宮下宗三(鍼灸師)

成鍼堂の堂主、鍼灸師。著書『江戸の快眠法』(晶文社)など。家庭でできる東洋医学的な養生法を発信。イラストも描いてます。

動くツボ - 家でお灸をする時に注意すべきこと -

灸点という、鍼灸師にとっては馴染みの言葉がある。ツボにつける目印のことで、この目印である点にお灸をすえていく。

私が普段鍼灸師として仕事をする中で、灸点をつけるシーンといえば、患者さんへ自宅でのお灸指導をする時になる。灸点があると、ツボの場所が正確にとれなくても家でお灸ができる。

この灸点について、鍼灸師だけでなく、家でお灸をすえる皆さまにとっても注意するとよいことがあるので、以下に紹介する。

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『養生訣』全文入力やっと完了 - 養生訣解説 あとがき

『養生訣』本文の全文入力がやっと終わり、家庭の東洋医学ウェブサイト上で公開しました。

noteで連載していた養生訣解説は、『養生訣』の隅から隅までガッツリと解説してはいませんので、他の部分も気になる方は、ぜひ一度通してお読みになってください。

養生訣解説で触れなかった内容は、現代の医学常識からみて、明らかに迷信じみたものや、不思議な話の類いですが、読み物としては大変興味深いものなので、お好きな

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江戸の伎芸から学ぶ、よりクリエイティブになる方法 - 養生訣解説12

養生訣解説は今回が最後になる。

これまでをざっと振り返ると、毎回、平野重誠著の『養生訣』の中から、心身の健康を取り戻すための、方法や考え方を解説してきた。最終回である今回は、いつもと違い健康の話だけでなく、仕事にも応用できる内容を紹介する。

今回読んでいくのは、『養生訣』下巻の最後の部分になる。ここには日常の立ち居振る舞いや、意識を少し変えることで、伎芸の質をあげていく方法が記載される。

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江戸後期の養生書にある健康器具を再現し実際に使ってみた - 養生訣解説11

アップルの創業者のひとりが禅を学んでいたというのは、誰もがご存知だろう。

また、グーグルやインテルなどの世界的なIT企業でも、マインドフルネスという、禅のような瞑想呼吸法を取り入れている。これは社員の集中力を高めたり、心の不調を緩和させるためだ。

このような禅をもとにした呼吸法は、現在世界的に広がっており、当noteで解説中の『養生訣』においても、心身を調える重要な方法として紹介されている。

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淡々と今を生きる - 養生訣解説10

面白おかしく暮らしたい、華やかな生活がしたい、有名になりたい。誰もがもつ正常な欲求だろう。ただ、これらの欲には際限がなく、求めすぎると体を病んでしまうことがある。

今回の『養生訣』は、欲望と心に関することがテーマになる。心の摂生は五事調和の最終目標で、ここで上巻も終わる。それでは、欲にとらわれすぎると、身体にどういった影響が出るか、まずは以下を読んでみよう。

【原文】
人々安逸(おもしろきこと

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理想の腹はどんな腹? - 養生訣解説09

「腹の内をさぐる」「腹がたつ」「腹がすわる」など、心情を表す慣用句には「腹」という言葉がよく使われる。東洋医学においても腹は重要視されているが、今回の養生訣解説のテーマは腹と心身の安定について。

言葉の上でも関係の深い腹と心を、心の健康を重視する『養生訣』では、どのようにとらえているのだろうか。

理想の腹の状態

腹は全身と関係しており、その腹にも理想の状態がある。腹はお臍を境にして上下に分け

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