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最初の勝利や成功が勢いを生み出す。J1札幌が今季7試合目にして初勝利。ここから巻き返しだ。野球の日本ハムとともに北海道勢がスポーツ界を熱くする

最初の勝利や成功が勢いを生み出す。サッカーJ1で唯一勝利を挙げていなかったコンサドーレ札幌が7試合目にして初白星を手にした。粘りに粘ってつかんだ勝ち点3。今季は20チームに増えて、より長いシーズンになる。ここから札幌が巻き返しだ。

J1は今季から2チーム増えて、20チームでの戦いとなる。昨季以上に長く熱いシーズンだ。その中で、札幌が初勝利をつかめずにいた。

開幕節では福岡とドローの決着。まずまずの船出となったように見えた。昨季12位に終わった札幌。2018年シーズン以来6季ぶりのひと桁順位を目指したい。

しかし、2節目以降、5連敗を喫した。前節の3月30日には昨季王者の神戸と戦い、1-6の大敗。希望が遠のいていくように思われた。

4月に入って未勝利だったのは札幌と東京ヴェルディのみ。しかし16季ぶりにJ1に返り咲いたヴェルディは前節で待望の初勝利を手にした。いまだ勝ち星がないのは札幌だけ。

札幌の選手たちには不安があっただろう。20チーム中、勝利がないのは自分たちだけ。取り残された思いが強まるはずだ。

2月24日に開幕してから、1カ月以上の勝利をつかめていない。クラブ関係者の焦燥感が高まったとしても無理はない。

7節目で対戦したのはガンバ大阪。今季5試合を戦って、2勝3分けと負け知らずのチームが相手。勢いに乗るガンバに、札幌がどう立ち向かうのか。

6日にホームの札幌ドームで行われた試合。前半を両チーム無得点で折り返した。後半に入ると、相手の攻撃に防戦一方となるが粘り抜く。

ピンチはチャンス。粘り抜いた札幌が28分に先制点をつかんだ。途中出場のMF長谷川竜也選手がペナルティエリア内からクロスを上げる。これにMF宮沢裕樹選手が頭で合わせて、ゴール左下に決めた。初勝利への道筋が見えた。

北海道出身の34歳、背番号10の宮沢選手の決めた先制ゴール。これでチームが活気づいた。その後は、相手がボールを持っても、札幌は積極的にプレスをかけて、反撃の機会を摘み取った。粘った先に、札幌が今季初勝利をつかんだ。札幌にようやく春が訪れた。

宮沢選手は試合後に「一つの勝ちが何かをきっかけになれば」と期待を込めた。札幌の指揮官となって7季目のペトロビッチ監督も「みんなが同じ方向を向いて戦い続けることだ」と今後を見据える。

最初の勝利や成功が勢いを生み出す。「早く勝たなければいけない」というプレッシャーから解き放たれ、初勝利の自信が勢いをつける原動力となるだろう。

今年はプロ野球の日本ハムも好調だ。2季連続最下位のチームが、今季Aクラスに立っている。サッカーもコンサドーレが大きな一歩を踏み出した。北海道勢がスポーツ界をさらに熱くしてほしい。

最初の勝利。これが反撃の糸口となる。勢いをつかんだコンサドーレがここから巻き返しだ。

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