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[小児科医ママが解説] BCGのあとが「1〜2か月後くらい」に赤く腫れる→免疫がしっかりついた良い証拠です。

生後5〜6か月ころに接種する、BCGワクチン。
結核を予防するために大切な、ハンコ注射ですね。

BCGのあとが赤くなってきた…?
BCGのあとが、ニキビみたいに膿(うみ)になってる!

こんなご心配に、お答えしていきます。

【接種7日後~2ヶ月後】の赤み・腫れ・かさぶたは、正常。


BCGを打って、
1週間以上たってから、
赤みや腫れが出てくる。

これは、正常な反応です。

BCGは生ワクチン。
弱毒化した結核菌を入れています。

結核菌に対して、体が一から免疫を作り出すので、
接種して、少し遅れてから反応するんですね。

1つ1つのBCGの針穴が、ニキビのように腫れることもあります。
膿(うみ)が出てくることもありますが、これも正常です。

もう少し詳しく知りたい方は、過去noteもご覧ください。

【接種してから7日もたっていない】ときの赤み・腫れは、受診を。


逆に、接種してから7日以内の変化は、要注意です。

これは「コッホ現象」といって、
BCGを接種する前に、すでに結核にかかっていた可能性があるからです。


日本ビーシージー製造株式会社」HPより引用

こんなふうに、接種2日目など、
早い段階から膿(うみ)のようなものができているときは、
小児科を受診してください。

兄弟でも全然ちがう


ここからは、あまり医学的ではない話ですが、
「お子さんによっても、BCGのあとは、全然違うよ」ということです。

我が家の兄弟も、同じ病院・同じ先生に、
同じ生後5か月で接種してもらいましたが…

兄:ほとんどあとが見えない。赤くもならない。
弟:接種1か月後にめちゃくちゃ腫れた。赤くなった。

という感じでした。

ときどき

BCGのあとが全然見えないので、
免疫がついているかどうか不安です…。

という声を聞きますが、
BCGのあとが見えないだけで、免疫がついていない、
と判断することは医学的にはありません。

医師としても、BCG専用の研修を受けています。
(自治体によっても違いますが、たとえばBCGを接種する際の注意点のようなものを、DVDで受講するなど、義務付けられています。)

基本的にはこの研修に沿って正しく接種できていれば、
免疫はしっかりついていると考えて問題ありません。

なお、BCGは接種後に発熱することは少ないワクチンではありますが、
「ワクチン接種後に発熱した場合」については、こちらにまとめています



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