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【4】発達障害の私が翻訳者になって気ままな在宅で自由に生きるまで

5年間のブランクから脱しようとするも、ブラックに落ちる

発達障害の治療よりもまず仕事探し

精神科のクリニックで発達障害だと判明したものの、当時はなんとかして仕事に復帰して自活するというのがより目前に迫ったミッションでした。前職をやめてから5年間ブランクがあったので、切実だったのです。

〜〜 このマガジンの目次です 〜〜

【1】はじめに 〜どんな人に向けて書いたのか〜
【2】発達障害が見つかったきっかけ…それは瞑想の先生
【3】発達障害が判明してからがスタート 
【4】5年間のブランクから脱しようとするも、ブラックに落ちる  
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【5】プログラミングスクールの落ちこぼれ
【6】3つのスキルをかける。100万分の1の人材になる方法
【7】日本人が英語を使う仕事をするならTOEICは避けられない
【8】
翻訳者にとって語学力以外に重要なこと
【9】ツールの使いかたを学ぶには派遣はおすすめ
【10】メンタルのコントロール


そこで、発達障害の改善をひとまず置いておき、仕事と経済の状況を改善することにしました。仕事探しが緊急課題だったのですが、一段落ついて、落ち着いた今になって振り返ってみると、仕事面での困難は、発達障害によることもけっこうあったことに気付きました。

「お金を稼がなければ!」と目先のことで精一杯だと、無茶な仕事に飛びついてしまうこともあります。今回は、そんな「失敗談」を書いていきます。

当時は5年のブランクがあり、シニアと言われる年齢になってきていたため、リクナビなどで就職活動をしてもまったく手応えがありませんでした。

30代なら、履歴書を送ればけっこう返事がきて、面接までこぎつけることができたのです。ところが、40歳を超えると一気に反応が変わってきます。それまではかなり調子よく仕事を見つけていただけに、ショックというか、なかなか受け入れがたい現実でした。

困ったときにはもっと困ったことが起きる

そろそろ焦ってきた頃、家賃稼ぎのためにどんな仕事でもいいからと、知人に紹介してもらった外国人学校で働き始めました。ところが、弱ったときにはもっと困ったことが起きるもので、まさかの給料不払いに見舞われたのです。

これまでいろいろな職場で働いてきましたが、不払いというのははじめての経験です。これは、間に入った人が「給料の話はまかせておいて」と言ったので、見切り発車のまま働きはじめたのが原因です。

できるだけ叩いた金額を提示したかった校長に、紹介者が何も言えなくなり、報酬が決まらないまま私は働いていたのです。1ヶ月経っても、報酬は確定せず、「ちょっと待って」と言われて毎日働いていました。辞めたらそれまでのお給料がもらえなくなりそうだったし、放課後のクラブではありましたが、子どもたちへのクラスを受け持っていたということもあり、ずるずる仕事に行っていたのですが、身の振り方を真剣に考える毎日でした。

フリーランスは大手と仕事をすべき

話はずれますが、私は現在フリーランスで働いています。フリーランスの大先輩から、「大手と仕事しなければだめだよ」という名言をいただいたことがあるのですが、確かに金銭的なトラブルが発生したのは、どれもすべて小さな組織ばかりです。

現在は、グローバル企業など超大手と仕事をするのがほとんどで、このような会社は最初にまず仕事の条件について契約書を交わすので、金銭的なトラブルは発生しません。仕事内容が変化して、報酬を見直してもらいたくなったときも、契約ベースで話を進めることができるので、実にすっきりしています。

ときどき細かい仕事が知り合い経由で依頼されることがありますが、やはりこの手の仕事はけっこうくせもので、気がつかないように、そっと当初の話より条件を落として仕事を継続されたりしています。このケースも、小さな会社相手でした。知り合いから依頼された仕事は、なかなかむげにできないのが悩ましいところですが、理想論としては、仕事は友人や友だち関連ではなく、純粋に仕事関連で広げていきたいと思います。

これは、発達障害ではない定型発達の人との違いかもしれません。よくある、仲間でわいわい盛り上がりながら互いに仕事を回していくということができないのです。仕事は仕事としてクールに割り切って、必要な交渉をし、納得する条件で仕事の質を上げるというのが自分のスタイルで、もちろんたった一人で仕事をします。

フリーになっていきなり超大手と取引というのはなかなか難しいでしょう。でも、できるだけ大手を相手にする、選択肢がある場合は大手を選ぶ、ということを心がけていると、だんだん希望する方向に近づいていけると思います。人間関係でうまく世の中を渡っていくことが苦手な発達障害の人は、システムが守ってくれる大手を相手にしたほうがいいのです。

ハローワーク経由で求職者支援訓練に

お金がなくて働き始めたのに、不払いでは本末転倒です。外国人学校には心の中で見切りをつけつつ、並行してハローワークに通いました。ハローワークでは、通常なら数十万円の授業料を払わなくてはならないようなスクールに無料で通わせてもらえます。それどころか、条件を満たせば、支援金まで支給されます。

東京の職業訓練には、アロマセラピストやグラフィックデザイン、フードコーディネーター、医療事務など、面白そう&役に立ちそうな講座がたくさんあります。募集期間が限られていたり、選考面接があったりと、それなりのハードルこそあるものの、再び学生になって勉強に没頭できるチャンスを得ることができるありがたい制度だといえます。

私は面接を受け、半年間プログラミングの学校に通うことになりました。ちょっと意外なことに、面接はかなり真剣なもので、誰もが入れるわけではなく、倍率も2倍くらいはあったそうです。思ったよりもハードルが高かった理由としては、「求職者支援訓練」というハローワーク経由のスクールの場合、卒業後の就職率が重視されるためです。きちんと卒業して就職できそうな人を選んでいるのだと後で知りました。

ちょうど、外国人学校が夏休みにはいるタイミングで、プログラミングの授業がスタートするので、それを機に退職しました。不払いの給料は退職のタイミングで支払ってもらうことができました。

〜〜 このマガジンの目次です 〜〜

【1】はじめに 〜どんな人に向けて書いたのか〜
【2】発達障害が見つかったきっかけ…それは瞑想の先生
【3】発達障害が判明してからがスタート 
【4】5年間のブランクから脱しようとするも、ブラックに落ちる  
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【5】プログラミングスクールの落ちこぼれ
【6】3つのスキルをかける。100万分の1の人材になる方法
【7】
日本人が英語を使う仕事をするならTOEICは避けられない
【8】
翻訳者にとって語学力以外に重要なこと
【9】ツールの使いかたを学ぶには派遣はおすすめ
【10】メンタルのコントロール


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