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【3】発達障害の私が翻訳者になって気ままな在宅で自由に生きるまで

発達障害が判明してからがスタート


瞑想の先生に発達障害の可能性を指摘されてから、精神科の門をくぐるまでに数ヶ月かかりました。行政は、子どもの発達障害の支援についてはかなり手厚いですが、大人の発達障害についてはまだまだ情報が足りていない部分があると感じました。

〜〜 このマガジンの目次です 〜〜

【1】はじめに 〜どんな人に向けて書いたのか〜
【2】発達障害が見つかったきっかけ…それは瞑想の先生
【3】発達障害が判明してからがスタート 
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【4】5年間のブランクから脱しようとするも、ブラックに落ちる
【5】プログラミングスクールの落ちこぼれ
【6】3つのスキルをかける。100万分の1の人材になる方法
【7】
日本人が英語を使う仕事をするならTOEICは避けられない
【8】
翻訳者にとって語学力以外に重要なこと
【9】ツールの使いかたを学ぶには派遣はおすすめ
【10】メンタルのコントロール

インターネットでリサーチを重ねた結果、うえすとさんのブログ「発達障害の「生き方」研究所|Hライフラボ」に行き当たり、過去記事をじっくり読み込んで、診断してもらうクリニックを決めました。

ドクターとの相性もありますし、どこで診察してもらうかは、その後を左右する大切な第一歩です。決めてはドクターのインタビュー記事でした。この種の決断は、いろいろ調べて、最終的には直感に従うのが一番かと思います。

さて、診察の当日。私はかなり軽度だったのか、最初の診断時に、診察室に入った瞬間、「あなたはあまり重くないでしょう」と言われました(精神科のドクターは面談の瞬間にどの程度の深刻さか直感的に分かるようです)。

しかし知能検査の結果、発達障害がはっきりしたので、服薬をはじめました(発達障害に処方される一般的な薬でした。薬の名前は覚えていません)。

ところが1錠飲んだだけで、その後3日ほどものすごい二日酔いのような副作用が出てほぼ寝たきりになるという激しい副作用に見舞われたのです。食事はまったく食べることができず、かろうじてジュースやヨーグルトだけ口にできました。

次回の診察時にその状態を伝えたところ、薬は飲まなくていいと言われたので、その後は飲んでいません。ではカウンセリングを、という話になったのですが、当時はまったく仕事がなくて、1回8000円のカウンセリング代を払うことができず、その後クリニックに行っていません。

というのは、精神科で対応しなければならない状況よりもむしろ、ハローワーク対応の状況が目先の問題だったからです。

つまり、何に困っているかによって相談する窓口が変わってくるのです。

もし私が会社員で、職場の人間関係で悩んでいたなら、精神科でカウンセリングが選択肢だったでしょう。でも当時は、精神科に行く前から通っていたハローワークから紹介されたスクールで職業訓練を受けることが優先でした。

国が学費を支援してくれる職業訓練は甘いものではなく、夜遅くまで、フラフラになるほどタフなスケジュールと授業内容で叩き込まれる毎日でした。若い人ばかりのクラスだったので、彼らの親くらいの年齢の自分はかなり場違いでもあり、何かと神経をすり減らす日々でした。

夢中で過ごした半年間の職業訓練は、発達障害と診断されたショックすら溶けて消えていくような、怒涛の日々だったのです。

職業訓練が終了してからも、ブラック企業にひっかかり給料未払い問題が勃発したりして、具体的に発達障害に対応するゆとりもない毎日が続きました。しかし、そもそもブラック企業に関わってしまうことそのものの原因に、発達障害があるように思います。

そうこうするうちに、発達障害で一番困ること、つまり「人間関係」がほとんどない仕事をすることになり、カウンセリングしてもらう必要がなくなり、今に至ります(今なら、8000円のカウンセリング費用は支払えるのですが)。でも、いいクリニックで、いい先生でした。

余談ですが、私が診てもらったドクターはうつ病の治療で実績がある人だったのですが、最近は発達障害でやってくる人が非常に増えていると言っていました。それだけ、大人の発達障害ということが、社会的な問題になり、同時に認知されてきているのだと思います。

私はずっと人間関係が苦手で学校や職場に対応できず苦しんできましたが、今は対面で人と関わらなくてはならない状況は減っていており、テクノロジーの進化を含む今の状況に感謝しています。さらに、大変な困難ではありますが、新型コロナウイルスによる状況は、その傾向を加速させました。

辛いことの多い「自粛」が続く生活は、内向的な発達障害者にとってはむしろ楽だったりします。私も社交が苦手なので、人と関わらなくてもいい今の時代は、以前より楽になったと感じることが多いです。

日本ではまだまだ子どもたちは学校に行かなければなりませんが、世界的に見れば自宅でオンラインで学ぶことができる環境が整備されています。また、少し前まではオンラインで仕事が完結するということは夢のようなものでした。

このように、時代の流れによって、これまで社会で輝くことができなかったり、場所を得ることができなかった発達障害を持つ人たちにとって、チャンスの時代がやってきているとも言えるでしょう。

〜〜 このマガジンの目次です 〜〜

【1】はじめに 〜どんな人に向けて書いたのか〜
【2】発達障害が見つかったきっかけ…それは瞑想の先生
【3】発達障害が判明してからがスタート 
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【4】5年間のブランクから脱しようとするも、ブラックに落ちる
【5】プログラミングスクールの落ちこぼれ
【6】3つのスキルをかける。100万分の1の人材になる方法
【7】日本人が英語を使う仕事をするならTOEICは避けられない
【8】
翻訳者にとって語学力以外に重要なこと
【9】ツールの使いかたを学ぶには派遣はおすすめ
【10】メンタルのコントロール

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