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子は親を選べないけれど。立派すぎる親を持つプレッシャーもあるかもしれない。競馬で16冠の両親から女の子誕生。キタサンブラックとアーモンドアイの子

子どもは親を選べない。最近では「親ガチャ」という言葉もある。ただ立派すぎる親を持つことも相当のプレッシャーになるかもしれない。競馬で16冠の両親をもつサラブレットが誕生した。父キタサンブラックと母アーモンドアイが親となる女の子だ。競馬ファンの期待が高まるのは間違いない。最高の「親ガチャ」。その子はどんな走りを見せるのだろう。

ある一頭の牝馬が1月12日に誕生した。父はGⅠレース7勝のキタサンブラック、母はGⅠで9勝を挙げ史上最高の牝馬と言われるアーモンドアイだ。計16冠の親を持つ子は異例と言える。

競馬は「血」が最重要視される。立派な馬は立派な馬から生まれるという考えだ。父も母も勝ち組となれば、その子への期待が高まるのは当然だろう。

実際、国内外のGⅠで6勝を挙げ獲得賞金22億円超と歴代1位のイクイノックスは、キタサンブラックの子。偉大な血が受け継がれた。

キタサンブラックはGⅠで7勝。クラシックレースの菊花賞を皮切りに、春秋3度の天皇賞、有馬記念、ジャパンカップ、大阪杯を制した。

一方のアーモンドアイはGⅠ勝利が9つもある。牝馬クラシックの桜花賞、オークス、秋華賞を勝ち史上5頭目の牝馬3冠を達成した。秋の天皇賞を連覇、ジャパンカップも2勝し、ヴィクトリアマイルも勝利。そして海外のドバイターフをも制した。

両親の勝ったレースで最長は天皇賞(春)の3200メートル、最短は桜花賞とヴィクトリアマイルの1600メートル。親の勝ったレース距離から考えると、その子は芝のGⅠでほとんどのレースに対応できると見なされるだろう。

こんな偉大な親を持つ子は、歴史に名を残す走りを見せてくれるに違いない。周囲が、そう期待するのは不可避だろう。でも、本人にとっては相当なプレッシャーのはず。親が偉大だったから、勝って当然と常に思われるに違いない。

ただ必ずしも血がそのまま受け継がれるとは限らない。GⅠレースで4勝を挙げ、競馬史に一時代を築いたオグリキャップ。ただ、その子たちは十分に活躍したとはいえない。親が偉大だから、その子も必ず活躍するとは限らないのだ。

私も16冠ベビーの誕生を喜んでいる。ただ期待しすぎず、温かく見守ってあげようと思っている。

スポーツにおいて、人も馬も勝って当然ということはないのだ。それは人生においてもいえるだろう。偉大な親をもつ子が、そのまま立派に成功するかどうかは分からないのだから。

16冠ベビーが健やかに成長することを願っている。

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