博士号をしているわけですが、やっとやりたい分野が見つかったという気がしています。今回はここに行きつくまでの経緯を書いてみたいと思います。

私は高校のころからずっと研究にあこがれていて、でも具体的に何の研究といわれるとわかりませんでした。どれも面白いけれど、どれが特に面白いか

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博士号1年目 前半

博士号1年目 前半

博士号を始めて今日で公式に6か月がたった。そういう区切りで少しこれまでの振り返りと、これからの目標について語りたいなと思う。

10月主にプログラミングの基礎トレーニングと、ダウンロードできるデータを使ったシングルセル解析に取り組む。

11月初めてのデータが入ってきたのでそれの解析を行う。引き続きコンピュテーショナルなラボのトレーニング(bash, R coding, github, etc.)

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