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[小児科医ママが解説] 子どもの水分補給。なにを・どれくらい飲むのがベスト?

5月とは思えない暑さ。

お子さんは熱中症になりやすいので、気をつけましょう!

と言われても。

水分ひとつとっても、

何をどれくらい飲んだらいいのか、わからない。
飲んでほしいのに、飲んでくれない…

など、お悩みポイント満載ですよね。

必要な水分の量は「体重」で決まる!


お子さんが飲んだほうがいい水分の量は、
お子さんの体重で決まります。

●5kg :500mL
●10kg :960mL
●15kg :1260mL
●20kg :1500mL

※参照:UpToDate” Recent-onset constipation in infants and children”

ものすごいザックリいうと、こんな感じです。

1歳半のお子さんだと、10kg超えるお子さんも多くなりますが、
そうすると、1日 1000mL、つまり1L近くは必要!ということですね。

結構多いな〜と思いますよね。

もちろん、これより少し少ないからといって、
すぐに脱水になったり、おおごとになったりするわけではないです。

一つの目安として、とらえていただければと思います。

もう少し詳しく、正確に知りたい方は、
過去noteをご覧ください。

イオン飲料・スポーツドリンクは、飲みすぎに注意!


暑い日の水分補給!となると、
イオン飲料やスポーツドリンクが思い浮かびますよね。
0歳から飲めるイオン飲料も、売ってます。

もちろん、これらは飲んでOKですが、飲みすぎに注意です。
理由としては…

1.食事が進まなくなることがある(糖分やカロリーが多いから)
2.ビタミンが不足し、心臓に影響することがある(脚気:かっけ)
3.虫歯の原因になる

の3つが挙げられます。

1日○mL以上、飲んだらダメ!

という明確な基準はありませんが、
飲み物が毎回全部イオン飲料!というのは、避けるべきです。

こちらについても、詳しくは過去noteを参照ください。

母乳やミルクも、立派な水分補給。


特に生後5ヶ月未満など、まだ母乳やミルクしか飲んでいないお子さんにとっては、母乳やミルクも立派な水分補給になります。

むしろ、母乳やミルクは大事な栄養源。
他の水分をとることでお腹がいっぱいになり、
母乳やミルクを飲む量が減ってしまっては、元も子もありません。

どうしても心配なら、麦茶など、
母乳やミルク以外の飲み物を追加してもOKです。

が、いつもの母乳やミルクの量が減らない程度に、
あくまで「おまけ」として追加しましょう。

飲んでくれない!→「脱水のサイン」がなければ、あせらなくてOK!

飲んでほしいのに、飲んでくれない!

そんなときは、無理やりお子さんに飲ませたり、
必要以上に心配になったりするよりは、

脱水のチェックをしてみましょう。

<受診が必要な「脱水」の目安>
●ぐったりしていて、活気がない。
●12時間以上、尿が出ていない。
●嘔吐や下痢がつづいている。
●発熱などほかの症状もある。  など

これに当てはまっていなければ、ひとまずは安心です。

ちなみに「くちびるが、カサカサしている」というのは、
それだけでは、脱水のサインにはなりません。
ただ空気が乾燥しているだけでも、カサカサします。

また食事中の飲み物なら、飲んでくれる!
というお子さんも多いです。
特に塩分の入った、スープやお味噌汁はGOODです。


いかがでしょうか。

少しでも安心・安全に、暑い季節を乗り越えられるような、
お守り情報になれば幸いです。

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