フリーダムな元彼が父親になっていた……??(15分日記)

フォローしたこともすっかり忘れていた元彼のツイートが久々に流れてきた。
お互い好きだったミュージシャンのライブに行った報告だった。


うわあ懐かしいなあ、何年前のことだろう?
そうだ。
このミュージシャンのファンつながりで彼と付き合って、そして別れて、
また同じミュージシャンを好きな界隈でつながった人と付き合って、そして別れて、

そのミュージシャンが悪いわけではまったくもってないのに、
そのミュージシャンの音楽をしばらく遠ざけたんだった。


ライブ常連の「二人の元彼」に会いたくなくて、
ファン同士のつながりをすべて絶とうとして、
いつしかそのミュージシャンのライブ自体に行かなくなってしまった。


ちっぽけな理由だと思うかい?
当時の私にとっては音楽の色が変わってしまう出来事だった。



ああ、でもまだ彼があのミュージシャンを好きで、なんだか嬉しい。

あんなに飽きっぽいと思っていたあいつが。


付き合って初めてのクリスマスイヴ。
勇気を出して「その日空いているか」聞いて、空いているよとなって、
私なりに楽しみにしていたのに、
Twitterを見たら、彼が当時ハマっている地下アイドル(ドルヲタ兼任)に
「イヴのライブ行きます!!!!」
とリプライしていて、混乱したっけなあ。


気がつかないフリをしつつ予定を尋ねたら、

「あ」

と明らかに忘れていた返答で、
ちょっとだけ咎めたら、


「やっぱ俺、付き合うのとか無理だわ」

と、いきなり別れの展開になったっけなあ。


懐かしい。



しかしそれほど大事な地下アイドルだったのかもしれない、と思いきや
数ヶ月後には「アイドル飽きた」と言われたっけなあ。


懐かしい。


そもそもクリスマス関係の予定を「空けてもらう」感覚だった時点で、
それってほんとうに付き合っていたの?な話かもしれないが
私自身もこれまであまり★恋人たちのクリスマス★を命より大事にしてきたわけではなかったので
「ガラにもないことをしてしまったな」とは反省していた。



そんな彼に恨みは一切なかった。
気持ちの良いぐらいの、本人自ら話していたほどのクズだったと割り切っていたし
なんというか、お互いちょっと決めるのが早すぎたし
「いいやつ」ではあったから。


たぶん、恋愛とか結婚にあまり興味がない、
イベントごとよりも趣味を優先する(気持ちはわかる)。
「そういうタイプ」なのだろうな、
なんて思っていた。



ところが数年ぶりになんとなくツイートを追ったら

「子どもが熱を出した」

類の文章を発見して、私はレモンサワーを吹きそうになった。


子ども……………?



誰の…………?



まさか、あなたの………!



その瞬間私はレモンサワーを吹きそうになりながら、
笑っていた。


「あのあいつが!!!!!」


清々しかった。意外すぎて、でもそんなに意外でもなくて、
なんだか楽しかった。



あいつが、誰かと「ちゃんと」恋愛して、そして、書かれてはいないけど、きっと結婚をして!!


………すごい!!!!



こんなに笑っちゃうほど祝いたい気持ちになるって、なんなのだろう。


変わったのかな。
それとも昔から「そう」だったのかな。



結婚願望のない人かと思っていたけれど、
それは、こちらの先入観だったのかもしれない。


恋愛に向いてない人だと決めつけて終わったけれど、
それは、私の思い違いだったのかもしれない。


私の努力、お互いの相性、覚悟、信頼関係、
なにもかも落っことしていたよねえ。



決めつけていても変わる。
人のイメージを、
人は、きっと、一瞬で越える。


「そういう分岐点があれば」。



思わずしばらくツイートを遡ったが、
すぐ去年になった。
結婚報告も子どもの誕生も、どこにも見当たらなかった。


いつのまに、だったんだ。


え、今日見つけたツイートが「誰かのお子さんの話」というオチではないよね?


まあいいや。

とにかく、過去は進んで、未来になった。



絶対に私のフォローなんて外しているだろうな、と思ったら
まだフォローされていた。
2000人ぐらいフォローしているならまだしも
200人て、結構タイムライン載ってきちゃいますけど、大丈夫ですか。
私、推しの話ぐらいしかツイートしていないですが。


まあ大丈夫なのだろう。
たぶん、外すのすらめんどいだけだな。
そういう人だ。


きっと、今もいいやつ。

誰も知らないところでごめんな、

いつのまにか、おめでとうね!!


(所用時間 19分+少々加筆)


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